平井堅のカバー曲「流星雨」とそのインドネシア語カバー

こちらの記事、大変興味深く読ませていただきました。

Armadaというバンドのインドネシア語曲「Asal kau bahagia(君が幸せなら)」

記事にもある通り台湾の男性アイドルグループF4の中国語曲「流星雨」に大変似ています。

クレジットを確認してみましたが、コンポーサーとして3名のインドネシアの方と思われる名前があるのみで平井さんのお名前は調べたかぎりありませんでした。権利をもっていると思われるソニー関係のクレジットもしらべるかぎりでは見つけられませんでした。ちょっと心配です。

この曲ですが、そもそも日本の漫画「花より男子」原作の台湾ドラマ「流星花園」のテーマ曲として、台湾ドラマで主役をつとめ作品の中に出てくる仲良しグループF4の名前をそのまま使い男性4人組アイドルの楽曲としてリリースされました。

そもそも平井堅さんの「Gaining through losing」という曲があり、その中国語カバー曲です。

日本での「花より男子」ドラマ関係では平井さんの曲は全く使用されていないのですが、中華圏ではこのF4の曲が大変有名で、オリジナルの平井さんの曲も人気があります。

漫画とドラマの歴史は長くなったので別記事にまとめました。

当時、台湾では日本の歌も大変人気がありました。
宇多田ヒカルさんの日本でのヒットも中華圏に波及し、日本から東アジアにR&Bブームがおこりました。
平井堅さんもそのブームの流れで、楽曲が日本でヒットして、その人気は台湾にも及びました。

台湾では90年代ごろから正式なライセンスのもとで日本の曲を中国語カバーしてそれらが大人気になり、日本語オリジナルも正式な権利処理でリリースされるようになっていました。

実際エイベックス、ソニー、東芝EMI(台湾では百代EMI)など同じレコード会社内でカバーされることがとても多かったです。


平井堅さんとF4は同じソニーの所属であったため権利処理が簡単なため
中国語カバーしやすかったと思われます。


さて、私のドラマ記事にもありますが、この人気コンテンツ「花より男子(と楽曲等)」は韓流ドラマにもなって、日本の漫画がオリジナルであること、台湾ドラマからヒットしはじめたことなどの経緯を知らないまま韓国や台湾のコンテンツとして接した東アジアの方も多かったのかなと思われます。

オリジナルがよくわからないまま、なんとなく真似をして
それがヒットしてしまうということは昔からあったようで、
日本の演歌は台湾語カバーされたのち東南アジアで現地語カバーされ、
日本人が聞いてビックリしたりとか。

しかしSpotifyなどグローバルに作品が発表されて世界で稼ぐことになって
しまう現代なので、見逃すのもなかなかむずかしい。
インターネットでどこにいても聞けるわけで発覚もはやいです。YouTubeではAIなどで見つけることができるコンテンツIDというシステムもあります。

一方で、有名な曲ならば世界中で聞いてもらえる可能性も秘めています。
とりあえず知ってる曲の現地語バージョンを聞いてみたいという需要は確実にあります。

比較的最近では2010年上海万博PR曲「2010等ニー来」は
岡本真夜さんの「そのままの君でいて」とそっくりだと中国で話題になり、
日本のマスコミにも取り上げられ、権利に関して岡本さん側と話し合いをもたれたようです。


これ、権利関係が大変心配なのできちんと話し合ってもらいたいです。
ディスではなく、これからインドネシアの音楽がきちんと評価され
世界で聞いてもらえるようになるためにも必要だと思います。


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