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名作ラジオCM_065

■キャノン販売 / NP複写機
うっかりコピー 篇①

楽太郎:楽太郎のうっかりコピー

SE:(おはやし太鼓)ドドーン

楽太郎:『社員各位 旅行のお知らせに変更があります。「たくさんの芸者達をそろえた宴会」は「たくさんの芸達者をそろえた宴会」とさせていただきます。幹事一同』

SE:(おはやし太鼓)ドドーン

楽太郎:言葉の順序が違えば色気も違う。

N:情報は正しく、コピーはきれいに。キャノンNP複写機

■キャノン販売 / NP複写機
うっかりコピー 篇②

楽太郎:楽太郎のうっかりコピー

SE:(おはやし太鼓)ドドーン

楽太郎:『町内各位 先日配布したチラシの中に一部誤りがございました。「放火訓練」は「防火訓練」と訂正ください。町内消防団』

SE:(おはやし太鼓)ドドーン

楽太郎:放と防で方々迷惑することもありますよ。

N:情報は正しく、コピーはきれいに。キャノンNP複写機

■キャノン販売 / NP複写機
うっかりコピー 篇③

楽太郎:楽太郎のうっかりコピー

SE:(おはやし太鼓)ドドーン

楽太郎:『先生にお送りした手紙の中で誤りがありました。「そろそろ姉も色づき始め、おいしそうになってまいりました」のところは姉と柿の間違いなんです。3年A組長沼雅子』

SE:(おはやし太鼓)ドドーン

楽太郎:偏が間違えば、意味も変になることもありますなァ。

N:情報は正しく、コピーはきれいに。キャノンNP複写機

_____________________________________1981年 ACC年鑑 ラジオCM部門 ACC賞

キャッチコピーは「情報は正しく、コピーはきれいに」

複写機のCM。きっとオリエンでも便利さ、綺麗さなどといった訴求をしたいといった内容がおりてきそうです。

クライアントなのかクリエイティブディレクターなのかが課題としたのは「複写」だけではなく、ただしい情報を「複写」するということだったのではないでしょうか。

・複写の目的は「正しい情報を伝える」これがまず1番
・そのつぎに綺麗に複写する

クリエイティブの枠組みを「正しく狭くする」ことで3つのシュチュエーションが生まれ、一見「複写機」からは遠く感じる内容ですが、最終的に商品に落とせる。インパクトも残せる。

大事なのは「本質」なんですね。

この商品はいくらで、どれだけ便利で、などとも一言も言わず、
「コピーはきれいに」という言葉は、暗にきれいにコピーできる!と伝えてくれています。

今朝たまたま「すべての仕事はクリエイティブディレクションである。」を読んでいて学んだことのレイヤーと重なっていたので、ちょっとびっくりです。

このCMが殿堂入りしている理由が因数分解することで理解できました。
※今度しっかり因数分解したいと思います。



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