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10月に読んだ本

「スナーク狩り」  「不思議の国のアリス」で知られるルイス・キャロルのナンセンス小説。スナークと呼ばれる誰も見たことのない怪物を探すため旅に出た8人と1匹の冒険譚。魅力は何と言ってもルイス・キャロルの無意味でシニカルな言語センスだろう。全ての事柄に言えることだけれど、無意味はそこに存在する時点で決して無意味を意味しない。  「不思議の国のアリス」及び「鏡の国のアリス」でも感じたことだが、ルイス・キャロルは人が人を裁くという行いに対して大変ユーモラスな興味を持っているらしい。

    • 本を読みなよ #1 「ソングライン」ブルース・チャトウィン

       アボリジニ神話において、かつて”ドリームタイム”と呼ばれた時代に大陸を旅した精霊”トーテム”達は、その旅の道で出会ったあらゆるもの、獣や植物や岩や泉、それらの名前を高らかに歌いながら天地創造を行った。  この「ソングライン」はイギリスの紀行小説家ブルース・チャトウィンが、オーストラリア全土に広がるこの”歌の道”を辿りながら、人間の本質が"定住"にではなく"放浪"にあるのではないか、という思考の旅に出る物語。  かつて美術オークション会社で近代絵画の専門家として働いていた

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