Pino Palladinoの演奏分析(I'll Talk with You - Maria Harp)
一番好きなベーシストでもあるPino Palladino(ピノ・パラディーノ|以下:ピノ)の演奏をトランスクライブしてカバーしました。
トランスクライブ自体めちゃくちゃ久しぶりにやったのですが、たくさんの気づきがありました。ミュージシャンとして成長するために、トランスクライブって本当大事ですね。ここではトランスクライブしながら気づいたことをシェアしたいと思います。トランスクライブした譜面も最後に公開しています。
ちなみにトランスクライブっていうのは演奏を耳で聞いて譜面に起こすことです。コピーっていうよりなんか高尚な感じがします。まあ、かっこつけだな。
I'll Talk with Youという曲について
今回トランスクライブしたのはMaria HarpのI'll Talk with Youという曲です。
多分あんまり有名な曲ではないと思いますが、ピノのフレットレスがめちゃくちゃいい感じです。
ちなみに"14 Pieces For Harp And Bass"っていうアルバムに収録されていますが、ピノの他にもGary WillisとかNiels-Henning Ørsted Pedersenとか参加しててベースフィーチャーな内容なので、興味ある方はぜひチェックしてみてください。
【原曲】I'll Talk with You - Maria Harp
トランスクライブして気づいたこと
前置きが長くなりましたがトランスクライブして気づいたこと。
1.丁寧さが異次元
フレーズがかっこいいとか、リズムがいいとかピッチがいいとか、まあそんなことは当然なのですが、とにかく適当に出されている音が1つもない。すべての音に意思がやどっていて完璧にコントロールされているという印象。
言葉にすると「音色がよくて、リズムがよくて、音の切り際と次の音への移行がしっかり処理されていて、ピッチがよくて、ダイナミクスもちょうどいい」ってことなんだろうけど、言葉にしちゃうとチープというか、プロなら誰でも意識していること(もしくは無意識でやっていること)なんですが・・・。
ただ、ピノの場合そのクオリティがとてつもないレベル。バッキングはもちろんだけど、ソロの中でもそう。とにかく丁寧。
ピノとは会ったこともないし話したこともないけど、なんかこういうところに人柄とか仕事に対する姿勢とか現れるよなと思ったり。ぼくも意識していたと思っていたけど、1音を出すということをもっと考え直さないといけないなと思わされました。
2.呼吸してる
そして、本当に驚いたこと。
ベースラインの合間に呼吸が入ることが結構ある。
たとえば、こんな感じの2分音符のところ
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