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魅力あるリーダーが共通して持っているもの

今回紹介する本は、
「外資系コンサルが教えるプロジェクトマネジメント」です!

プロジェクトマネジメントってどのような業界でも役に立つ汎用性のあると言われているだけあって、

プロジェクトマネジメント型の仕事をしている人はもちろん、そうでない人も活かせそうなハックがつまっていると感じたので、印象に残ったものの一部をつらつら綴ります!

プロジェクトの序盤で注意すべきこと:期待値をコントロールする

「○○の作業を頼みたいのだけど、いつごろまでにできそうかな?」

私はプロジェクトマネージャーとしての経験はないのですが、上記のようにタスクを振られることがあります。そして、多くの場合、自分やメンバーのリソースを100%使用して達成できるギリギリのラインで期日を設定してしまうのです。

しかしながら、作業の途中で体調を崩してしまったり、予期せぬタスクが発生してしまったりと、スケジュール通りに進行しないこともしばしばです。

このとき、作業を与える側としての印象はどうでしょうか。

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ビジネスの場では、費用対効果が重要ですので、始めに見積もる時間やお金に対してどのような成果をあげたのかが問われます。

芸術における「最高のもの」を目指すプロジェクトとは異なり、成果物が80点であろうと、もともとの目標を70点に設定していたのであれば、それは成功になるわけです。

筆者によると、低めの期待値を伝えることの効果は主に、「プロジェクトの難易度に関する見通しを関係者で共有できること」と「プロジェクトオーナーとの間で発生する様々な交渉を有利に進めるカードが手に入ること」の二つであると述べています。

つまり、予め期間が長引きそうであることを伝えておけば、業務の遅延が発生したときの保険になりますし、「高い期待値を受け入れてもらった」ことのお返しとして、相手にさまざまな要望を持ちかけることができるというのです。

ものをもらったら、それ相応のものを返さなければいけない(返報性)という心理テクニックを活用した術です。

プロジェクト中に注意すべきこと:メンバーへのフィードバックは〇〇が基本

フィードバックをする時間があるなら他の業務に手を回したい。わざわざフィードバックをする意味なんかあるのか…という疑問を持つこともあると思います。フィードバックの時間が形骸化していることもあるでしょう。

しかし、フィードバックをしないということは、「課題設定」→「アクション」→「フィードバック」の成長サイクルをとめているのと同じです。

近年の学習理論によれば、フィードバックにおいて大切なことは、「行動に対する結果のフィードバックはできるだけ早く行うこと」「外部からフィードバックをすること」だといいます。

プロのスポーツ選手ですら、専属のコーチやトレーナーがついていることから、個人でフィードバックをすることの難しさがわかります。

技術的な部分だけでなく、単純にそのアクションが設定した課題に対してどうだったのかを、本人のバイアスを除いて客観的に評価する存在が必要です。

また、早期に課題を解決・発見することで、次の課題設定に移ることができますから、フィードバックを早くした方がいいのは当たり前です。

フィードバックというと、ある程度の時間をとって…をイメージしてしまいがちかもしれませんが、お互いの負担にならない程度で、日々の業務単位でも、毎日5分でも、短い時間で設定して行うのがいいのではと思います。

重要なのは、自分では気が付けない部分をできるだけ早く見つけて、次の課題を見つけることです。

プロジェクトを成功させるための魅力あるリーダーになるためには

第4章では「計画を成功に導くリーダーシップ」と題して、西欧と日本におけるリーダーの違いから、リーダーに求められる資質、そしてリーダーとしてのふるまいがまとめられています。

JAXAが宇宙飛行士を選抜する際に、宇宙空間というチームでの協業が求められる空間においてどのようなリーダーシップを求めて基準を設けるかも紹介されていて面白かったです。

リーダーシップ論に関しては、多くの研究が進められていると思います。本書ではジェームズ・クーゼスとバリー・ポズナーによる『リーダーシップ・チャレンジ』を参照して、リーダーに求められる5つの条件「正直」「未来志向」「情熱的」「有能」「フェア」を紹介しています。

そして、これら5つの条件は、基本的な人間の信用を求めているのであって、カリスマ性やタフさなどの属性の話ではないことを指摘します。

ただ、いきなり明日から「正直」になることも難しいですから、まずは行動を変える必要があります。

ただ、読書とか勉強とは違って、思考を変えるのには約半年もの時間を要すると言われていますから、並み大抵のことではありません。

その際に重要になると紹介された項目の中で非常に共感を持ったのは「ブレない軸を持つ」ということです。

周囲を見渡しても「ブレない軸」を持っている人は魅力的に映りますし、ついていきたい!と思える人が多いです。成功しているなと感じる人の共通点でもあります。

「正直になる」という軸を持つのではありません。正直にはなりたいからなるものではなく、なるべくしてなるものです。

自分は何を大切にしているのか、何を大切にしたいのか、改めて振り返る時間を作ろうと思いました。

おわりに

上記に関して考えてみましたが、ブレない軸ってとても難しいです。これといって熱中できるものがあるわけではなく、のほほんと過ごしてきた私にとっては、確固たる思いや軸がなかったように感じます。

先日会った中学校の同級生は、「俺は野球と共に生きていくんだ」と言ってオーストラリアへ旅立ちました。

そんな彼を見て、アホだなーと言いつつ、内心かっこいい、うらやましいなと思ったり…。

ただ、自分が熱中できるものは、ないのではなく、出会ってないだけ、という話を聞いたことがあり、同じように、自分の軸、信念みたいなものもまだ見つかっていないだけで、ないわけではないというマインドでいろんなことを経験していこうと考えさせられた一冊になりました!

みなさんの「ブレない軸」は何でしょうか?
では、また!


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