◇Aillte an Mhothair モハー断崖
ウォーターフォードからゴールウェイがほぼ射程に入ってからこのアイルランド第4の都市で苦戦。日本国内でもナビでよくある「目的地周辺に着きました、ナビを終了します。」「いや、待って!」ここからがナビの必要な局面。
これを外国で展開するのは本当に辛い。それを避けるためにiPadでmapを広げていたのだが、ホテルが名称を変えていた! checkするH.P.にもまだ反映されていない微妙な期間の訪問に当たってしまう。
おそらく前方あの場所だろう、という処まで辿り着くとホテルを目前に「右折車線」に車が入っていてgameの如く「ハイッ、スタート地点からやり直し」と来た道の公園外周を一周させられる。それでも、何とかホテルを見つけ無事にcheckin。
翌日はモハーの断崖を目指す。(ゲール語「Aillte an Mhothair」英語「The Cliffs of Moher」)モハーの断崖と云われてimageが出来なくとも写真を見るとおそらく多くの日本人が知っている風景だ。
ゴールウェイからはN18-N67、Ballyvaughanからは右へrouteを取り、少し回り道ではあったが海岸線R479-R478、約80km1時間半少しで到着する。
上記写真がR479。敢えて車が通らない写真を待機して撮った訳ではなく基本的に回り道になる所為か車は少なかった。まるでハワイ島(*オアフ島ではない)のように広大な面積に全くの人工建築物が見られない風景はその圧倒さに魅了される。ゴールウェイから往復だけで3時間はかかることを考え帰りは近いrouteを取ったが片道だけでもお薦めの道だ。殆ど海面傍を走行していると、この先に一番高い所で214mの高さの崖が出現することが想像できない。
到着すると観光バスも当然来ていて入口付近の人は多いがモハーの断崖は広域な為、この先は人が拡散していく。来る途中から時折雨が降り岬を歩くことは厳しいかと半分諦めもあったが着くと霧雨に変わり希望が出る。寒さも加わっていて念の為用意していたコートを着て断崖へ向かう。
日本の様に至り尽くせりの安全対策は皆無で、ご覧のようなプレイトが形ばかり「数も少なく」あっただけ。自己責任の元、一切フェンスもない風吹き荒ぶ所を色々な国から訪れた人達と歩いた。
手前の当然舗装もされていない道、少し右はもう崖っぷちという所を歩く。
岬先に草の様にチョコチョコ見えるのは人。私たちは一番奥まで歩くことは諦めたが三つまでは壮大さに包まれながら歩いた。
いつの間にかあれほど厚かった雲が消え、光が差す。
結果的には重たい雲の下に広がる風景とこの晴れ間を見られて良かったという展開になった。
どこかと掛け持ちするには距離がある場所に位置する。天候が許すようであれば、少なくとも歩き易い靴に履き替えてこのscaleをゆっくりと堪能して欲しい。天候が短い周期で変わることで同じ場所が違う表情を見せる。
人間がどう頑張ろうと自然が長い時間を費やして彫刻したものには敵わない。写真では眼下に打ち付けてくる強い波の音をお伝え出来ない。仮令震えながらでも、冬のモハーを見たい。