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名作ラジオCM_873

■サントリー/サントリー響30年
寿命

NA:ある日、天の神さまは
生き物たちを集めて、寿命の長さを決めた。

「んー、30年」
まず、人間は、寿命30年と告げられた。
しかし、人間は、それでは短すぎると文句を言った。

「んー、40年」
続いてイヌは、寿命40年と告げられた。
しかし、イヌは、そんなに長く飼い主に仕えるのはごめんだと
半分にしてもらった。

「んー、50年」
そしてロバは、寿命50年と告げられた。
しかしロバは、そんなに長く重荷を背負っていられないと
半分にしてもらった。

「んー、60年」
最後にサルは、寿命60年を告げられた。
しかし、サルは、そんなに年老いては陽気にふるまえないと
泣きを入れ、半分にしてもらった。

こうして、イヌ、ロバ、サルが減らしたぶんの命を
人間はもらい受け、30年だった寿命は100歳を超えた。

♪〜(転調)

ところが、もらった命には、動物たちが背負うはずだった
仕事も含まれていたせいで、人間は、もともとの自分の命である30を過ぎたあたりから、さまざまな苦労を背負うようになる。

イヌのように家を守り、ロバのように仕事を背負い、
サルのように明るく振舞う、長い、長い、人生。

そんな姿を見た神様は、たくさんの生き物のなかで
人間だけに、あるとくべつな楽しみをひとつ与えた。

SE:カランカランッ(グラスに氷)

人生の苦労を、いっとき、忘れる方法。

SE:トクトクトクトク・・・・30歳を過ぎたら
サントリーシングルモルトウイスキー

ACC CM  年鑑 2008年 ラジオCM ゴールド



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