前回の記事までに主旋律、ベース、 対旋律(4トラック)が打ち終わりました。 ここまで漕ぎ着けたら、それらを一度 同一のピアノロール上に表示しまして、 MIDIノートを全選択・コピーします。 そして新規トラックを立ち上げてペースト。 これで下準備は完了です。 ※このトラックは下書きとして使いますので 音源を読み込ませる必要はありません。 さて、現在アレンジ的に足りていない要素は ・リズム、パーカッション、FXなど ・コード楽器(ピアノ・ギター・ストリングス・PAD等
今回は2MIXにおけるTIPSをご紹介します。 (半分くらいはマスタリングにも相当する内容です) まずは、パラミックスの終わっている 各トラックをDAW上ですべてバウンス (オーディオ化・WAV化)してください。 これによりPC側の負担がほぼ0になり 以降の作業が格段にやりやすくなります。 さらにミックスダウンの出力時間も 大幅に短縮することができますので、 必ず実施するようにしましょう。 バウンスが終わりましたら、 最初に“仮”でインサートしていた マスタートラックの
現在、以下のパラミックスが完了しています。 ・キック(バスドラム) ・ベース ・メロディ ・ピアノ ・コードトーン ・スネア 残すところは“上モノ”の処理ですね。 ちなみに上記以外の楽器については 細かく個別に見ていくこともできるんですけど、 これまでにご紹介した方法を組み合わせることで 大半はカバーできますので、過去記事もご参考に。 ①https://note.com/aula_fons_entue/n/nebb21818927c ②https://note.com
今回はスネアに絞ってTIPSを書いていきます。 この楽器、私はミックスにおいて最難関だと思っています。 様々な処理が必要なので、如何せん長い道のりになりますが…… 今回も張り切ってまいりましょう。 ※大前提として、スネアは音源(ジャンル)ごとに 音に含まれる主要成分がてんでバラバラです。 ゆえにこの記事では“汎用処理”についての 見解を述べますので、あらかじめご了承ください。 ―――――――――――――――――――――――――――――――― 最初にやるべきはバスド
前回の「アレンジの話⑤」までの間に メロディ (パン:Center) ベース (パン:Center) オブリガート1(パン:L80) オブリガート2(パン:R80) 上記4パートができました。ここで重要となるのは、 オブリガート1と2の立ち位置。 彼らは左右で“独立した声部”として機能し、 楽曲の幅を広げる役割を持ったパートです。 よって実をいいますと、メロディとの掛け合いを意識した “相互作用を意識した声部”とは違う枠だったりします。 以下のようなイメージを
前回の記事でキック・ベース・メロディ楽器の パラミックスおよび2MIXが終わりました。 ちなみにメロディ楽器に対する補足ですが リバーブに関しては、パラミックス完了後 「音量が適切なのに浮いている」場合のみ 一番最後にショートタイプを差すようにしてください。 ――――――――――――――――――――――――― ■ピアノ どの程度の量を打ち込んでいるかにもよりますが ここでは伴奏と呼べるくらい、1トラック内で 低~高音域までカバーしていると想定します。 現在、パラの段
直近で作業を進めている最中に 過去記事の内容が不十分だなと感じる機会が多かったので 本稿にて加筆させていただきたいと思います。 まず①で扱った音源のパン問題ですが、元記事では Boz Digital LabsのPan Knobを使用することで 特定の周波数にフォーカスして解決するのがオススメです! ……といった趣旨の結論を書きました。 これについて、ちょっとややこしい補足をします。 ドレミファソラシド ↑ ↑ ↑ たとえば上
唐突ですが、私は貧乏人なので 家に防音設備なんかありませんし もちろんスタジオを借りる余裕もありません。 加えて近隣住民の皆様にご迷惑を おかけするわけにもまいりませんから、 もっぱら“スピーカーを使用できない環境”で DTMをやってきた所存です。 これは今も昔も、ずっと変わっていません。 ※一応、モニタースピーカーは買ったことがあります。 でも結局、それを活かせるような部屋(広さ・配置)に 住んでいないということで、現在はTV用のスピーカーとして 持ち腐れています
