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2章-5【キャリコン実技対策】キャリコンの自己開示について
みなさんこんにちは!
今日は「キャリコンの自己開示」についてお伝えします。
受験生の方から、こんな質問をいただくことがあります。
「自分のことって話していいのでしょうか?」
みなさんは、キャリコンの中でキャリコン自身が自己開示することは「アリ」だと考えますか?
「キャリコンの自己開示」にはその意図によって、次の2種類があると考えられます。
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1.CC自身の経験や性格などを開示すること
2.相談者の内容を受けて感じたこと、考えたことを開示すること
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「傾聴」や「受容的態度」を基本とした関係構築に努め、安心安全な環境設定で「相談者」が自己開示できるように支持するカウンセリングの中で、キャリアコンサルタント自身が「自分のこと」を話すこと。
考えるべきは、これをすることが、相談者にどのような影響を与えるか、です。
キャリアコンサルティングにおいて、キャリアコンサルタントが相談者に対して行うすべての関りに「意図」があります。
「自己開示の意図」を見失わない姿勢が身についていると、「キャリアコンサルティングに有効な自己開示」が「適切に」できるようになります。
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さて、「自己開示の意図」 とは?
自己開示をする際の効果(相手に与える影響)について、少し考えてみていただけたらと思います。
自己開示の方法としては、アサーティブな関り、をが基本に(*^^*)
1.CC自身の経験や性格などを開示すること
<相談者とのラポール形成>
「あ、私と同じだ!分かってもらえる」
「同じ課題を乗り越えたんだ!何か教えてもらえるかも」
キャリコンの経験を聞いて、 相談者にこんなことを思ってもらえると見立てることができるなら、 自己開示してOKです。
<情報提供>
経験談を<相談者にとって有益な情報>と判断できる場合。伝えることで、相談者の気付きを促すと考えられる場合は、伝えてみましょう。
<これはNG!>
ただし、伝える際の注意点があります。
キャリコン自身が、自分の経験を「成功事例」もしくは「失敗事例」という思い込みを持たないこと。 これがあると、意図せず「誘導」となってしまいます。
「こうやったら上手くいく(失敗する)」という思い込みをもって相談者に伝えることは、NGです。上手くいった(失敗した)のは自分だから、です。相談者と相談者を取り巻く環境では、すべての前提が自分のそれとは違う、ということを理解しておくことが大切です。
また、
皆さん、ご自身の経験には様々な感情が伴っていると思いますが、相談者にとってはただの情報、ただの事実、に過ぎません。
感情的にならず伝えることができる経験のみ、伝えるようにしましょう。
※その時感じた感情がどのようであったかを忘れる必要はありません
CCは、相談者の話す内容を自分の経験と重ねることや、自分自身の経験を自己開示することで、フラッシュバック(その時のネガティブな感情を再体験するように思い出す事)に陥るようなことがあってはいけません。
CCとして相談者と対話するとき、まずはCC自身のココロが健康である必要があります。
2.相談者の内容を受けて感じたこと、考えたことを開示すること
「CLの自己概念の外側」への気づき
「CLの内容を受けて、CC自身が感じたこと、考えたことを開示すること」は、CLにどんな影響を与えるでしょうか。
自分の感情、考えを伝えるとき、アサーションスキルのアイメッセージを使って、 「わたしは~と思います」 「わたしは~と考えます」 と自己開示することがあると思います。
CLの発言を受けて、CC自身が思ったことを発言することは、一歩進んだ積極的な関りですね。
これは、「CLの自己概念の外側(盲点)」への気付きを促す目的があります。 関係構築がある程度できてから使用することが望ましい技法です。
CLとCCが違う人間だからこそ、CCがCLの自己概念を把握したとき、違和感を感じることができるのです。
CLにとって、自分の自己概念が外からどう見えているのか、自分で気づくことは至難の業です。CCがそれをCLに伝えることは、CLの自己理解を深める有効な方法の1つであり、CCにはそれを行う役割がある、と言えます。
必ずセットで行うこと
ただし、使い方には注意が必要です!!
CCが自分ならこう考えるという自己開示をした後は、それをCLがどう感じるか、どう捉えるかに注目することが大前提です。
自然と、「あなたはどう思いますか」といった内容の質問がセットで使われることになりますね。
ですので、言いっぱなしの自己開示はNGです!
「押しつけ」になりかねません。CCが言いたいから言っているのではなく、CLにとって必要な関りだから行うのです。
せっかく築いた関係構築を崩す要因にもなりますので、注意してくださいね。
CLが今どういう状態か。
関係構築はどのような状態か。
CLの非言語も含めて観察し、キャリアコンサルティングの進行具合を俯瞰した上で、行いましょう。
自己開示できることと出来ないこと
CCは、自分自身の経験を俯瞰的に捉える。
相談者のために、意識してください。
これは、CC自身が自己理解を深め、過去の自分を許し、受容すること。
過去の出来事を客観的に評価し、今に至るすべての選択を自らの意思で行ってきた結果が「今の自分の在り方そのもの」であることを腑に落とすこと。そうすることが、まずは自らを救い、そして相談者の支援に役立つ、ということです。
CC自身の自己理解を深めましょう。
自己理解は生きている限り深め続けるものですので、「できている」「できていない」といった評価ができる種類のものではありません。
過去の自分は常に新しく作り続けられ、
同時に、いつも新しい自分に出逢い続けることができます。
理解を深めたCC自身の経験は、相談者支援のために利用できるただの「ネタ」。その「ネタ」は、経験したあなただけのもの。
自己開示できることもあればできないこともあるでしょう。
それでよいと思います。
ぜひ、開示できるネタを増やし、相談者の支援のために有効活用してください。
それは、あなたにしかできない支援となるはずです。
忘れないでください。
キャリアコンサルタントを目指す、あなたにしかできない支援。
あなたの支援を必要とする人が、未来で待っています。
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