発熱
発熱中です。ピーク時は8度5分くらい出ていました。
確かに風邪はひいたのですが、鼻がグズグズで喉が痛いという程度の軽い風邪なのです。それがどうして発熱しているかというのを、これから説明してみます。ちなみに、ふざける気力は今はありません。
20代で尿潜血が指摘され始めた頃、「風邪で発熱すると、熱が下がった頃から2〜3日、烏龍茶くらいの色の尿が出る」という現象がありました。なんだこれ? とわけがわからなかったのですが、腎生検で検査入院時にそれとなく医師に聞いてみてもスルーされる始末。
そして、この現象こそが、私の自己診断のきっかけでした。「風邪をひくと一時的に腎炎が増悪し、赤褐色の尿が出る」という特徴は、IgA腎症のものだったのでした。
20代はそれだけでしたが、これが30代くらいになると、烏龍茶尿のついでに発熱するようになりました。風邪熱で8度くらい出た後、微熱がちょっと続く、という程度です。
風邪がぶり返したのではない、というのは尿の色もですが、発熱している時の感覚がちょっと違うのです。風邪の熱は上がる時に寒気がありますが、この熱は寒気を伴わないのです。なんかだるいし体が熱い気がするなあーと思って熱を測ると微熱、という感じでした。多分腎臓からくるんだろうし、ということでこの熱は私の中で「腎臓熱」と呼んでいました。
そして30代後半から40代。「腎臓熱」はいつしか風邪熱と同じくらいまで上がるようになり、ついには風邪熱を超えてくるようになりました。
そして現在。今回、風邪での熱は一切出ていません。本当に鼻がグズグズで喉が痛いだけでした。そのあと「腎臓熱」が8度5分に達するという状況なのです。
風邪を引いた後の方が症状がひどく、それをなんだかんだ2〜3日引きずるということになるのです。何が大変って、かるーくでも風邪をひいたが最後、日常生活へのダメージがハンパないのです。しばらく仕事にならないくらいです。
最近、IgA腎症の治療として「扁桃腺摘出」というのがあるのを知りました。IgA腎症は異常IgAが腎臓の糸球体にへばりついて炎症を起こすことで発生します。で、その異常IgAを作り出しているのが扁桃腺で、作り出すきっかけが喉風邪等の刺激によるものじゃないかと言われているらしいのです。
これを読んで「おっ」と思いました。姉が扁桃腺を摘出しているのです。
私が子供の頃は、子供が熱を出すのは扁桃腺のせい、というような考えが一般的で、扁桃腺摘出術は本当に気軽に、ほいほいと行われていました。生まれつき扁桃腺が大きいだけで「切っちゃいましょうか」になることもあるという、今思えばディストピア的な価値観がありました。
ですが、ひょっとすると、私も姉のついでにほいほい扁桃腺摘出を受けていたら、IgA腎症発症はなかったのかもしれないわけです。逆に、姉が摘出していなければ、姉も発症する可能性があった、ということでもあるかもしれないのです。
そんなところに分かれ道があったとは、と呆然とするわけです。
とにかく、今の私は「なるべく風邪をひかないように」するしかありません。そんなことは何年も、十何年も前からわかっているのです。それでもだらだらと時々風邪を引きつつ暮らしてきました。そのいい加減さが腎臓に着々とダメージを蓄積させたのだろうなあと、今なら思い至るのです。そして思い至ってもなお、こんな変な時期に風邪をひく奴なのです。
この迂闊さ、どうにかならないものでしょうか。