緊急事態宣言中のヒコーキ撮影について
新年早々に1都3県(東京 埼玉 千葉 神奈川)に緊急事態宣言が発出され、それに7府県(大阪、兵庫、京都、愛知、岐阜、福岡、栃木)も追加されるとのことで、羽田や成田、伊丹、関西、神戸、福岡などの各空港で気兼ねなくヒコーキ撮影ができる気分になれない状況です。
昨年春の第1波による緊急事態宣言の時には羽田空港や成田空港などの展望デッキ、それに周辺の撮影スポットも閉鎖されてそれこそヒコーキ写真撮影どころの騒ぎではなかったですが、今回は様子が違いますね。関西空港の展望ホールはいまだに再開していませんが。
さて、この状況で航空写真家である私が何をどう伝えるか。緊急事態宣言下でのヒコーキ撮影についてどう考えているか。おそらく同業者は突っ込んだ発言はできないと思います。それは仕方ないですよね。メーカーとの絡みがあったり、無理して何か発言して炎上でもしたら大変ですしね。
先日、羽田空港の展望デッキで申し合わせた訳ではなかったのですが、とある同年代の同業者と遭遇し、しばらくの間近くでヒコーキを撮りながらいろいろな話もしました。その時に「もし空港で撮っているなんてSNSで発信したら、自粛警察に捕まっちゃうからさ」なんてことを口にしておりましたが、そもそもプロの場合は撮影オーダーや目的があって撮影にきている訳であって、それこそ「不要不急」の撮影ではないのです。その観点からすれば、堂々と撮れば良いのであって、変な釈明めいた思考は必要ないと考えています。
その上で、とてもセンシティブではあるのですが、アマチュアの方の「緊急事態宣言下におけるヒコーキ撮影」についてはどう考えているか。それを航空写真家の深澤明が発信したところで何かが変わる訳ではないと思いますが、この状況で何も発信しないのも不自然に思っているので、自分の考えを記しておきます。
三密を避けて、マスク着用、アルコールによる手指消毒の徹底、グループ単位ではなく1人で撮る。などを守っていれば、ヒコーキ撮影しても良いと考えています。
例えば、車で城南島海浜公園に行って、誰とも接触せずに空抜けの離陸機を撮ってから帰ってくるとしたら、問題ないと思います。途中でトイレに寄ったりコンビニに立ち寄って買い物をしたとしても、それは普段の生活の範囲です。
ただし、「その撮影は不要不急ではない」と言いきれますか?という考えもあるでしょう。そこは人によって考え方や捉え方が行動差になって現れる部分でもあります。
政府が当初強調していた「夜20時以降の外出自粛」を拡大でもなんでもなく解釈すれば「昼間は注意しつつも行動しても良い」となるのが普通でしょう。ところが、最近の感染者数のあまりの変動のなさに、つまり大きな減少傾向にならない焦りからか「昼間も不要不急の外出は自粛を」と西村大臣が発言しています。
それらをふまえた上での私の考えは、基本的には外での撮影ですし、お互いが気をつけて撮影する分には、問題ないと思います。「プロが撮影することを積極的に勧めてどうする気だ」とお叱りを受けるかもしれませんが、何も発言しないよりは考えをハッキリさせることの方が今の時代には必要だと考えているので、あえて記しておきます。
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