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術後初診

手術から2週間以上経ちました。

手術の傷は、テープもボンドも外れて普通にただの傷跡になっています。メスの太刀筋がわかる感のある、細い傷跡です。患部を円筒形に切り取った跡には「水が溜まる」と医師からは聞いていましたが、「いやむしろ円筒形の何かを埋めませんでしたか?」って感じの硬い手触りです。

で、今日は術後の初診療です。病理の結果が出てくるはずなのです。この病院の乳腺外科はたいがい待たされます。今回も2時間くらいは待ちました。


「……写真見ます?」

説明を始めようとした医師が訊いてきました。写真ってまさか。はい、と答えるとモニターにばばーんと映し出される、ぼこぼこした黄色い物体。

「これが切り取った患部で、周りの黄色いのは皮下脂肪」

おおーー皮下脂肪って本当にきいろーーい。

「で、断面にある白くて固まってるのが、がんになります」

おおーーーがんって白いんだーーー。

「乳腺は縮んでて見えないんです。あ、縮んでるのはその、加齢で」

乳腺って縮むんだーーー。


写真で感心したところで、病理の結果説明。

切ってみると、がんは少し成長していたようで、1.6cmだったものが2.2cmになっていたらしいです。なのでちょっと大きめに切ることになり、またがんが2cm超えたので、名目上ステージが1ではなく2Aになったらしいのですが、すっきり切れちゃったのでどのみち問題なし、とのこと。切断面にがんは無く、リンパ節転移もなし。

そして、改めて切り取った患部でサブタイプ判定をしてみると、

ER: 99%、PgR: 0%、HER2: 陰性、Ki-67: 1-9%

とのこと。

ここにもサブタイプ数値を書きましたが、違いはPgR。0%になりました。(元記事HER2をHEP2と間違えて書いてますねすみません)

「うーん、PgRが0%なのだけ気になるけど、問題ないでしょう!」

ちょっ、そんなこと言われると気になるぅ!!


帰ってから調べました。サブタイプはそれぞれ

ER : ホルモン(エストロゲン)受容体
PgR : ホルモン(プロゲステロン)受容体
HER2 : がん細胞の増殖に関わるHER2タンパクあるいはHER2遺伝子の有無
Ki67 : 細胞増殖能

を表すようです。HER2陰性、Ki67が低値の時点で、あまり増殖しないタイプだという判定になります。

ERとPgRはどちらもホルモン受容体ですが、PgRが0%というのは、プロゲステロンというホルモンは私のがん細胞の増殖に関係ないということになります。これに加えて例えばHER2が陽性だったり、Ki67がそこそこな数値を叩き出したりすれば、「ホルモン療法と並行して化学療法もしときましょうかね」ということになるようなのです。化学療法ってのがいわゆる「抗がん剤」です。

今回はHER2陰性、Ki67も低値なので、「抗プロゲステロンは効果無さそうだけど、まあホルモン療法だけで大丈夫でしょう」くらいの判断で正解なようなのです。そもそも、ホルモン療法の主役は抗エストロゲンらしいのです。

ってことで、問題ないみたい! スッキリしました。


これから放射線治療を5週間、そのあとホルモン療法が5年間、なのだそうです。放射線治療は平日5日間×5週間の25回がワンセットなのだそう。5だらけで目が滑りますがつまり、5週間の間、平日は毎日病院に通うことになります。

大学病院へは電車とバス、もしくはバス2路線、どのみち乗り継ぎが必要だったりします。病院の待ち時間や乗り継ぎ時の時間ロスを考えると、毎日半日くらい潰れそうな予感が、ひしひしとします。

一応社長に話は通していますが……大丈夫だろうか私!

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