あたし。(28)欠落していた感情を埋めていく
昔から、自分には怒りの感情が欠落している自覚があった。特に高校生のころはイラっとすることがほとんどなく、他人からはいい人だと思われたかもしれないけれど、短大へ進学したころにはちょっと困った。社会人になると、もっと困った。適切な時にきちんと怒りを表現しないと、いいカモだと思われるのか、いたずらに圧をかけてくる人がいるのだ。
たまに「これは自分が怒っていることを相手に伝えなければ」と思っても、普段怒り慣れてないから、「これは他人から見たらただの八つ当たりにしか見えないだろうな」