メロディについて②
前回の記事はこちらから。
https://note.com/aula_fons_entue/n/nbe4c46ca6a00
優れたメロディとは何か? 私なりの見解を示しますと、
以下の3点が伴っているか、が重要ポイントです。
1.印象に残る(ふとした時に鼻歌になるような)フレーズ
2.起承転結
3.他の音に引き立ててもらうための余白がある
1については、誰もが目指しているところだと思います。
ではそのようなフレーズを書くために
作曲家は何をするべきでしょうか?
これは意外にも、難しく考える必要はありません。
答えはずばり、“実際に口ずさんでみること”です。
ハミングでも母音だけでもいいので、とにかく歌ってみる。
そうすると、そのメロディがどっちに行きたいのか、
どんな感情を表現するのに向いているのか など、
主旋律としてのポテンシャルがより具体的になります。
歌う時はアカペラもいいですし、コード進行や
リズムを暫定で決めた状態から始めるのも◎。
コツはファーストテイクに固執しないこと。
何パターンも試して、一番良いのを採用すればOKです。
2は言語化が難しいところですが
「あれがこうきてこうなったので、こうかなぁ?と思ったんだけど
実はこうだった。だから最後はこういうことになりました」
まあ、こんな感じでしょうか(超難解)
例えるなら、“スラスラ読める文章”と似ています。
要は論理的に一本の筋が通っているので、
誰が聴いても“起承転結”を感じられるメロディってことです。
具体的にいうと、まず四小節分のメロディを書きます。
(あれがこうきてこうなった、の部分)
その後、そのメロディに対して次の四小節を書きます。
よくあるのは、前半はまえと同じ内容で、後半に変化があるパターン。
(こうかなぁ?と思ったんだけど実はこうだった、の部分)
最後に、ここまでの八小節分のメロディを踏まえて
続きを書くならこういう流れになるんじゃない?を新しく紡ぐ。
(だから最後はこういうことになりました、の部分)
上記のような組み立てかたをすれば
ごく自然なかたちで“起承転結”が出来上がり、滞りのない
スラスラと耳に入ってくるメロディが出来上がります。
最後に3。これは個々人の好みにもよるんですが、
短い音価(特に16分音符~32分音符)を多用している
“詰め込んだメロディ”って、忙しなくて余裕がありません。
アクセントとして一部に使う分には美味しいんですが、
その勢いを保った状態でずーっと鳴られてしまうと
なんというか、聴いていて単純に息が詰まりますし
どこまでがメロディのまとまり(モチーフ)なのかが
捉えづらくなる関係で、相対的に記憶にも残りづらい
独りよがりな主旋律になってしまうのです。
感情を爆発させて「うぁぁあ」となっている人に
取り付く島がない、みたいなイメージでしょうか。
だから、全音符~8分音符の割合を増やして
わざと“隙”を作ってあげるのが肝要なんですね。
その余白があることによって
ハモリやオブリガートが入ってくることができ、
結果的にメロディを引き立ててもらえるわけです。
――以上3点が、優れたメロディの条件である。
私はそう考えております。
ちなみに、すべてに共通しているエッセンスは
“均衡が取れているかどうか”です。
何事も、バランスが重要ということですね。