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Hoobastank『The Reason』(2003)
アメリカ カリフォルニア発のハードロック、パンクバンド。
来日記念に久々に聴いてます。
ダグラス・ロブ(Vo)が高校生の頃、ギターのダン・エストリンと出会い、当初はファンクやスカを取り入れたスタイルのバンドをインディーズでやっていたが、そのパフォーマンス力の高さにメジャーレーベルであるアイランド・レコードのプロデューサーが目をつけ、2001年、セルフタイトルのメジャー1stアルバム 『Hoobastank』 をリリースする。
シングル 「Crawling in the Dark」 や 「Running Away」 がヒットし、バンドの知名度が急上昇。
続く2003年発表の、本作2ndアルバム 『The Reason』 は、タイトル曲 「The Reason」 が世界的に大ヒット。
アメリカではプラチナディスク認定され、バンドのキャリアの中で最も成功した作品となる。
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日本でも「Just One」「Out of control」といった楽曲がお茶の間で人気を博し、私も本当に良く聴きました。
以降は 『For(n)ever』(2009年)など名盤をいくつか残すものの、爆発的な成功には至らず、、しかし昨年のサマソニ出演や今回の来日のようにコンスタントにワールドツアーはしているようなので、是非これからも元気に頑張って欲しい。
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* Daniel Estrin – guitar
* Douglas Robb – vocals
* Markku Lappalainen – bass
* Chris Hesse – drums
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■Same Direction
シンプルなギターリフかき鳴らしからアメリカンロック然とした骨太でメジャーストリーム感溢れるサウンドが爆発するオープニングチューン。
学生の頃何回リピートしたか分からないくらい聴いたが、ダグラスのパワーボーカルとHoobastankらしいベースラインとズンズンくるドラムは20年経っても色褪せない。
■Out of Control
裏拍でリズミカルに刻むギターリフが当時新鮮で、二十数年前、確かアサヒスーパードライのCMで流れてきた瞬間に全耳の神経が持っていかれた思い出。
シンプルなパンキッシュロックで、最初の音から最後までアドレナリン制御が難しいエネルギッシュな爽快チューン。
何百回聴いても「If I can trust you〜」は「ファッ○ン トラステュー」って言ってる。
■What Happened to Us?
メロウで感傷的なグルーヴに乗せて、儚げに失恋を歌う。
コーラスではハードなバッキングサウンドが後押しする中、ダグラスのシンガロングがヘヴィに映える。
■Escape
クリーンリフが波打つグルーヴ感を増幅し、洗練されたメロディが直通で心に響く。
■Just One
この曲もアサヒスーパードライで使われていた記憶。
松坂大輔のレッドソックス入団の明るいニュースと共に青春の1ページに間違いなく残る一曲。
Hoobastankの曲の持つ爽快感とダイナミズムを最大限で感じられる名曲。
■Lucky
緩やかだが、重心はやや低めのリズムを刻む、カリフォルニアの風を感じるヘヴィバラード。
■From the Heart
ヴァースでは滑らかに、しかし豪快に王道ハードロックメロディを鳴らしながら、コーラスに入るとメロディラインにややフックを効かせ、突如エモい展開に。
■The Reason
アルバムのタイトル曲であり、バンド最大のヒット曲。
雨上がりの雨粒が静かにガラスを伝い流れるような、シンプルで透明感のある美しいバラード。
■Let it Out
グランジ色の強い骨太なナンバー。
ややこもったディストーションでラウドにかますギターが心地よい。
■Unaffected
しっとりとしたバラード調の楽曲で、優しく語りかけるようなボーカルが印象的。
感傷的な雰囲気が漂い、アルバムの中でも落ち着いた一曲。
■Never There
うねり散らかすダイナミックなリフに、快活に叫ぶダグラスの熱烈ボイスとバッキングコーラスが絡み合うアメリカンハードロックチューン。
アルバムの中で1、2位を争うくらいの美メロ。
■Disappear
アルバムのラストを飾る壮大なナンバー。
NIghtRangerあたりのサウンドを思い起こさせる夕焼けエモーショナルな展開。
徐々に盛り上がる構成がドラマチックなクライマックスを迎える。
総合満足度 85点