Mリーグ2023 レギュラーシーズン第24週
3月末が近くなると、4月1日の年度の切替え時期に伴い、卒業と入学、退職と入社、別れと出会いなどがあり動きのある月になっています。
そのような3月は、毎年恒例のMリーグレギュラーシーズン最終盤となっています。
今週も非常に面白い試合が多くあったので、振り返ってみたい。
1.総括
Pirates 盤石な1位通過体制を目指す。
赤坂ドリブンズ Piratesを猛追する。
BEAST 急上昇というか他チームだらしない
2.今週のチーム状況
2-1.Pirates 526.6pt
仲林 新ヘアースタイル披露
瑞原 ゴリラ道を邁進
今週のPiratesは、瑞原・仲林選手のトップにより安心して過ごせた週だった。全体の工程が、ボーダー争いにスコープが当てられているので、長いレギュラーシーズンを安定した成績を収めるトップチームに何故かスコープされ難い不思議なMリーグ。
強いチームは、粛粛と勝ち星を積み上げることに集中すべきだろう。
下位4チームがボーダー争いで、プレッシャーが掛かっているので全員スーパーゴリラ麻雀を発動して優勝候補として他チームに喝を入れていきたい。
仲林選手の勝利ドアップに注目されましたが、御控え気味でした。
ゴリラ麻雀の神髄とは、
経験則から攻撃参加率に重きを置く
後手でもカウンターを常に狙う
戦うに似合う手牌は原則押し
ゴリラ自摸を重視する。
瑞原選手は、今週の試合を制した事により、個人スコア303.5pt(第2位)に位置づけ、個人スコアMVPをチームメイトのゴリラ麻雀の師である鈴木優選手と競っています。
残8試合で1人あたり凡そ2試合です。Piratesとしては、意地でも個人スコアMVPを鈴木優・瑞原選手のいずれかが死守していきたい。
2-2.赤坂ドリブンズ 513.5pt
麻雀AI 渡辺太 精密打牌で好局連発
ゼウス 鈴木たろう 容赦なし
今週の赤坂ドリブンズは、ファン感謝Weekという位鬼強かったです。
先週たろう選手の最高スコアの新記録達成の勢いが継続しており、赤坂ドリブンズファンには、たまらん1週間だったでしょう。
週始めに浅見・渡辺選手が連敗となり、週末に更に連敗すると嫌なムードが流れるかと思われましたが、週末に鈴木たろう選手と渡辺選手のデイリーダブルで一気に首位を狙えるポイントまで位置づけました。
2024年3月4(月) 第2試合 滝沢・渡辺・堀・鈴木大介戦は、全選手の技術力が高く非常に集中していた好試合でした。そのような気の張っている選手が選択をすると、全員の当たり牌を抑えた上で聴牌を維持するというMリーグ史初の「全員聴牌、全員純カラ」が発生した。
鈴木たろう選手が年明け後止まらない。
確か12月上旬頃の鈴木たろう選手は、個人スコアで最下位付近の▲200~300ptの成績を記録している。それが、年明け後から本日に至るまで気が付けば+171.3pt(第7位)まで爆上げしてきている。
もしかして鈴木たろう選手が圏外からの直線一気のMVPを狙っているような気がしてきました。ノリに乗ったゼウスの進行を止められるのか?
来週以降の鈴木たろう選手の試合が見逃せません。
2-3.サクラナイツ 263.8pt
天才 堀慎吾 窮地を救う大勝
2024年3月4日(月)第2試合 滝沢・渡辺・堀・鈴木大介戦は、全員技術の下地があり、勝負感も鋭く、各チームの中心的選手が集う好試合。
麻雀職人の堀選手でも、この対戦カードは楽に勝てないカードです。
冴えわたる堀選手の選択を吟味して味わうためにも、今週のMリーグを見返したい方は、3月4日の第2試合は是非見直して下さい。
先週までの連敗地獄から強敵相手に快勝して、流れを変える事ができた。
来週以降に内川・渋川選手のW川コンビの活躍に期待したい。
2-4.麻雀格闘倶楽部 112.8pt
高宮まり Body麻雀強化月間
麻雀格闘倶楽部は、ここ最近ジリジリとポイントを減らしている。
ポイントゲッターの伊達選手の1ヶ月前後のお休みも多少影響しているかもしれませんが、ここにきてKONAMIの狙いが少し見えてきた。
高宮まりを鍛えたい
高宮選手ここ2週間位、非常に登板回数が多い。更に今週末には初めての連闘を志願した。そこから見えてくるのは、チームとしても高宮選手が前向きに試合に参加してくれるのを望んでいるし、そこから何かを得れれば御の字と思っている。更には、高宮選手が伊達選手の体調を気配りした優しさも見え隠れしている。
2-5.ABEMAS 99.4pt
松本 値千金の週末締めトップ
今期の陰のリーダーである松本吉弘選手が非情に頼もしい。
ラスを引いていると下位4チーム争いに参加し始めるので、プラスのチームポイントを死守でき、来週に向けて非常に気持ちの良いトップを獲り切りました。白鳥選手も調子が上がっている麻雀でしたが、どこかのチームのゴリラ姫に殴られていました。
2-6.BEAST -331.2pt
猿川 鈴木大介 フル回転
レギュラーシーズン弩終盤にきてBEAST猿川選手と鈴木大介選手が、BEASTファンにとって非常に頼もしく見えているだろう。
前局にトップ目から伊達選手に稚拙な8sを放銃してしまい、まさかの倍満直撃を喰らう。普通の状態であれば、オーラス時に岡田選手に上がられ捲られ3着になっている可能性が高かった。そして、オーラス時に芸術的なメンホンチートイツを成就させ再逆転した。
ここ1ヶ月の猿川選手の状態が上がってきている理由は分かりますか?