最初に、現在のDAW状況を整理しておきましょう。 ◇マスタートラックに仮の音圧上げプラグインがささっている →平均音量-3db~0db以内で編曲・ミックスを同時進行中です なおこのプラグインは後ほどバイパスするため 便宜上さしているだけの状態です ◇各トラック(バウンス前)にEQとコンプがささっている →EQは“削り方向”のみ処理済み、コンプレッサーは 音色ごとに値を調整して波形の凹凸を減らしています ◇音源内、またはプラグイン内で音色の音量を適正化している
前回までの記事でメロディとベースが確定しました。 普通はここからコード(和音)を決めていくと思います。 しかし、本技法ではその手順を踏みません。理由は 「対旋律・オブリガートが動きづらくなるから」です。 確かにコードが決まれば楽曲の雰囲気と流れが明確化し、 その後の作業が楽になるのは間違いありません。 が、その代償として主旋律以外の“印象的なフレーズ”を 随所に散りばめるのが難しくなるのです。 なぜなら“印象的なフレーズ”というのは 制約の少ない、自由な状態でこそ生まれや
現在、音源ごとのパン問題が解決したうえで マスタートラックに仮の音圧上げプラグイン、 個々のトラックにはコンプとEQがささっている状態です。 次に考えるべきは、楽器の配置。 すなわちパンニング作業の第二ステージですね、 何か特別なこだわりがない限り、 各種楽器の配置は以下が基本となります。 ※よく使われる楽器以外は役割で表記。 ◇MID (中央寄り) ベース バスドラム・スネア アンサンブル・コーラス・PAD系 メインメロディ(ユニゾン・ハモ) ◇SIDE (左右寄
※今回は前に書いた“音源のパン問題”が解決済みの前提で お話が進んでいきますので、予めご了承ください。 ―――――――――――――――――――――――――――― ミックスと一口に言いましても、以下の3段階があります。 1段階目:トラックの個別処理(パラミックス) 2段階目:全体の処理(2MIX) 3段階目:マスタリング これからそれぞれの段階について、 特にオーディオインターフェースや モニタースピーカーなどを使わずに (そこにお金かけなくてもDTMは成立します)
前回は“良い方向に進んでいけるような技法”というのを 最後に仄めかして締めくくりましたので、 さっそく言及していこうと思います。 まず、最初に原曲のメロディを書きます。 次にベースを足します(コード進行に合わせルートのみ)。 ここまでは『アレンジの話②』と同じ内容ですね。 が、この後の手順が異なります。 今回は第1段階として、次の内容をご紹介いたします。 ■ベースを歌わせる まだ楽曲に2音だけしかないこの段階で、ベースアレンジを始めます。 あらかじめ打っておいた各小節の
無料音源につきましては、少し調べれば 有益な情報がたくさん出てくると思うので割愛します。 まあ、本当は現役で使ってるサウンドフォントとか 紹介したいのですけれど、どれも10年前くらい入手したもので リネームもしちゃってるので……正直出処を覚えていません(謝罪) というわけで有料音源の話題でいきます。 例によって音源は“加工前提”であり、 演奏方法が多彩か、入力がしやすいか、表情が豊かか の三点が選ぶ際のポイントになります。 そこを踏まえ、楽器ごとのオススメ、というよりも 私
前回、編曲を始める際にピアノから着手する場合の 手順やメリットついて言及しました。 その途中で“大きな短所”があると書きましたので、 今回はそこから切り込んでまいります。 まず、同じピアノロール内で全ての音が俯瞰できると より音楽的なアプローチが可能になると説明しましたが、 これは裏を返せば、声部を意識した クラシカルな編曲には不向きということです。 とりわけオーケストラみたく、横の流れ、 全体の響きを重んじる和声的なアレンジにおいては かなり不利に働くので、避けた方が無
イラストでいうところの“線画”のような感じで、 私はアレンジをする際に 最初ピアノで下書きをつくる場合が多いです。 なぜピアノなのかといいますと ・楽器の中で最も音域が広く、これ単体で低~高音域まで書ける ・↑ゆえに曲の雰囲気・方向性を決定しやすい ・書いてる最中は他のことを考えなくていい(集中できる) 上記三点が大きい理由ですね。 楽器やトラックを分けて、それぞれを行ったり来たりしながら ああでもない、こうでもないと声部を意識して書くよりも 同じピアノロール内ですべ