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Mリーグ2022レギュラーシーズン中盤

Mリーグ2022-2023レギュラーシーズンが2022年10月3日から開催されてから早3ヶ月近くが経ち、各チーム全94試合中48試合(第12週)が終了し、丁度折り返し時点となり年内の試合が終了した。

1.今週のチームポイント

1.ABEMAS 347.6 pts(▲105.8 pts →)  
2.風林火山  232.3 pts (+22.7 pts →)
3.麻雀格闘倶楽部  187.8 pts(+28.8 pts →) 
4.Pirates 105.2pts(+9.5 pts →)  
5.雷電  ▲10.4 pts(+33.9 pts →) 
6.サクラナイツ ▲157.9 pts(+32.0 pts →)  
7.フェニックス ▲298.1pts(+77.1 pts ↑1) 
8.ドリブンズ ▲406.5pts(▲98.2 pts ↓1)

2.今週のチーム状況

最終週は年内最後のお披露目週

図1 週単位得点獲得表

第1位の渋谷Abemasは、第1週に96.4 第2週に241.0を叩きだし、開幕スタートダッシュに成功する。その後、第6週まで黒字経営をし第7週に初めての赤字になると思えば第8週、第9週も直ぐに第6週の赤字を回収した上で、更に加算する。第9週終了時点で、561.2ptsになる。その後、赤字週を3回連続計上し、347.6まで下落した。12月は、他チームが上昇してきたのも一因にありますが、混戦圧(興行圧)に若いメンバーが屈した感じを受けたのは私だけだろうか? 
いずれにしてもAbemasは、年末前の締まりが悪かったので休み明けの来年の中盤戦後半戦は、スタートダッシュを切りたい。(黒字:8週/12週)

第2位の風林火山は、中盤戦までの成績を鑑みると結構優秀な成績を残している。赤字週がAbemasと同じで4週しか無い。これは、勝又・松ヶ瀬という2大巨塔が継続した活躍をした上で、亜樹・瑠美選手も食らいついていた。風林火山の中盤戦後半戦は、箱下のマイナスによる50ptsを超える大幅な赤字週を作らないように留意すれば良いだろう。(黒字:8週/12週)

第3位の麻雀格闘倶楽部は、第1週及び第2週で134.9,39.3ptsを計上し、開幕スタートダッシュに成功した。これは、伊達選手の初日の役満に象徴されるような素晴らしいダッシュだった。それ以後は、悪からず良からずの週を繰り返し、今一つ弾き切れない印象を受けました。その印象は、エース寿人選手の12月からの失速や滝沢選手の低迷に起因している。上位チームのAbemas、風林火山、麻雀格闘倶楽部に割って入ってきそうなチームはPiratesの1チームだけなのが助かっている。セミファイナル進出に向けても油断は禁物だろう。(黒字:6週/12週)

第4位のPiratesを振り返ると、実は粘り強い戦いを継続していたことが判明した。なんと、Abemasそして風林火山と同じで週単位に赤字を計上したのは、4週しか無かった。第1週、第2週のマイナススタートで-190.0まで落ち込んだ成績も第7週までコツコツと黒字週を計上。第7週に-73.2に再度赤字を計上したが、ご存じの通り12月は、第10週、第11週にそれぞれ100pts越えの黒字となり、折り返し前に借金を返済した上で105.2ptsの貯金まで持っていけた。全8チームの中で、一番良い気分で年明けを迎えられそうな感じだろう。(黒字:8週/12週)

第5位の雷電は、本田選手に救われた。本田選手がほぼ毎週粘り強くトップに絡む成績を収めていたので、-10.4ptsの原点付近で着地した。そして、振り返ると第7週の萩原・瀬戸熊・黒沢選手の3連続ラスによる-152.4ptsの計上は厳しかった。終盤戦に向けて、オリジナルメンバーによる週単位に-100pts以上の計上は致命傷となる。雷電がボーダーに巻き込まれないためにも、瀬戸熊・黒沢選手の粘り強さが求められる。(黒字:6週/12週)

第6位のサクラナイツは、今一つパッとしない低迷した成績だった。エース堀が苦戦し、新人の渋川選手がMリーグの舞台に順応するのに苦戦し、オリジナルメンバーの内川・岡田も弾き切れていかなった。全員が弾き切れていない中でもそれぞれの選手が、踵一つ土俵際に残していたのでギリギリセミファイナル進出チームのボーダーライン上にいるだろう。
終盤戦に向けて、エース堀が堅守するのは役目であり、内川・渋川選手の何れかが個人スコアベスト10に入るぐらいの活躍を魅せる必要があろうだろう。(黒字:6週/12週)