私のnote愛読者なら即答できると思うのですが、正解は「自摸アガリ」の回数が増えてきているからです。手牌の構成が良くなったという事では有りません。心のゆとりができて、局面を広く捉え他家の情報を取り入れた上で、自摸アガリの高そうな待ちで待ち取りをしているので、アガリ回数が増えてきています。
Mリーグで好調な選手程、面前・鳴き・リーチに関わらず自摸アガリが多い選手を観察すると、手牌の良さだけでなく手組みで待ち枚数が多い方向を選択しているのが理解できるでしょう。
BEASTは、女性選手の中田・菅原選手が出し難い状況となっています。周囲の選手が飴玉を貰わずに、ある程度真剣な対局を継続してきたので、終盤戦でも登板し易い。中田・菅原選手は、シーズン中組み合わせに気を遣われた上に、興行的に下がらないように上位者が手加減をし続けていた対局数が多かった。勝ちに徹するならば、猿川・鈴木大介のコンビで残8試合程度を押し切るべきだろう。
2-X.恥ずかしいチーム
これから上げるチームは、非常に恥ずかしいチームです。
BEASTは、今期初参入のチームですが、麻雀界隈で過去最弱のチームとして名高いチームです。一番の原因が、100%興行に寄った菅原・中田選手を採用したことに起因している。
歴代最弱チーム雷電を超えてしまったBEASTですが、猿川・鈴木大介選手の適応能力の高さで終盤戦面白いボーダー争いが実現できています。
そんな最弱チームの下に位置づける3チームは何年Mリーグを参加したのだろうか?
7.風林火山 -344.3pt
8.雷電 -407.2pt
9.フェニックス -433.4pt
長いレギュラーシーズンを長年戦ってきたチームが最弱チームのBEASTより下の順位に行くならば、選手の入れ替えを強制して各チーム2名ずつ入れ替える位した方がいいと感じるのは、ガチ過ぎる考えだろうか?
今年のMリーグのボーダー争いって目線が低くて、過去一つまらない争いになっているのは気のせいでしょうか?
恐らく弱いチームを基準に強いチーム達に卑屈な興行麻雀を強要した試合が多かったから、真剣味が減少したのだろう。
3.今週のMVP
・代理実況者 連盟所属 古橋崇志プロ
最高位所属の河野 直也プロとの兼ね合いは非常に良かったです。常に卓上の選手4名を平等に視ようとする視点と河野プロの解説に感嘆をつけて相づちを分かり易く着けて抑揚を分かり易くしている点など、良かったです。
河野氏もそうだが、2人の良い所は解説や実況に偏りが無くて、周囲の人を傷つける言葉が皆無な所が本当に良いです。
酒の肴になるスルメイカのような味わいがある古橋さんには、今後Mリーグの実況やイベントにチョイチョイ顔出して欲しいと感じました。
本当に聞き手上手で落ち着いた実況と素晴らしいコンビでした。
・麻雀格闘倶楽部 高宮まり
勝ち負けより、試合をプラマイ0で消化してくれることが非常に大きい。
また、この時期に安定的に前向きに試合に参加する姿勢に高宮ファンが大喜びの週末だったでしょう。
・サクラナイツ 堀慎吾
2024年3月4日第2試合は、対戦カードが濃いキャラばかりで非常に面白い試合内容でした。このような対戦カードで打てるプロ雀士ってプロ冥利に尽きる上、そのような楽しくて強いメンツを快勝で勝ちきったときの脳汁の量は凄いだろう。
4.その他
各チーム残8試合ですが、ボーダー争い云々より試合内容が充実した試合を展開される事を期待しています。
2024年3月8日終了時点の個人3賞トップ5
レギュラーシーズンも後3週間程度です。
選手の真剣なラストスパートに刮目せよ。