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AIのべりすと怪文書『さっぽろサメまつり』

 ステイゴールド血盟軍の総大将オルフェーヴルは、次の者たちを強制的にステイゴールド血盟軍の名誉団員に任命した。伍子胥、孫武、宇喜多直家&忠家兄弟、高杉晋作などだが、かつての〈仇討ち野郎Aチーム〉のメンバーだったギリシャ神話のエレクトラと北欧神話のシグニューには逃げられてしまった。ステイゴールド血盟軍の名誉団員には、本人の意思による辞退も認められた。
「楽毅先生、顧問になってください」
 オルフェーヴルは楽毅に顧問就任を要請。楽毅は、「私はもう引退した身です。それに、私はステイゴールド血盟軍の名誉団員ではありません」と断った。
「じゃあ、顧問になってくれるまで、つきまといます」
 オルフェーヴルは楽毅の行く先々に現れて、つきまとった。そんなオルフェーヴルのしつこさに根負けした楽毅は、顧問に就任することに。
「先生! 先生! 先生!」
 オルフェーヴルは、顧問就任の喜びを身体全体で表現した。
「やっほー!! 次は三好長慶殿と松永久秀殿を顧問にします!!」
 オルフェーヴルは、強制的に三好長慶と松永久秀を名誉団員に任命した。
「こら! 待て!」
 三好長慶と松永久秀は、すぐに逃げ出してステイゴールド血盟軍のアジトから脱出した。
「楽毅先生! もう逃げられませんよ」
 オルフェーヴルは楽毅に抱きつこうとしたが、逆に突き飛ばされてしまった。
「この変態めが!」
「私は変態ではありません。変態はオルフェーヴルです」
 楽毅は、あくまでも自分は変態ではないと言い張った。
「私は変態ではありません」
「誰がどうみてもあなたは変態です!」
 オルフェーヴルと楽毅が言い合いをしていると、松永久秀がやって来た。
「これはこれは、お二方ともお元気そうでなによりでございます」
「あ! 久秀さんだ!」
「久しいな、松永久秀殿」
 オルフェーヴルと楽毅は、久秀にあいさつをした。
「久秀さんは、顧問になってくれるよね」
 オルフェーヴルは、顧問になってほしいと久秀に頼んだ。
「それは無理でございます」
 久秀は、顧問就任を断った。
「どうして!?」
「私はもう隠居した身なのでございます」
 久秀は、顧問就任の辞退を申し出ると、そのままどこかへ行ってしまった。
「あ! 待ってよ!」
 オルフェーヴルが呼び止めると、そこには韓信とランスロットが簀巻きにされて捨てられていた。そんな彼らを見たオルフェーヴルは、とりあえず彼らを救出した。
「あ、ありがとうございます」
 韓信は、オルフェーヴルに礼を言った。
「いいの、気にしないで」
 オルフェーヴルは笑顔で応じた。

