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残り全部バケーション(伊坂幸太郎)を読んで

伊坂幸太郎さんの作品です。

以下感想です。

 当たり屋コンビの岡田と溝口の二人を中心とした短編集。法に触れ、決して褒められることはしていないが、なぜか憎めない二人。なぜ憎めないのだろう?自分なりに考えてみた。それは、自分の気持ちに正直に行動しているからなのではないだろうか?と結論づけてみた。彼らは未来のために打算的に生きるのでなく、今の気持ちを大事にして生きている。自分にはそれができていない。常に未来の不測の事態に備えようと、びくびくしている。自分にはできない生き方をしている岡田と溝口に、どこかで憧れているのかも。ないものねだりですかね(笑)
伊坂さんの小説には、彼らのようなキャラクターがよく登場する。そんな彼らの姿を想像すると、いつもワクワク、ほっこりする。なぜだろう?それは伊坂さんの所説のキャラクターには、自分の求める理想像が詰まっているからなのかもしれない。今アイ世界であればいいな。自分にも、こんなことが言えたりできればいいのにな、と思わずにはいられない。自分にはできないし、現実には起こりえないことを想像できるのがフィクションの良いところだと思っていて、自分の願望を形にしてくれている伊坂さんの作品が私は大好きです。

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