魅力的な話し手の世界
昨晩、夜の野生動物探し
というアクティビティに参加して
そこでガイドをしてくれた女性の話し方が
とても参考になったので
その事について綴りたいと思いました。
彼女は
とても落ち着いていて
会話も見た目も
とにかく無駄がなくシンプル。
アクティビティが終わる頃には
参加した全員の雰囲気が良くなり
そして
子供から大人まで
夜行生動物についてもいい学びを得ることができ
とても居心地の良い空間を
彼女は作り出していました。
話す時の特徴
遅い時間に終わったにも関わらず
参加者全員の雰囲気がとてもリラックスしていて
私は彼女の特徴に
気付かされることが多々ありました。
彼女の特徴は
相手に気を遣いながら話さない
一度話し始めたら、途中で話を遮る人がいても落ち着いて最後まで話し切る
他人にその場の雰囲気や役柄を押し付けない
全員が回答出来るような質問を投げかける
会話を待たせない
会話の中に、うーんとか、えーっとがない
感情を誤魔化すような笑いや間がない
ざっと書き出してみると7つ出てきました。
1つづつ解説していきます。
自分が軸
彼女が人前で話すときに1番しっかりしていたことは
自分が軸として最後までブレないことでした。
① 相手に気を遣いながら話さない
相手の顔を伺いながら進行を進めないお陰で
聞く側として、安心して話に耳を傾けることができました。
② 一度話し始めたら、
途中で話を遮る人がいても落ち着いて最後まで話し切る
話が盛り上がってくると
どうしても途中で話を割って
話出してしまう人もいますが
彼女は最後まで話のリズムを崩さず
話切ってくれます。
真剣に聞いている人達の集中力を切ることなく
最後まで聞くことができました。
集中力を遮る(さえぎる)ことなく最後まで聞けるという
ごく普通なこと
実はとっても重要なのです。
途中で話を遮って(さえぎって)くる人がいると
大概
集中力が持っていかれ
時々なんの話をしていたか
頭の中で迷子になってしまうことがあります。
1度集中を遮られ(さえぎられ)ると人間は、
その後に集中力を取り戻すのに
大体20分はかかると言われています。
彼女は自分の話を最後まで話し切った後に
聞き手の話に耳を傾け
会話のキャッチボールをしていました。
余談ですが
聞く側として
集中をどこに置いて話を聞くか
人が大勢いる場面では決める必要があります。
今回のように
話し手が1人
聞き手が大勢いる場合は
もちろん聞き手に集中すればいいのですが、
参加している全員が
意見を交換しながら進める会議などは
議題に集中を置いておくことがとても重要となります。
議題から逸れた会話が始まると
本題に戻るのに時間がかかり
それだけ会議も長引く事になるからです。
そして次に
③ 他人にその場の雰囲気や役柄を押し付けない
人前に立って話をする中で
場の雰囲気を1つにしようとして
他の人に話を振ったり
発言させようとするテクニックを活用する場合がありますが
今回ガイドしてくれた彼女は
自分軸がしっかりしていたので
常に自分にガイド軸
参加してくれている人は
参加軸
と、対等な2本軸をしっかり立ててくれました。
・無意味に他の人に話を振ったり
・同意を求めたり
・参加者に発言を求めたりはしません。
参加者は自由に発言できますが
自分の役柄を
聞き手に渡さない。
そんなテクニックを使っていました。
これ、とっても大切なことです。
ガイドとしての役割は自分だと表現するには
聞き手の役柄を引き立てていました。
その引き立ては
話し方は語りかけず、曖昧な言い方はせず
対等な話し方で
この話し方で
発言もしやすく
自然と学びやすい環境になっていました。
リズムがあるから流れがいい
人前で話す時に
進行が自然的であったことが
聞き側の私たちも自然体で参加することができました。
そのポイントは
全員が回答出来るような質問を投げかける
会話を待たせない
会話の中に、うーんとか、えーっとがない
感情を誤魔化すような笑いや間がない
① 全員が回答出来るような質問を投げかける
彼女は説明の途中で
質問を4つほど挟みました。
その回答を「数字」だけに絞って
質問していました。
聞き手の私たちは
数字だけに集中し
そこから想像力を膨らませていきました。
何より
どんどん周りがリラックスしてく様を見て
私は驚きました。
・何通りにも回答出来そうな回答
・考え込んでしまうような回答
これは聞き手が疲れてしまって
最後まで
聞くという役割に専念することが難しくなります。
② 会話を待たせない
話をしながら
準備した物を組み立てたり
運んだりしたのですが
その間に彼女は
野生動物についての話を同じリズムとトーンで
話し続けていました。
手元にあったiPadを起動させたときは
なんとなく私は、
起動するまでの待ち時間を考えてしまいました。
しかし、彼女は
起動するまでの待ち時間を考えさせる暇もなく
また同じリズムで話を続け
起動したiPadに暗証番号を入力する
ちょっとした集中が必要な時は
「これは同僚のiPadなの
暗証番号は彼女の誕生日だと思うわ、
もし誕生日じゃなかったから他に思い当たる番号はないから
今日はこれでお仕舞いになるかも」
と冗談をかまして聞き手の気を惹かせ
笑っている間に
画面のセットが完了していました。
会話音がない
そして今回彼女のガイドで気付かされた最大のポイント
それは会話の間にある音が全くないということ。
③ 会話の中に、うーんとか、えーっとがない
④ 感情を誤魔化すような笑いや間がない
とにかく彼女の会話には
待たせるがない。
道具を組み立てているときも
機械を起動している時も
落ち着いて
同じリズムで話し続けるのです。
無駄な
うーん、えーっと、など間や
聞き手と一緒に声を出して笑うような
会話音が全くないのです。
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その最大の効果として
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聞き手の頭の中が
ずっとスッキリした状態を保てることに
私は気づいたのです。
最後に
普段から話を聞くという仕事をしていて
どんなに話が下手でも
どんなに話が上手でも
相手の特徴から
聞く視点を見つけ出し
耳を傾けます。
そんな中で時々、
今回ガイドしてくれた女性のように
世界観を設定した上で話す人に出逢います。
これは
話が上手い・下手で体感することができず
完全に相手が作り出した世界の中で
最高の席で見させていただく感覚です。
さらには
対等な目線の角度で
同じ時間を過ごすことができます。
世界観を作る人は
それが
本人自身の魅力ともなります。
小さな世界からでも
自分が
こんな空間があったら幸せ
を表現してみてください。
きっとその想いは
場の雰囲気だけでなく
コミュニケーション力や
伝えわり易い現象を起こして
あなたの周りの人が
幸せや成長を実感することができると思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました^^