 札幌市内にある映画館で、ある映画が上映された。その映画は、『さっぽろサメまつり』というタイトルで、サメの大群が北海道の札幌に襲来するという内容の映画だった。
「この映画、本当に面白いのかな?」
「さあな」
 その映画館には、ステイゴールド血盟軍のメンバーがいた。彼らは、サメの映画を観るために映画館へやって来たのだ。
「お! もうそろそろ始まるぞ!」
 オルフェーヴルがそう言うと、スクリーンに映像が映し出された。そして、いよいよ『さっぽろサメまつり』が始まった。
「うおっ!? すげえ!!」
「まじか!!」
「やべえ!! マジうけるんですけど!!」
 映画館は、サメたちの大暴れに度肝を抜かれていた。オルフェーヴルも、サメたちの戦いぶりに感激していた。
「うおーっ!! すっげーっ!!」
 一方、オルフェーヴルの隣の席には楽毅が座っていたのだが……。
(あ……暑い……)
 楽毅は汗だくになっていた。なぜなら、スクリーンから放たれるサメたちの大暴れによって発生した熱波が、楽毅に襲いかかったからだ。
「はあ……はあ……」
 楽毅は暑さで意識が朦朧としていた。すると、突然オルフェーヴルが立ち上がった。
「うおーーっ!!」
 なんとオルフェーヴルは、サメたちの戦いぶりに大興奮しすぎて席から立ち上がってしまったのだ!
(まずい……)
 焦ったのは楽毅だ。このままオルフェーヴルに大声を上げられたら、映画館にいるステイゴールド血盟軍の者たちが気づく可能性がある。そうなってしまえば、楽毅は変態扱いされてしまうだろう。それだけは避けなければならない。
「オルフェーヴル殿! 座ってください!」
 楽毅はオルフェーヴルに着席するように促した。しかし、興奮状態のオルフェーヴルがおとなしく言うことを聞くはずがない。
「やべえ!! もう最高!!」
(まずい……このままでは……)
 そんな時だった! ドカーンという爆発音が映画館内に響いたのだ!
(な、なんだ!?)
 音の正体を確かめようと、周囲を見回すと、何と董卓の屁がロケット推進力となり、董卓のお尻が爆発したのだ!
「げほ……ごほっ……」
 そして、董卓は気絶してしまった。
(なんてことだ!!)
 楽毅は頭を抱えた。このままでは、映画館にいるステイゴールド血盟軍の者たちが騒ぎ出してしまう。そう思った矢先だった! 突然スクリーンの映像が途切れてしまった。どうやら何者かによって電源を切られてしまったらしい。
「あ!? なんで!?」
 オルフェーヴルは驚いた。すると、今度は照明が消えて真っ暗になった。
「え!? ちょっと!?」
 ステイゴールド血盟軍の者たちは、恐怖と不安でパニック状態に陥ってしまった。そんな中、突然オルフェーヴルの目の前に何者かが姿を現した。それは……。
(な……なんだ!?)
 楽毅は驚愕した。なぜなら、そこには巨大な怪物がいたからだ! その怪物は、サメのような姿をしていた。しかも、ただのサメではない。なんと全長20メートル以上もあるのだ!! そんな巨大なサメの怪物が、映画館にいるステイゴールド血盟軍の者たちに襲い掛かった! その怪物は、まるでサメ映画に出てくる巨大ザメのような姿をしていた。しかも、全長20メートル以上もあるのだ。そんな巨大なサメの怪物が、ステイゴールド血盟軍の者たちを襲おうとしたその時だった!
「待て!!」
 楽毅は、オルフェーヴルと董卓を抱えて逃げ出した。そして、映画館から脱出した後、すぐに警察に通報したのだった。その後、警察は現場検証を行い、あの怪物の正体を突き止めようとしたのだが、結局分からなかったという……。

「楽毅先生! サメの映画を観に行こうよ」
 ある日のこと、オルフェーヴルが楽毅を誘ってきた。しかし、楽毅は断った。なぜなら、彼はもうサメの映画には懲り懲りだったからだ。
「私は遠慮しておきます」
「えー!? なんで!?」
 オルフェーヴルは不満そうな顔をした。そんな時、ある人物が声をかけてきた。その人物とは、ステイゴールド血盟軍の副将であり、オルフェーヴルの舎弟であるゴールドシップだった。
「なぁ、兄貴。サメの映画を観るのはいいけど、今度は普通のやつにしてくれよ」
「へいへい、わかったよ」
 オルフェーヴルは面倒くさそうに返事をした。しかし、彼はすでに次のターゲットを決めていたのだ! それは……韓信だった。
「次は、韓信殿とランスロット殿を顧問にしましょう!」
 オルフェーヴルは、顧問になってくれるまでつきまとうつもりのようだ。そんなオルフェーヴルを見た楽毅は呆れていた。
(まったく、この変態めが……)
 楽毅は心の中で悪態をついた。しかし、そんな彼に構うことなく、オルフェーヴルは韓信とランスロットを追いかけ始めた。
「待てーっ!!」
「ひいいっ!?」
「助けてぇー!!」
 二人は必死に逃げ回るが、結局捕まってしまった。そして、そのままオルフェーヴルのアジトへと連行された。その後、二人は顧問就任を拒否したのだが、オルフェーヴルはそれを無視して強引に顧問に就任させたのだった。こうして、ステイゴールド血盟軍には顧問が三人になったのである。

