脇役ではない野の花
早春、この花を見かけると春がすぐそこに来ていることを知らされる。
タイトル写真クローズアップでは想像のピントを絞られない方もいらっしゃるかもしれない。
こんな所でも咲いているの、とアスファルトの隅で見かけることが多い。
こんなに可憐な花に和名オオイヌノフグリと本当に失礼な名が付けられている。学名Veronica persica で呼ばれる方がずっといい。
当方が単に名前を知らないだけで花屋さんで売られない花たちを雑草と一括りにすることは心無いこと。
帰省中に母と食事をした店内に活けられていた野の花の佇まいが美しく印象に残る。
ツワブキの花は主役というよりも野菜の花と同じような位置づけに見える分、こうして黄色の花が本来の大きな葉から離れて活けられ却って存在が際立って見えた。只、この作品ではツワブキは決して脇役から主役でもない。
一つ一つの花が大切に活けられることで、引き立て役の存在は無く調和の中で個々が生かされていた。