興味ないなんて言わない
最近、興味がないと断じることや、苦手を苦手と告白することが、自分の可能性を狭めているなと思うことが増えた。
そんな折に、直接は関係しない本だけれど、「超雑談力 人づきあいがラクになる 誰とでも信頼関係が築ける」を読んで、うまい言い換えをしてくといいよなと思った。
興味の薄さや苦手意識を認識するのはいいけれど、ネガティブな切り口で外に出す旨みってあまりない。
特に「興味ない」って強い言葉だよね。
安易に言っても、確信を持って言っても、誰も特しない。
好きなことを、他の人に「興味ない」と言わるともやっとしたり傷ついたりするかもしれない。
やったことないことを、「興味ない」と言うと、本当に興味を持たないように自らを誘導して、新しい世界の扉を閉ざすかもしれない。
「興味ない」という意思表示に慣れると、負のサイクルに突入しかねない。
興味ないってホント?
他にもっとやりたいこと・知りたいことがあるだけじゃない?
時間がある時に、体験したり、本や動画で世界を覗いてみたりするのも嫌?
嫌だとして、本当に興味の問題?
ちょっと立ち止まって考えてみると、今の自分が何に興味を持ってきて、どんな時に他の世界の扉を叩いてみるといいかなと、優先順位を棚卸しするきっかけになる。
雑談の場ならなおさら「興味がない」なんて否定じみたことして会話を途切れさせるより、とりあえずでもラリーを続けちゃったほうがいい。冒頭で紹介した「超雑談力」の本でもそんなことを述べてる。
紅茶をすすめられたとしよう。今の自分に紅茶の機運がなくてもいい。自分の切り口でどこかに興味を示せばいいのだ。「紅茶もやってみたいなあ。香りがいいもの好きなんですよね。ただ、コーヒーが好きすぎてなかなか紅茶まで手が出せてなくて!」と否定せずに話題を変えてもいい。「紅茶もやってみたいなあ。種類によって香りとか違うんですか?」ととりあえず世界を覗かせてもらってもいい。別にコーヒー好きじゃいのにどれくらいとつっこまれても「ゆーていつもインスタトコーヒー飲んでるんですけどねー。手軽で最高。」と言っても問題ない。雑談における内容の敷居は低い。紅茶の産地と香り関係がディープすぎてついてけなくても「え、すご。紅茶の産地ってそんなに沢山あるんですね。」とか言ってまずは頷けばいい。
それくらいの気軽なスタンスが、実はしたたかなスタンスだったりもして、人間関係を醸成するし、雑多に仕入れた話題同士がどこか繋がることもあるかもしれない。
情報で溢れる世界だ。
少々興味を持たなかったところで、おもしろいものはいっぱいあるだろう。
興味を示したところで、全部は取り組めない。
それでも、心くらいは開いておいていいんじゃないかな。