「はあー……」
 ステイゴールド血盟軍の副将であるゴールドシップがため息をついた。そんな彼を見たウインブライトが尋ねた。
「シップ兄さん、どうしたの?」
「実は、最近気になることがあってな」
「ほう……どんなことだ?」
「この前、オルフェ兄ちゃんがサメの映画を観に行っただろ?」
「ああ、それがどうかしたのか?」
 ウインブライトが尋ねると、ゴルシは困った表情で答えた。
「……実はな、そのサメの映画を観てからというものの、兄貴がおかしくなったんだ」
「どういうことだ?」
「ほら、あのサメ映画って……ちょっとアレだったろ? だから……」
「なるほど……そういうことだったのか」
 ウインブライトは納得した様子でうなずいた。確かに、あの映画の内容はかなり過激なものだった。そのため、ステイゴールド血盟軍の団員たちも、サメの映画を観てからというものの、どこか落ち着かない様子だった。
「それで……オルフェーヴル殿は大丈夫なのか?」
「それがよ……兄貴は最近、サメのことばかり話すようになってな……」
「ほう」
「しかも、そのサメがどんな姿なのかとか、どんな能力を持っているのかとかを事細かに説明してくるんだ……」
「それは大変だな」
 ウインブライトは同情するように言った。すると、ゴールドシップがさらに話を続けた。
「しかも、そのサメを捕まえて飼い慣らそうとしてるみたいなんだ」
「なに?」
「ああ……兄貴が言うにはな、サメは陸上でも生活できるはずだから、餌さえあれば生きていけるんじゃないかって言ってんだよ」
「ふむ……確かに一理あるかもしれないな」
 ウインブライトが腕を組んで考え込む仕草を見せると、ゴールドシップがさらに話を続けた。
「それにな、最近になって兄貴の部屋から妙な音が聞こえてくるようになったんだ」
「音?」
「ああ、まるでサメの鳴き声みたいな音なんだ」
「ほう……それは興味深いな……」
 ウインブライトは興味深そうな表情を浮かべた。そして、彼はある考えを思いついたようだ。
(まさかとは思うが……)
「なあ、シップ兄さん。兄貴がおかしくなった原因って……」
「おそらく……あの映画だろう」
「やっぱりか……」
「しかし、なぜオルフェーヴル殿にあんなものを観せたんだ? そもそも、誰があのDVDを持ち込んだんだ?」
「ああ、実はな……俺がこの前兄貴の部屋に遊びに行った時に、机の上に置いてあったんだよ」
 ウインブライトがそう言うと、ゴールドシップは納得した様子でうなずいた。
「なるほど……それでか……」
「ああ、おそらく犯人は劉邦軍の奴らだろうな」
「しかし、どうしてそんなことをしたんだ? あのDVDにはサメの映画しか収録されていなかったはずだぞ?」
 ウインブライトが疑問を口にすると、ゴールドシップは肩をすくめた。
「さあね……俺にもよく分からねぇんだ」
「ふむ……」
 二人が首を傾げていると、突然扉が開いて楽毅が入ってきた。
「おい! 大変だぞ!」
 楽毅は慌てた様子で駆け寄ってきた。その様子を見た二人は、慌てて彼に事情を尋ねた。すると……。
「あのサメの映画を観たことによって、オルフェーヴル殿がおかしくなっちまったんだ!!」
「なんだと!?」
「なんだって!?」
 二人は驚いた表情をした。無理もないだろう……なぜなら、自分たちが知らぬ間に仲間の一人がおかしくなっていたのだから……。そして、その原因を作ったのは自分たちかもしれないのだ。そう思うと、二人は申し訳なさそうな表情を浮かべた。
「すまない……俺が兄貴にサメの映画を勧めちまったばっかりに……」
「いや、お前だけが悪いわけではない。俺たちにも責任はあるさ」
「ああ、そうだな」
 二人は反省した様子でうなずいた後、オルフェーヴルの元へと向かったのだった。そして……。
「おい! 兄貴!」
「どうした? そんな血相変えて?」
 三人がアジトに到着すると、そこにはいつも通りのオルフェーヴルがいた。しかし、どこか様子がおかしかった。
「どうしたんだよ? そんな怖い顔をして」
 オルフェーヴルが不思議そうに尋ねると、ゴールドシップとウインブライトは気まずそうに目を逸らした。
「その……実はな……」
「あんたの様子がおかしいと聞いて駆けつけたんだ」
 二人がそう言うと、オルフェーヴルは少し考え込んだ後、納得した様子でうなずいた。
「……ああ! なるほど! そういうことか!」
 そして、彼は満面の笑みを浮かべて言ったのだった。
「俺なら元気だぜ! 心配かけて悪かったな!」
「そ、そうか……それならいいんだが……」
「ああ! それよりさ! みんな揃ったんだし、サメ映画を観ようぜ!」
 オルフェーヴルは目を輝かせて言った。そんな姿を見た二人は、思わず後ずさりしてしまった。
「いや……遠慮しておくよ」
 二人が断ると、オルフェーヴルは少し残念そうな顔をしたがすぐに笑顔になった。そして……。
「そっか! じゃあまた今度な!」
 そう言って去って行った。残された二人は呆然と立ち尽くしていた。すると、ウインブライトが口を開いた。
「なあ、シップ兄さん」
「なんだ?」
「俺たち……もしかしてとんでもないことをしちまったんじゃないか?」
 三人が去った後、ステイゴールド血盟軍のアジトでは気まずい空気が流れていた。誰も何も話さないのだ。そんな時、突然部屋の扉が開いた。そこに立っていたのはオルフェーヴルだった。
「……!?」
 三人は驚いた表情を浮かべながら彼を見た。そんな彼に対してオルフェーヴルは笑顔で言った。
「なあ! みんなもサメ映画を観ようぜ!」
「え……?」
 三人が戸惑っていると、オルフェーヴルはさらに続けた。
「実はさ! 面白いDVDを手に入れたんだ! みんなで一緒に観ようぜ!」
 すると……ステイゴールド血盟軍の団員たちは顔を見合わせた後、一斉に口を開いた。そして……全員が同じ言葉を口に出したのだった。
(絶対に嫌だ!!)
 こうして、ステイゴールド血盟軍のアジトではしばらくの間、誰も口をきかなかったという……。

