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Carpark North『Hope』(2017)

デンマーク発のエレクトロニカロックバンド。
シンセ兼ベースのSøren BalsnerとヴォーカルギターのLau Højenが知り合い、バンドを結成、1997年のNational championship in rockにて一度限りのライブをし、その後一度解散する。

Aarhus高校に進学したLau はSpacekraftというバンドにて若きドラマーMorten Thorhaugeと出会う事になるが、音楽性の一致やそのスキルの高さに刺激を受け、再びシーンに戻る事を決意。
かつてのパートナーSøren Balsnerを呼び、1999年頃から本格的にバンド活動を再会する。
数々のヒット曲を生み出し、2001年にP3 Prisen、2006年にDanish Music Awards などアワード各賞を獲得するなどデンマークローカルシーンでは押しも押されぬエレクトロニカバンドとして名を馳せる。

2010年にグローバル展開を見据えてSonyMusicと契約、2017年に本作『HOPE』をリリース。
初期の頃に比べるとよりEDM色が強くなり、冒頭の2-3曲以外はロックの色は減退したものの、丁寧に作られた透明感あふれるメロディは健在。

HOPE

ちなみにCarpark Northというバンド名はエッジ、荒々しさ、ロックを表す"Carpark" と、北欧や霊妙、オーロラ、そしてエレクトロニカを表す"North"を組み合わせた造語。

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Lau Højen (vocal, guitar)
Søren Balsner (bass, synthesisers)  Morten Thorhauge (drums)


■Håb
静寂を徐々に切り拓くように弾む電子音、Lau Højenのダンディーな歌声。
ゆったりとした雰囲気ながら、その裏に激情を隠したエレクトロニックバラード。

■Raise Your Head
もはや何拍子か分からない、リズムすら掴めないイントロから、いきなり壮大でリズミカルにまとまりを見せる爽快ロック。
インダストリアル風の側面も見せながら駆け抜けるエレクトロニカの最新系。


■When We Were Kids
ポップでチルいメロディが優しく耳を撫でていく。
ブルーノマーズやJustin Bieberが歌っていそうな雰囲気。


■Feel So Real
弾けるようなポップEDMのノリで進行しつつ、北欧的な清涼感あふれるメロディが撒き散らされる。

■We Used To Have It All
しっとりとしたメロディラインにピカピカした電飾音がまとわりつく。
ダブステップとまではいかないまでも、EDMの雰囲気が感じられるバラード。


■Right Where I Want
80年代ディスコミュージック風のバッキングに、全体的にマイケルジャクソンリスペクトを感じる曲。
むしろBlack or Whiteのオマージュなんじゃないかと。
コーラスではEDM特有のベースの音圧と歪みに満ちたギターの音色がアグレッシブに絡みあう。

■Talk All Night
シンセビンビンのポップソング。
リラックスタイムが流れる。

■All Yours
ミドルテンポで聞かせてくる系のEDM。
Tomorrow landでスミノフ片手に揺れながら聴きたい。

■Crystal Continents
Lau Højenが情緒豊かに、クリスタルの透明感あるギター片手に語るように歌うバラード。

■Glastårne
様々なシンセの音色と打ち込みドラミングが奏でる電子音の海に飲み込まれるアルバムを締める曲。

総合満足度 83点

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