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9/30/'23

Copenhagen

起床し、外出
コペンハーゲン滞在時は水を買うにも高いので、到着時に購入した1Lの水をこれでもかと口に含んでそれをその日の水分補給とする
この日はクリスチャニアに行ってみようと思っていた
クリスチャニアとはコペンハーゲンの中心地からわずか徒歩5分くらいのところにある、ヒッピーたちによって建てられた自治区
この中では実質的に大麻が合法化されており、2000年代以降は取り締まられるようになったみたいだが、実際入るとタバコを吸っている人を見つける方が困難なくらい、みんなジョイントを吸っていた
まず歩いていくとクリスチャニアとの境界は自明だった、クリスチャニアではグラフィティやり放題なので壁を見ればわかる
適当な入り口から中に入り、歩みを進めると、トラックの荷台に何人か化粧をした子供が座っていた
さらにいくとクリスチャニアのアートキャラリーがあり、看板には簡単なクリスチャニア観光のルールが書いてあった
写真撮影はプッシャーストリートを除いて可能だが、よく思わない人もいるので注意してねとのことだった
プッシャーストリートという露骨な名前に笑いそうになりながらも、ひとまずそこへ行ってみることにした
その手前ではストリートライブをしていて、エスニックな楽器による演奏にしばらく聴き入っていた
ストリートへ入ると、通り全体から大麻の匂いしかしない
実際植木鉢が並んでいて、栽培してる様子もモロに見えた
通りはわずか30mくらいの短いものだった
通りに面して屋台がたくさん並んでいて、これが全て大麻の屋台
屋台もユニークで、ネオンやLEDでキラキラ光らせていたりする、お祭りのよう
歩いているとめちゃくちゃ声をかけられるので、買うつもりはなかったが値段を聞いたりなどしてみた
後で調べると1ヶ月ほど前にここでギャングによる銃殺事件があったみたいで、ここ3年くらいで4度ほど銃殺事件が起こってるみたい
通りを抜け、一本横道に入ると芝生の広場があり、たくさんの人が集まっていた
みんなジョイントやボングを吸っていたので全体的に煙たくて、副流煙だけでもうっとりしてしまいそうなほど
吸いすぎて半分寝てるような人や、おぼつかない足取りでフラフラしている人などいたが、誰も気に留めない、ここにいるとそれら全てが当たり前の事象で、まさに楽園のような場所だった
大麻が吸えるから(吸引者にとって)楽園ということではなく、必要最低限のルールの中で、自分たちのコミュニティを運用し、きっちりと秩序を保った上で自由に生活しているという点において楽園を感じ、同時に感心した
この広場にはザ・ヒッピーみたいな格好の人もたくさんいた
音楽がずっと流れていて、ときおりMCみたいなのがはいる
一旦広場は出て少し散歩した
おっきな木の像があったり、レストランがあったり、マーケットがあったりした
広場に戻るとなにやら盛り上がってきていて、最高潮に達した時、DJ卓があった台がそれごと動き出した、どうやらそれ自体トラックの荷台だったみたい
そのままみんな歩き出し、何事かととりあえずついていくと、かれらはそのまま街へと歩き出し、デモともパレードとも取れるような行進が始まった
みんな葉っぱが背景に”LEGALIZE”と書かれた看板を持っていて、これが大麻合法化を要請するデモであることがわかった
深刻さはなく、みんな楽しそうで、通行人も面白がって写真を撮っているような雰囲気
地区内で大麻に関して実質的に無法になっている中、合法化に対してどこまでの本気度があるのかはわからないが、こういうのも含めて全て文化として成り立っているのだと思った
一緒に列に入ってしばらく歩いているといつのまにか中心部に戻ってきていた
ニューハウン地区に着いたところで行進は一旦ストップし、演説が始まったので、デンマーク語を音声認識で同時翻訳しながら雰囲気を聞いていた
打ち合わせがあったので隣の広場のベンチで2時間ほど話し、終わる頃にはすっかり体は冷えてしまっていたので一度宿に戻った
すこし昼寝をし、起きた後また外出
晩御飯にサラダボウルとスイートポテトを食べ、夜のニューハウン地区も少し見に行った
そのまま夜のクリスチャニアも少し見に行った
夜のプッシャーストリートは屋台のLEDがより映えていて、日本のお祭りとさほど変わらないような様相があった
電車に乗って郊外まで行き、しばらく散歩していた、気がついたら歩きすぎていて、バスで宿に帰る頃にはもう夜遅くなっており、かつ強烈な体の疲れを感じ、経験則から今寝ると朝の飛行機に間に合わないように思った
この飛行機は日本に帰るもので、高額なので絶対に寝過ごせない、ここでこの日は寝ない覚悟をし、もう一度外出
自転車をアンロックししばらくサイクリングをしていた
真っ暗の中、湖の辺りを漕いだ、自転車のライトで照らされている箇所以外は本当に何も見えないところ
バスで帰ってくる頃には6:00くらいになっていて、空港に行くにもちょうどいいくらいの時間だった
バスに乗る前くらいから足先と足首が強烈に痛くなってきた、疲労骨折のような感じ
思えばこの旅の間、ずっと歩いていた、バスに乗るか歩くかしていたと言っても過言ではないくらい
累計100kmは確実に超えているだろう
その疲れに加えてこの夜の追い討ちが決め手となり、頭はシラフだが完全に千鳥足になってしまった
"Walk Arata, walk !"


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