「なあ、最近みんなおかしくないか?」
 ある日のこと、オルフェーヴルが仲間たちに向かって言った。
「いや……あんたが一番おかしいだろ」
 そう返したのは、同じくステイゴールド血盟軍の副将であるオジュウチョウサンだった。彼は呆れ顔でオルフェーヴルを見ていた。すると……他の団員たちも次々と口を開いた。
「ああ、そうだな。確かに最近のあんたは変だ」
「まさか! あのサメ映画のDVDを観たからとか言うんじゃないだろうな!?」
「それはさすがにないだろう」
 口々に言う仲間たちの言葉を聞いて、オルフェーヴルは困惑した表情を浮かべた。そして、彼は頭を抱えながら言った。
「そんな……! 俺のせいなのかよ……!」
 そんな時、楽毅が声をかけてきた。
「どうしたんだ? みんな騒々しいぞ?」
 しかし、誰も返事をしなかった。それどころか、まるで無視するかのようにその場から離れてしまったのである。その様子を見た楽毅は首を傾げたが、特に気にする様子もなく自分の席に戻った。すると……突然後ろから肩を叩かれたので振り返るとそこには巨大なサメがいた!
「うわぁっ!?」
 突然の出来事に楽毅は驚いて尻餅をついてしまった。そんな彼を見て、サメの着ぐるみを着たオルフェーヴルが笑いながら言った。
「ハハハッ! 冗談だよ!」
「なんだ……冗談か」
 楽毅は安堵のため息をついた。すると、今度は後ろから声をかけられたので振り返るとそこには巨大な魚が立っていた!
「ぎゃあぁぁぁぁぁ!!」
 あまりの恐怖に楽毅は再び叫び声を上げた。そんな様子を見ていた他の団員たちも驚きのあまり固まってしまった。

 欲にかられた北大生たちは、札幌市内を飛び回るサメたちを捕まえてカマボコを作ろうと、サメの捕獲作戦を企てた。
「おい、この中にサメがいるのか?」
 楽毅は恐る恐る尋ねた。すると、オルフェーヴルが答えた。
「ああ、そうだぜ! でも安心しろよ! ちゃんと餌をあげてるから!」
「そうか……それなら安心だな」
 楽毅は少し安心した様子でうなずいた。しかし、その時だった! 突然天井から巨大なタコが現れたのだ! そして、その触手を使って楽毅を捕らえるとそのまま海へと連れ去ってしまった!
「楽毅先生!?」
「うわぁぁ!!」
 楽毅は悲鳴を上げた。しかし、その声は誰にも届かなかった……

 数分後、海から戻ってきた楽毅はぐったりとした様子で帰ってきた。そんな彼を見て、他の団員たちは心配そうに駆け寄った。
「大丈夫か?」
「ああ……なんとか……」
 楽毅が力なく答えると、今度はオルフェーヴルが声をかけてきた。
「なぁ! サメの捕獲作戦を手伝ってくれないか?」
「……分かった」
 こうして、北大生たちの新たな戦いが始まったのである。

