何があろうと後悔しないと決めた
#一歩踏みだした先に
※今回も 常体 で思いつくままに書きました※
2009年から約10年間、読書記録を付けていた。
読書のきっかけは、少しでも知識をインプットしたかったから。
経理への転職がうまくいかなかった頃、時間を持て余して始めた。
読書記録を付け始めた翌年、転職先が決まった。
更にその翌年、日商簿記1級の勉強を始めた。
合格したのは、約2年後だ。
合格した年の読書記録を見ると、タイトルに「コンサルタント」と入った本が複数冊ある。
「起業」といえば、でイメージしたのがそれだったのだと思う。
たぶん、この頃にはフリーランスになることを考えていた。
前後して「起業」「経営」と名のつくイベントに参加していた形跡もある。
その頃は「社員でも士業でもない立場で経営者のサポート」をすることにどれほどのニーズがあるのかわからなかった。
起業サポートは見かけたが、管理部門=バックオフィス業務サポートは見つけられなかったからだ。
(見つけられなかっただけで、なかったとは言えない)
とあるイベントで知り合った女性からお誘いを受け、起業家(何十年も経営されている方や最近起業したばかりの方、起業を目指している方など参加者はさまざま)の集まりに参加するようになって、そういうニーズがあることは何となく感じられるようになった。
そんなときだったと思う。
「(クライアントを)紹介しましょうか?」
また別のイベントで、たまたま隣に座った女性から帰りがけにそう声をかけられた。
びっくりした。
正直に言うと「怖い」と思ってしまった。
その女性を信じられなかったというより、私は私自身を信じられなかった。
フリーランスを含め、起業するという覚悟がまだできていなかった。
突然、目の前にチャンスが現れて、怖気づいてしまった。
答えられず曖昧に笑う(思えば失礼だった)私を黙って見ていたその女性は、しばらくして不思議そうな顔で主催者のもとへ行ってしまった。
あれは、幸運の女神の前髪だったかもしれない。
恐らくその辺りを境に、私は会社員のままでいる道を選んだ。
スタートアップ企業で裁量をもって働けていたし、オフにあわせて自由にスケジュールも組めた(全休も半休も早退も思いのまま)し、当時は会社近くに住んでいたこともあって通勤時間もそれほどかからなかった。
辞めるメリットがあまりなかったように思う。
それでも社歴が10年に近づき、年収もそれなりに増え、社内では新しい目標を立てにくくなり、ここがピークかなと感じ始めた。
そこで考えたのは、3回目の転職。
スタートアップ企業に必要とされるようなバックオフィス業務はほぼ経験済で、10年前とは比べものにならないくらい選択肢はあった。
情報収集している中で、久しぶりに「起業」や「個人事業主」「フリーランス」といった文字が目に付くようになった。
その数年前から取引先の会計業務を引き受けるようになっていて、それを軸にできるかもしれないと考えた。
迷っている間に世の中は新しい感染症で大騒ぎになり、緊急事態宣言によって急遽リモートワークが始まり、出社することはほぼなくなった。
環境が変われば、関係も変わる。
社内の問題が浮き彫りになり、衝突も多くなった。
会わなくなったことで、通じていた話が通じなくなった。
(そのうちのひとつがこちらで書いたリモートワークに対する考え方)
(のちにテキストコミュニケーションをもっとちゃんと考えてするべきだったと反省することになる)
喧嘩別れのように、会社から離れることも覚悟した。
どうにかしようとミーティングを打診され、その期日が迫っていた頃、ついにフリーランスになることを決意した。
なんとなく考え始めてから、8年近くが経とうとしていた。
ミーティングでは雇用契約から業務委託契約に切り替えることを提案した。
できなくなること(こちらやこちら)もあるが、比重の大きな会計業務はできる。
受け入れられなければ、それまでだ。
結果的にはうまくいった。
こちらの希望通り受け入れてもらえ、その翌月末には開業届を提出した。
当初は「オンラインアシスタント」「オンライン秘書」なんて言葉を知らなくて、開業届には「会計業務代行」と書いた。
契約を切り替えたのは、それから約半年後。
そうして、会社との関係性を変えて1年近くが経つ。
先月まではそれなりに順調だったが、来月はどうなるかわからない。
でも、一歩踏みだそうと思ったときに、その選択によって何があろうと後悔しないと決めた。
自分で設定したリミットはまだ先。
もう少しがんばってみようと思う。
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