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待ったなし

案の定でした。やっちまいました。

血液検査でクレアチニンが4.47。2ヶ月で1.0近くジャンプアップです。夏の間停滞しておいて、寒くなった途端これです。

推算GFR値もついに10を切りました。私の腎臓、9割越えが丸焼けです。


「この数値だと、もう透析の準備を始めないといけません」

医師が急ぐのには理由があって、実は透析って手術をしてもすぐには始められないのです。超ざっくり言うと、手術の傷口が治ってうまく馴染むまでは透析できなかったり、感染の危険があったりするのです。なので腎臓の余裕のあるうちに手術をしておいて、数値がいよいよやばくなったらスムーズに透析に切り替えられるのが理想なのです。

要するに、また手術です。年明けくらいじゃないかなと言う話になっています。


透析方法は、以前から腹膜透析を希望していたのですが、ここに来て急に悩み始めました。

血液透析・腹膜透析とも、利点と欠点があります。血液透析は週に3回病院通いで仕事に響きますが、手間は圧倒的に楽です。腹膜透析は自宅でやるので仕事に響きにくい代わりに、取り扱いが面倒で常に感染の危険があり、5年とかで腹膜がダメになるのでどのみち血液透析へ移行することになります。

ですが、私が今回迷っているのには別の理由がありまして。

腹膜透析は「透析液」というのを腹膜に入れて、しばらくしたら出して、という感じで透析をしますので、1回につき1.5〜2リットルくらい透析液を消費します。これ「1日」ではなく「1回」なので、多分1日に6リットルくらいでしょうか。これが毎日ですから結構な量ですが、その透析液は月に1回、まとめてどおおおおんと宅配されるそうなのです。なので医師に「保管場所ありますか?」と聞かれます。畳1畳分くらい積み上がっちゃうらしいのです。

今更、はたと気づきました。


我が家は団地の4階です。エレベーターなしです。階段も玄関もすんごく狭い。


やばい。

宅配する人の腰がやばい。


正直、水の宅配が生易しく見えるレベルじゃ無いかと思います。もちろん理由はそれだけでは無いんですが、なんとなく気持ちが血液透析の方に傾いてきました。

血液透析には深夜から朝まで寝ている間に行う「オーバーナイト透析」というものがあり、それならほぼ仕事には響きません。が、残念ながらこれを週3回以上やっている病院はかなり少なく、調べましたが我が家の近くには無いのです。

ですが、夕方から夜間にかけての時間に透析を行う病院は最近多いようで、午後5時とか6時から始める透析もあります。これは比較的近くに病院があります。仕事も週3回、定時よりちょっと早めに上がらせてもらう感じでいけそうです。そのくらいなら、まあなんとかなるのではなかろうか。


……とか悠長に考えている場合じゃ無いのです。下手すると次回の診察で手術日程まで決まりそうな雰囲気ですから、早急に社長にでも確認を取らなくてはなりません。そして、血液なのか腹膜なのか、決めなくてはいけません。


ところで、やっと毎日の倦怠感の正体が掴めてきました。ズバリ「水の飲み過ぎ」ではないかと。もう水分排出機能がイカれてきているので、取った水分がスムーズに出て行かないようです。

だがしかし、尿毒症の症状のひとつに「口渇」があるらしいのです。なにそれ地獄か。今私は無性にウォータリングキスミントが噛みたい。なんで生産終了しちゃったんだよおおおお。ひとまず酸っぱい飴かガムでも探します。

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