 ある日、劉邦は舎弟の夏侯嬰と共に、狸小路の食堂でサメのフライを食べていた。その時、店の主人が話しかけてきた。
「お客さんたち、知っているかい? 最近、この辺りでサメが出没しているらしいんだよ」
「なに!? 本当か!?」
 劉邦は驚いて立ち上がった。すると、夏侯嬰が言った。
「おい! 落ち着けよ!」
 しかし、彼の声も空しく劉邦は興奮気味に言った。
「こうしちゃいられないぜ! 今すぐ探しに行こう!」
 二人は急いで店を飛び出した。そして、そのまま大通りへと駆けていったのである。その様子を見ていた通行人たちは、何事かと驚いていた。しかし、二人は気にせずサメを探し続けた。
 すると、しばらく歩いているうちに見覚えのある人物を見つけた。それは、道士の張良だった。彼はサメの着ぐるみを着たオルフェーヴルと共に歩いていた。そして、その隣には同じくサメの着ぐるみを着た楽毅がいた!
「おい、お前ら!」
 劉邦が声をかけると、楽毅はビクッとした様子で振り返った。
「な……なんですか?」
「もしかして、お前たちもサメを捕まえようとしているのか?」
 劉邦の言葉に楽毅は首を横に振った。
「いえ、違います」
「そうなのか?」
「はい……私たちはただ散歩をしていただけです……」
 楽毅がそう言うと、オルフェーヴルもうなずいて言った。
「ああ! そうそう! 俺たちこれから映画を観に行くところなんだ!」
 すると、それを聞いた夏侯嬰は目を輝かせた。そして、彼は二人に向かって言った。
「それならちょうどいい! 俺たちと一緒にサメを探しに行こうぜ!」
 しかし、オルフェーヴルは首を振った。
「いや、悪いが俺はこれからデートなんだ」
「なんだって!?」
 夏侯嬰は驚きの声を上げた。しかし、オルフェーヴルは特に気にする様子もなく続けた。
「だから今日は遠慮させてもらうぜ!」
 そう言って、彼は楽毅の手を取るとその場から立ち去ってしまったのである。その後姿を呆然と見送る夏侯嬰に、劉邦が言った。
「まあ……そういうことなら仕方ないな! 俺たちだけでサメを探すことにしようぜ!」
 こうして、北大生たちの新たな戦いが始まった。

「うぎょー!!」
 オルフェーヴルは絶叫した。彼は今、サメの着ぐるみを着て映画館に来ているのである。もちろん、目的はサメ映画を観るためだ。
「すげぇー! 本物のサメが出てくるんだ!」
 オルフェーヴルはワクワクしながらスクリーンを見つめていた。そして、ついにその時がやってきた! 巨大なサメが現れ、人々を襲ったのだ!
「うぎゃあああ!!」
 観客たちはパニックに陥った。しかし、そんな中でもオルフェーヴルだけは冷静だった。彼は立ち上がると、そのまま外へと飛び出した。すると、そこにはたくさんの人々が集まっていた。皆一様に怯えた表情をしている。
「よし、俺がみんなを守ってやるか!」
 オルフェーヴルはそう言うと、大きく息を吸い込んだ後、大きな声で叫んだ。
「うぎょー!!!」
 すると、その声に反応するようにして周囲から続々とサメの着ぐるみを着た者たちが姿を現した! その数なんと100体以上!! 彼らは一斉に走り出すと、観客たちに向かって襲いかかってきたのだ!
「逃げろぉ!!」
 観客たちは慌てて逃げ出した。しかし、サメたちは容赦なく追いかけてくる。そしてついに一人の北大生が捕まってしまった!
「うわぁぁぁ!!」
 北大生は悲鳴を上げた。しかし、次の瞬間サメたちは彼を解放したのである。そして、そのままどこかへ消えてしまったのである……。

