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ニューヨーク・新しい生活の始まり。

コロンビア大学の寮に入ってすぐに買いに走ったのは寝具類。学生証を提示すれば安く買えると聞いた店で、ひと通り揃え、支払い時に学生証を提示すると、だいたいいつも店員が「ほー」と、感嘆の声を上げ、まるで水戸黄門の紋所。コロンビア大学の学生証がパンチあることを時々感じることがありましたね。生活に必要なものは学生証のおかげで安く購入することができましたよ。

クラス分けの試験があることも知らず、着席しているのにこれがクラス分けの試験だとわからない私。(説明会だと思っていた)試験結果は当然低いクラス。上のクラスの人たちは、コースの終了後に同大学を受験したり大学院に行く人も多く、レベルの違いは明らか。低いクラスとはまるで世界が違っていました。交わることもほとんどなかったかな。

授業が始まれば日々を大学の敷地内で過ごし、1日が本当に早く過ぎていきます。授業と宿題の日々です。時間があるときは近所を歩くだけで楽しくて、すぐに日本に帰る!1ヶ月間だけの我慢!と誓っていたのに、日々がカルチャーショックの連続で新鮮過ぎます。少し歩くだけで目に映るもの全てが新鮮です。毎日が新しいことの連続で、ここにずっと居たい、とさえ思うようになっていったのでした。

ニューヨークに居続けるために決めた大学の編入先がハンターカレッジ。決めたら大学の試験終了後に手続きと住居探しです。ニューヨーク大学の学生掲示板にルームメイトのシェア情報がたくさんあると、その大学に通う人に教えてもらい、見つけた先はダウンタウンのクリストファーストリートにあるアパート。私は70歳代のテキサス州出身の女性とルームシェアすることに決めたのでした。

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当時ゲイストリートと呼ばれたその界隈は、イーストビレッジに隣接した、猥雑で活気のある、アーティストと学生の多い場所。アパートの周りは個性的な店も多くて、アパートの斜め向かいにあったコーヒー豆の店は、今では普通だけれど、バニラやキャラメルなどの様々なフレーバーのコーヒーが珍しくて、コーヒーの美味しさを教えてくれたお店。店内にはコーヒーの麻袋が置いてあって店内の色調もコーヒー色。良いお店でした。アパートの隣はアール・デコのアンティークの食器だけを扱うお店。他にもカラフルでポップなケーキ屋に、タバコと葉巻の専門店、皮革の雑貨だけを扱う店に、ベーグルだけを焼いて販売してる店に、シルバーアクセサリーの専門店もあったね。なにしろアパートの周りは個性溢れる店でいっぱいでした。

そうそうPatricia Fieldの店も近くにあって、当時は今のように著名でなかったし、私も全く知らないでいたけど、店内にある洋服やアクセサリーはどれもユニークで、見ているだけで知らないうちにワクワク気分にしてくれてよく通いました。同じく近くにあったZabar'sというスーパーも大好きで、色々な食品が所狭しと陳列され、この店も見ているだけで楽しくて大好きでしたね。今でもマンハッタンに数店ありますよね。

なんでもごちゃごちゃとたくさんあって、アートの鑑賞のように商品をゆっくりと、楽しく見る。その中から自分の好きなもの、欲しいものを選ぶ感じが良かったですよね。時間をかけて見ることが、選ぶことが楽しかった。そういうお店が多かった。今はなんでも整然と陳列されていて、必要なものがすぐにわかるようになっている。自分に必要なものは情報として既にあるよね。探して選ぶことってあまりないかも。

コロンビア大学のスクールを修了して、大学の敷地内だけの生活から、ハンターカレッジに編入を決めてから新しい世界が広がり、友人も増え、生活が変わっていくのでした。

Life Tips:  One small positive thought in the morning can change your whole day⭐️



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