「自己否定を止めるための100日間ドリル」を買った【前編】
坂口恭平著「自己否定を止めるための100日間ドリル」。出版される前の告知段階からずっとずっと気になっていたのだけれど、「無職なのに、100パーセント自分を幸せにすると言い切れないものに1760円も使うなんて…」と踏ん切りがつかず昨日まで買えずにいた。しかし昨日たまたま迷い込んだ書店が素敵だったことで、これほどの空間を堪能させてもらって無料で出るのは嫌だな、何かお金を落としたいなあ→よし買うか!!と心が動いて、やっとこ購入することができたのだ。
坂口恭平さんは年季の入った自己否定の経験専門家、しかも精神疾患発症のバックグラウンドが母親からの継続的な否定であるなどかなりわたしに近いところがあり、彼の語る手法はとても信頼性が高いと感じる。読みたくて読みたくて、手に入れた瞬間から貪るように読みはじめた。
まず、自己否定を書き出して客観視する手法に衝撃を受けた。なんだと?「自己否定が存在する」ということを否定しなくてよかっただと?
わたしはこれまで、自己否定が起こった時はなるべく無視して黙殺して、否定の言葉が己の中に湧き上がったこと自体がなかったかのように振る舞うのが正解だと思っていた。そこにいると認めることで、自分を攻撃する言葉が言霊的に力を得て、肥大化してしまうのではないかと怖かったのだ。
だがそんなことはなかった。メモに書き出してみると、ちゃんと自然に反論が湧いてきたし、反論するとその否定の勢いがシュゥ…と小さくなる感じがした。
いま思いついたことだが、自己否定とその反論をグラフィックレコードにまとめたら楽しいかもしれない。自己否定の記録がある程度溜まったら、べてるの家の「幻聴さん」みたいにデフォルメした姿を与えて、「しっかりしなきゃ!ちゃん」とか「なんとなく焦燥ちゃん」とか名前をつけて、系統別に整理して図解に残すのだ。…書いててちょっとわくわくしてきた。
坂口恭平さんは本の中で自己否定の例とその反論を書いているのだけれど、その自己否定は自分にも重なるところがかなりあって、例なのに自分に言われてるみたいで読みながら泣いてしまった。
どんどこ読み進める。坂口恭平さんの実践録である日記パートも気になるが、先に全貌を把握したいので後に回すことにした。
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