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SUM41『Does This Look Infected』(2002)
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カナダ オンタリオ出身パンク、いやメロコアバンド。
バンド名は、夏休み(SUMMER VACATION)の41日目に行ったワープド・ツアーに感銘を受け、この日から活動を開始したためSUM41になった というなんとも香ばしい由来。
青春を永遠に続ける気すらするバンドだったが2024年を持って解散することを表明している。
2002年11月25日リリース、SUM41のセカンドアルバム『Does This Look Infected?』
当時は、パンクの反骨精神を忘れ、ただ売れ線を狙ったポーザーパンク(形だけで中身がスッカスカのパンク)と叩かれたが、なかなかどうしていい曲もたくさんあるし、
もはやパンクではなくメロコアである本作は個人的にはかなり好き。
プロデューサは前回から引き続きGreig Noriが担当。
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Deryck Whibley – lead vocals, rhythm guitar
Dave Baksh – lead guitar, backing vocals
Jason McCaslin – bass guitar, backing vocals
Steve Jocz – drums, percussion
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■The Hell Song
シンプルでノリ重視のナンバー。
ザクザクギターが心地よい。
コーラスはダイブ要素多めの盛り上がる展開。
■Over My Head (Better Off Dead)
キャッチーで適度にヘヴィなSUMの真骨頂を聞かせてくれる。
グルーヴィなギターワークも体を揺らす大きな要素。
■My Direction
ポップで聴きやすい、底抜けに明るいパンク。
シンプルな構成の中にハッピーを詰め込んだ幸せな曲。ドライブでかけたい曲界ではトップ5に入る名曲。
■Still Waiting
SUM41中で最も人気の曲。
SUMは知らなくても、この曲は知ってるという人は多いだろう。
メロディが綺麗すぎるパンクいや、もはや疾走系メロコアだ。
良質。
■A.N.I.C.
なんか叫びながらひたすら走るだけの曲。
■No Brains
コーラスの重ね合わせとバッキングギターがアルバム一いい仕事をしてる。
Offspring感も醸し出しつつNo Brainで突き進む快感よ。
■All Messed Up
誰かなんとかしてくれ!頭がイカれてしまいそうだー!
という割と深刻な状況をポップに歌い上げている曲。
ギャグではなく、これがアメリカンパンクなんだと真面目に再認識。
いや、笑ってないって。
■Mr. Amsterdam
始まりはコード進行やサウンド的にメイデンやジューダスに通ずるメタルを感じる流れ、からのベースが全面に出てきて、終始ギターがリードしてシャウトが絡む…あれメロデス…?
様子が変わってきたぞ…
■Thanks for Nothing
クリーンなギターでコードをかき鳴らしたかと思いきや、サウンドもリズムもハードな展開に雪崩れ込む。
RUN DMC?を思わせるラップが途中で割り込んだかと思いきや、コーラスはクリーンなシンガロングでまとめている。
短いながらもなかなかのダイナミズムを感じさせる曲。
■Hyper-Insomnia-Para-Condrioid
もう完全にメロコアです。確信犯です。
日本に数多いるSUMから影響を受けたメロコアバンドに改めてお手本を見せるかのような「ヘヴィに」「短く」「メロディアスに」を体現している。
■Billy Spleen
基本はミドルテンポだが、途中でテンポチェンジやフックのあるリズムギター、スライド奏法?的なノイズなどが入り混じるバラエティに富んだ曲。
アルバムにおいては他の曲が強力すぎてあまり印象に残らない。
■Hooch
メロディ、リズムがSUM以外のなにものでもない!これは好いメロコア!と思いきや突然始まる掟破りのディストーションが効いたギターソロ!そして静かなピアノで終わる展開!もう実質メタルや!最後にやってくれたな!感がある曲。
総合満足度 78点(SUM41熱中症に感染しちゃうレベル)