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占いと預言のジオメトリー 終幕詩.角の門、象牙の門

ここは狭間の森、その中にある唯一開けた草むらの中心
森の奥は見通しが利かず、霧がかった様に全てがぼやけて見え
そして目の前には角で作られた門と、象牙で作られた門がある。
それぞれの門は非常に重いが鍵はかかっておらず

手を触れると肌理は細かく、冷たさではなく
むしろ熱を持って脈打ってるようにも感じられる。
角の門の奥は、僅かに曲がり僅かに勾配はあるが一本道
小道に沿う小川は潤い、大気は全身を優しく撫でる、

角の門のあるじがたった一人、奥で待つ。
象牙の門の奥は、幾重にも分れ、ねじれてうねって上下する
水は時として枯れ、大気を切り裂く鳥獣の声が肌に引っ掻き傷を作る
象牙の門の先には、何が待つのかはわからない。

さあ熱く脈打つ門を押し開いて森に入ろう
門を通らなければ、通る事でしか辿り着けない領域は確かに有る
優しく迎え入れる角の門は、空虚な悦びかもしれない
鼓動を速め締めあげる象牙の門は、充足たる混沌かもしれない

領域を犯そう、さあ
開け、開け、開け、開け

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