 こうして、北大生たちの新たな戦いが始まったのだ! そして、札幌市内に戒厳令が出された。北大生たちは市民の安全を守るために動き出したのである!
「みんな! 俺たちの力を見せてやろうぜ!」
「おおー!!」
 北大生たちは一斉に声を上げた。そして、彼らはサメの着ぐるみを着て街へと繰り出したのだった。しかし……残念ながら彼らは戦うことができなかったのである! なぜなら、彼ら全員サメの着ぐるみを着ているため武器を持っていないからだ!! それでも、彼らは必死に戦ったのである!! だが、結局勝てず逃げ回るしかなかったのだ……。
「くそったれぇ!!」
 すると、彼らの前に真っ赤な六尺ふんどし一丁という潔い姿のマッチョマンが現れた。言わずと知れた呂布奉先である!
「お前たち、よく戦った!」
 呂布はそう言うと、サメの着ぐるみを着た北大生たちに向かって言った。
「俺がサメを仕留めてみせよう!!」
 そう言って彼は腰に差していた剣を抜いた! そして……そのままサメの群れに突っ込んでいったのだ! その姿たるや勇ましく、まさに圧巻であった!!こうして、北大生たちの新たな戦いが始まったのである!! しかし……彼らの活躍も虚しく、結局サメたちは全て逃げ去ってしまったのだった。

 ある日のこと、北大生たちは近くの温泉へやって来た。彼らはそこで日頃の疲れを癒すためにゆっくり入浴することにしたのである。
「ふぅー……気持ちいいなあ……」
 楽毅がしみじみとした様子で言った。すると、隣にいたオルフェーヴルは彼に話しかけた。
「なぁ! もっと泳いで行こうぜ!」
 その言葉に楽毅は苦笑しながら首を振った。そして……その時だった! 突然何かが勢いよく飛び込んできたのだ!! それは巨大なサメであった! しかも、一匹だけではない。二匹目、三匹目と次々と現れてくる!
「うわぁぁ!!」
 三人は悲鳴を上げた。そして……そのままサメに飲み込まれてしまったのである!!
「うぎょー!!」
 オルフェーヴルは絶叫した。彼はサメたちと共に海へと引きずり込まれてしまったのである!
「楽毅先生!!」
 夏侯嬰が慌てて彼の後を追いかけようとすると、突然目の前に巨大なサメが現れた! そして、その触手を使って夏侯嬰を捕らえるとそのまま海へと連れ去ってしまった!
「うわぁぁ!!」
 三人は悲鳴を上げた。しかし、その姿は誰にも届かなかった……。そして……その後を追いかけてオルフェーヴルも海の中へと消えていったのだった。

 こうして、札幌市民たちの新たな戦いが始まったのである!! しかし、彼らは戦うことができなかった! なぜなら、彼ら全員サメの着ぐるみを着ているため武器を持っていないからである!! それでも、彼らは必死に戦ったのである!! だが、結局勝てず逃げ回るしかなかったのだ……。
「くそったれぇ!!」
 すると、彼らの前に二人の男たちが現れた。ステイゴールド血盟軍の名誉団員、伍子胥と孫武である。彼らはバズーカ砲をサメたちに向けて構えた。そして、二人は同時に叫んだ!
「これでもくらえっ!!」
 次の瞬間、バズーカ砲から巨大なサメが飛び出していく!! それは真っ直ぐにサメの群れへと向かっていった! そして……見事に命中したのである!! サメたちは次々と倒れていき、やがて全て動かなくなったのである。
「よしっ! やったぞ!!」
 二人はハイタッチをして喜んだ。しかし、その時突然大きな地響きが起こったかと思うと、地面を突き破って巨大なタコが現れたのである!! その大きさたるや10メートル以上はありそうだ!!
「なんだあれは!?」
 二人が驚いていると、そのタコが襲いかかってきた。そして、あっという間に二人を飲み込んでしまったのである!
「うわぁぁ!!」
 伍子胥と孫武は悲鳴を上げた。そして……そのまま海へと引きずり込まれてしまったのである。

「うぎょー!!」
 オルフェーヴルは絶叫した。彼は今、サメたちと共に海の中へと引きずり込まれてしまったのである!
「オルちゃん!!」
 ウインバリアシオンは必死に彼の後を追いかけようとした。しかし、目の前に巨大なタコが現れた! そして、その触手を使ってウインバリアシオンを捕らえるとそのまま海へと連れ去ってしまったのである!!
「こうなったら、奥の手だ!!」
 劉邦はそう言うと、懐から取り出した手榴弾をタコに向かって投げ込んだ! それは見事に命中したのである! しかし……それでもタコはびくともしなかったのだ。
「くそったれぇ!!」
 劉邦はタコに尻を向けて、思いっきり放屁した。すると、タコはたまらず退散していったのである。
「よしっ! やったぞ!!」
 劉邦はガッツポーズをした。そして……その後、札幌市内からサメが消え去ったのだった。

『さっぽろサメまつり』(完結)

【高中正義 - 渚・モデラート】


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