踊る大捜査線と昭和、平成、令和の価値観(7つの価値観で比べてみました)
事件は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きているんだ!
映画「踊る大捜査線 THE MOVIE」(1998年)の織田裕二演じる青島刑事の名セリフです。
この言葉は、ビジネスシーンで会議が長い、会議で何も決まらない、発言しない・・・などの問題で無駄な会議をなくそうとするとき、今でも使われる言葉です。
TVドラマ「踊る大捜査線」は1997年(平成9年)にスタートしました。警察を会社になぞらえ、警視庁を本店、所轄を支店と呼び、
昭和の会社の姿が描かれています。
①事務所でたばこは吸い放題、乱雑で人の出入りが激しい、活気がある。
②PC、携帯電話は普及しているが、一人一台ではない。
③上下関係がはっきりしている、本店>支店、上司の言うことは絶対、逆らえない。
④キャリア官僚>所轄刑事で、所轄の刑事は使い捨て、従業員を駒のように扱う。
⑤パワハラ、あからさまに行われている。
⑥女性活躍を表面上取り繕うとしている。
⑦飲みにケーションが大事、飲み会参加は義務、女性社員を接客係のように扱う。
ドラマなので大げさかつコミカルに描いて社会風刺しています。
この時代背景を見ると
1997年はダイアナ妃が事故死、山一證券が破綻、温暖化防止京都会議が開幕された年です。
1999年男女雇用機会均等法改定で、それまで女性に対する各種差別禁止事項が努力目標であったのが義務化されました。
因みに男女雇用機会均等法が施工されたのはその13年前の1986年です。
1999年日本銀行が0金利政策に踏み込み切り、株価は1万5000円前後、円は1ドル120円前後、就職氷河期と言われていました。
この時代でも女性活躍、環境問題は大きく取り上げられていました。
このドラマで取り上げられているのは
昭和の価値観が時代(平成の時代)に合わないというメッセージがあります。
また大きな命題である、柳葉敏郎と織田裕二演じる管理官と所轄刑事が交わした約束
「現場を大切にする、現場に意見が風通しよく通り、より良い警察組織になること」に向けての、活躍を描いたドラマです。
迷ったら現場へという価値観は普遍的なものがあります。
上記の7つの昭和の会社の姿は、現在2024年(令和6年)はどうでしょう
現在の会社の姿
①事務所で禁煙は当たり前になりました。(喫煙場所が隔離される)
②スマホは全員携帯しています。(事務所ではPCの前で皆仕事をしている)
③上意下達(ピラミッド型組織)を採用している会社は多いも、フラットな組織やネットワーク型組織を採用している会社もあり、縦割りの弊害、一方通行でない、双方向で意見が言える組織改革を目指す会社が増えてきています。
④現場が大切と言う考えは、今も生きています。視野狭窄にならないとは現場を見ないということではありません。起こっている事実をきちんと見る、さらに俯瞰してみることが大切です。
⑤パワハラに対する厳しい目はあるも、まだ組織により発生しているケースも散見されます。
⑥女性活躍推進の意識はあるも、まだ男性優位の企業も多い、セクハラは悪という考えは浸透しているるが撲滅はしていない。
⑦飲み会強制しない風潮になってきてはいる。
27年たち以前の常識は非常識になってきてはいるものの、まだ残っている悪習も抱えています。
時代による価値観の変化と共通するもの
昭和の価値観と現在(令和)の価値観の違いは何でしょう
昭和 令和
①仕事は聞かずに覚えろ 分からないことは聞く、聞いて確認
②お金を稼ぐことが幸せ 自分らしく生きることが幸せ
③上司の命令は従う 自分の意見を言う、はっきり伝える
④諦めない 諦めることは恥ではない
⑤飲みにケーションが大事 オンラインだけでなく対面の対話も大事
⑥我慢しても続ける(石の上にも3年) 仕事に意味を感じないなら辞めるのも一つの方法
⑦死ぬ気でやれ(そういう気概をもて) 熱量をもって取り組むことは大事
これらは
良くもっと極端に語られることが多いです。
昭和は終身雇用、社畜、今は嫌ならすぐやめる人が多い世の中だと、実際は昭和でも自らやめて起業する人もいましたし、現代でもまずは我慢して自分の実力を磨くと考える人もいます。
極端に振れるのは問題ですが、実際は良い加減を保とうと人はします。
いいかげん と いい かげん|autonomy (note.com)
ですので
言葉のニュアンスにより捉え方は変わるでしょうが
良く考えると左右は同じようなことをも言っています。
逆もまた真なり(Vice versa)逆も然り|autonomy (note.com)
決める会議で、的確な指示が出れば現場は無駄な動きをせずに事件解決に全力を尽くせるのです。