![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/131148964/rectangle_large_type_2_7e68d5625b63adb7760aa6ec03d07130.png?width=1200)
Photo by
raizou
映画に興味がない人の思い出の映画
映画にまつわる思い出は山程ある。母親が「どうしても観たい」と父親にねだって二歳の私と乳飲み子の妹を連れてバックトゥザフューチャーⅡを観てからずっと私の人生は映画と共に在った。勿論その時の記憶はないが、TOHOシネマが午前十時の映画祭と銘打ってリバイバル上映をやった時は観に行った。映画のタイトルロゴを観て泣いたのは流石に初めてだった。
そういう感じで私は一ヶ月に二回程映画館に行くような女に育ったのだけれど、妹にはその傾向が全く見られない。ゲームなど自分で物語を進めていく方が好きらしい。勿論様々な理由で映画に興味がない人がいる事は理解しているが、こんな環境でもそう育つのだなぁと驚いている。だから彼女には映画の思い出が殆んどないのだ。我々が観ているのを流し見たり友達付き合いで映画館に足を運んだ事はあるけれどその内容を覚えていない。私だって全部くっきりばっちり覚えている訳ではないけれど、それにしたって。というか友達も何故中学生で「マジェスティック」とか「アイ・アム・サム」とかを観に行くんだ。
そんな彼女も手元に置いている映画がある。邦画の「サマータイムマシーンブルース」だ。私も観たので面白かったからだと思っていたのだが曰く「面白かった訳ではないけど手元に置いておきたかった」そうで。ここに愛はあるんだろうか。