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Parkway Drive『Darker Still』(2022)

オーストラリアのメタルコア・バンド PARKWAY DRIVEの7作目となるアルバム『Darker Still』

前作『Reverence』以降、世界最大級のメタルフェスWacken Open Air 2019のヘッドライナーを務め、先のKNOTFES2023でも日本のヘッドバンガーズ達の頸椎を直撃するパフォーマンスを見せた彼らの最新アルバム。

Darker Still



前作とはうってかわって、ダークな世界観をベースにした本作は、『The Greatest Fear』や『Darker Still』などクワイヤを多用しシンフォニック路線の曲もチラ見せする事で彼らの奥深さ、新境地を垣間見る事のできる一枚。
アルバムを通して言えるのは、ダークとはいえ、彼らの真骨頂であるキャッチーさ、メロディの美しさは相変わらず高クオリティを保っており安心して聴けるという点。
ぜひドライブのお供に。

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Winston McCall – lead vocals, whistle
Jeff Ling – lead guitar, whistle
Luke "Pig" Kilpatrick – rhythm guitar
Jia "Pie" O'Connor – bass
Ben "Gaz" Gordon – drums, composition
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■Ground Zero
図太いハードロックなサウンドとメロディアスなリードギターは、80年代LAメタル、もしくはAXXISやEDGUY、Blind Guardianあたりのジャーマンメタルを想起させる。
心地いい爽やかさが香るヘヴィな開幕曲。
速攻でドライブ中にかけたい曲リスト入り。

■Like Napalm
縦ノリのヴァースで軽快に始まったかと思いきや、コーラスではブレイクダウンしてしっかりヘヴィさをアピール。
硬派な漢メタル臭さを感じさせる。
終始曲を導くリードギターのサウンドが耳を惹く。ソロもエモい。

■Glitch
VoがLimp BizkitやKORNを思わせるようなやや上擦ったスクリームに似たラップで緊張感を持たせている一方で重いベースがガッチリと曲全体をまとめてあげていて、その高品質モダンメタルっぷりにガッツポーズを禁じ得ない。

■The Greatest Fear
野太いギターリフに雄々しいWinston McCallのグロウルが乗る。
中間部にクワイヤっぽいバッキングコーラスを挿入してきたあたり、アレンジ力の格段の向上が伺える。
ダークな世界観でまとめたいと思うのだが、どうしても彼らのキャッチーな面が出てしまい微笑ましい。

■Darker Still
ここで明らかに雰囲気が変わる。
アコギと口笛で物悲しく始まったかと思いきや、Winstonのややしゃがれたミドルトーンながら美しいクリーントーンの声が流れ込んでくる。
このまま静かに終わるかと思いきや、後半にかけて凄まじい盛り上がりを見せていく。
ギターが泣きむせび、ゴージャスなクワイヤやオーケストラが曲全体を覆い尽くし、恍惚のまま刹那の感動体験は終焉を迎える…

■Imperial Heretic
ワウの効いたキャッチーなギターリフからのソリッドなメロディが重ねられていく。
フィンランドのモンスターバンド(ビジュアル的に)LORDIにも似た哀愁メロディックハードロックが五臓六腑に染み渡るなぁ…

■If A God Can Bleed
Alice Cooperばりの「ウィスパーだけどウィスパーじゃないボイス」で終始重々しく進む曲。

■Soul Bleach
オーストラリア中のヘッドバンガー達が反射的に頭を振る様子が容易に想像できるヘヴィでグルーヴィなギターリフにド派手なラップとグロウル。
太平洋を越えてここ日本でも頭を振ってしまってます。究極にハードなコア。

■Stranger
次の曲へ繋げるための囁きInterlude

■Land Of The Lost
硬派!硬質!鋼鉄!
一切の妥協を許さないオセアニアン漢メタルの完成系、ここにあり。

■From The Heart Of The Darkness
Manowarあたりのハードロックをより強めに、重く、リスペクトを持って、焼き直したと思われる漢もっこりメタル。
曲構成的にやや単調な感じがするが、彼らなりのメタルアルバムの締め方の美学に文句を言うメタラーはいないだろう。


総合満足度 91点 (漢だらけのドライブでかけたいレベル)

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