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0章-5「これさえできれば」のスキルの獲得について

傾聴、繰り返し、質問技法、積極的関り技法…
様々な技法、スキル、理論、アプローチがあります。

ずいぶん昔から人は人に関心を持ち、心の動きを研究し、多くの有識者が議論を展開し、時代・環境にも影響されながら、古典的なものも残りつつ、新しいものも多種多様に開発されています。

「これさえできれば」人間関係はうまくいく。
「これさえできれば」対人支援は大丈夫。

誰もがそのような理想を求めて、今もなお探求を続けているかもしれません。



キャリア支援を行うための拠り所となるそれらを学ぶことは、キャリコンにとって必要な要件の一つです。

しかし学習した知識やスキルは、ただの武器。
そして適切に使わなければ、諸刃の剣。

キャリコンは、CLとの相談過程、CLの状態に合わせて、都度適切な武器、スキルを選ぶ必要があります。

残念ながら、「これさえできれば」という万能な武器、スキルはない、と思ってください。



そんな身も蓋もないことを。。。(T_T)
と、嘆かないでくださいね。

大事なのは、CLの状態やニーズを見極め、CLに合わせて使えること。
全身全霊でCLを観察し、CLの話すことに耳を傾け、CLのすべてを受け入れること。それができて初めて、スキルは活かされます。


スキルを使うことを可能にする原動力


お伝えしたいのは、
キャリアコンサルタントの前提に在る、オリジナルのあなたこそ大事だということです。

キャリアコンサルタントとして一人のCLと対話する、あなたこそが、最強で、万能の、武器です。
身に付けるスキルや武器はオプション。

あなた自身がキャリアコンサルタントとして示す基本的態度、姿勢の大切さ。嘘偽りない正直さ。心からCLを支援しようとする想い。

それは、あなた自身の内側から出てくるものではないでしょうか。
それらが、スキルを使うことを可能とする原動力となります。

・・・とはいえ、
武器となるスキルは、もちろん持っておいた方がよいです!!
キャリコンという長い長い研鑽の道中で、扱いやすい、そして自分に合った武器から手に入れていきましょう。あなた自身を強化するために、必ず役に立つはずです。


キャリアコンサルタントは、スキルを意図的に使う専門家


キャリアコンサルタントを目指す方は、すでにある程度のコミュニケーションスキルを持っている方が多い傾向です。無意識に、自然とできていること、使いこなしているスキルも多くある、ということですが、キャリアコンサルタントは、それらを意識化し、意図的に使う専門家です。

▶マイクロカウンセリング最下層の関わり行動
▶ロジャースが示すカウンセリングの基本的態度

まずは周りの方との日常の会話から取り入れてみてください。
「無意識にできるようになる」には、意識的に繰り返し練習することが役に立ちます。
幸い、キャリアコンサルタントが実務として実施する「対話」は、日常生活において十分にトレーニングの機会があるはずです。

相手を選ぶ必要はありません。

Aさんに対してはできない。

そんな思いが生じたら、それこそ、自己理解の機会に活かしましょう。
なぜAさんに対して「対人支援のスキル」を使うことをためらうのでしょう。
自分のイラショナルビリーフ、思い込み、価値観、などに気づけるチャンスです。


すでにできていることがあれば、そのスキルを使う効果を理解すること。
効果を発揮する状況、自分なりの使い方、などを確認してください。

また、できていることができていると気づけたとき、できていないことの理解もまた深まります。
不足点が確認できることで伸びしろを自覚し、自分の潜在能力に期待しましょう。


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キャリコンもっち
これまでの経験で、なんとか自分の役割に気づくことができました。与えられた役割を全力で全うするため、「わくわく」と「ドキドキ」のど真ん中を走ります。 サポートでの勇気づけ、素直に嬉しいです\(^o^)/