第7位のフェニックスは、今期は継続的に苦戦している。今期のフェニックスは、新人選手もいないし、選手入れ替えのレギュレーションに該当していない。本来であれば、同条件である渋谷Abemas、麻雀格闘俱楽部と同じ上位チームにいなければならないチームだった。特に感じたのが、ポイントゲッターとストッパーが不在な所に起因する。例年であればその役割を近藤選手が役割を担っていた、更には女性陣も粘り強く戦っているが、3位、4位を喰らうときはだいだい得点失点率も高い。Piratesであれば仲林・鈴木優選手が、サクラナイツであれば堀選手が、同じ3位、4位を取っても失点率が低いので、結果としてチリツモで大きな痛手になっていない。
最終週の活躍で土俵際に残ったが、年明け後からフェニックスは土俵際のスタートとなり毎試合踏ん張りが必要となる。(黒字:5週/12週)

第8位のドリブンズは、なんでこんな弱いチームになったのでしょうか?
というより、何故ドリブンズの選手の試合には、最低1つのドラが絡みリーピンドラ1の好形リーチが掛かり難いのだろうか?
あの白い卓は、ドリブンズが座るとネット麻雀の無課金者の如し、和了するのが困難な糞配牌が押し寄せてばかり。
・実力なのか?
・運の悪さなのか?
・白い卓のせいかなのか?
今期レギュレーションにリーチを掛けているチームなので、後半戦は全選手が生き残りをかけて鬼の形相で戦う姿勢をみせ続けたい。(黒字:3週/12週)

2-1.Abemas

年明け踏ん張り所

今週のAbemasは、日向3着、松本3着、白鳥3着、多井3着とAbemasとしては冴えない週だった。Abemasは、中盤戦折り返し時点での働き振りを鑑みるとセミファイナル進出は当確といってよい。但し、12月の失速感を1~3月に継続すると万が一が発生するので、年明け後に気持ちを切り替えて再度、落ち着いた黒字計上を死守する強いAbemasに復帰する必要があろうだろう。

2-2.風林火山

瑠美4勝目

今週の風林火山は、瑠美1着、亜樹4着、松ヶ瀬2着、勝又3着と及第点。
他チームと比べて比較的落ち着いた年末年始を過ごせる成績だろう。
中盤戦までの戦い方を鑑みると、第1週と第2週の-93.4,-80.9ptsを計上した以外は、赤字週は第9週第11週の-46.2pts,-49.5ptsと今期は100pts越えの大幅赤字が無い事が好調の理由となっている。対戦チームと対戦カードそして選手の状態を理解した上での監督の采配が功を奏している。

2-3.麻雀格闘倶楽部

高宮 ボディ麻雀

今週の麻雀格闘倶楽部は、滝沢4着、佐々木3着、高宮1着、伊達2着と及第点。

高宮まり選手は、中盤戦を終えて4-4-3-1の207.8pts個人スコア第4位の好成績を収めて安心した年末年始を過ごせそうだ。特にここ2週間の試合では、前原雄大プロを彷彿されるボディ麻雀を表現している。手牌と自摸が良いというのもあるが、攻撃に参加する姿勢が良い方向性に繋がっている。

伊達選手 緊張と悩み

年末最終日に出場した伊達選手は、PVが開幕された東場に緊張していた。
それと今年は、選択(好守のバランス)に迷いが生じている。昨年とカラッと元気にリーチを掛けて攻撃で制圧する活きの良さとサラッと引く守備際があったのだが、今期はとても慎重な選択をするようになっている。色々悩みながら経験を積んでいる最中だと捉えたい。

中盤戦折り返し時点までの麻雀格闘俱楽部は、前半戦伊達選手の役満で爆上げし、その上でエース寿人選手が11月末頃までチームを牽引した。12月に入ってから高宮選手がボディ麻雀が好調になり、佐々木選手の不調と入れ替わる。後半戦に向けて、佐々木・滝沢2選手の活躍は必ず必要となるので、年末年始で疲れを癒して後半戦に挑みたい。

2-4.Pirates

仲林 締めのトップ

今週のPiratesは、鈴木優2着、仲林1着、瑞原4着、小林2着と好調が継続している週だった。12月の上げ潮ムードは継続しており、年末年始を比較的穏やかに過ごしやすい成績を残した。

2022年12月20日(火) 第2試合 茅森・松本・佐々木・仲林戦は、今週の良い試合の1つだった。全員の打牌速度がテンポ良く、そして攻守も攻撃よりのヤンチャ気味だったが、リズムが良く展開が多い割に進行が早く視ているライト層も楽しい試合だったのではないでしょうか。そんな激動な試合を冷静な対応力で制した仲林選手が輝いた週だった。

Piratesは、中盤戦まで非常にしぶとく粘り強い戦いができており、上昇の仕方も非常に安定している。この上げ潮ムードは年明けも継続して1位を勝ち取りたい。

2-5.雷電

萩原 初トップ

Mリーグ一、三色大好きおじさん事、萩原選手が三色で試合を決めた。この初トップにより、個人スコアラスも脱出することに成功した。

今週の雷電は、黒沢2着、萩原1着、瀬戸熊2着、本田4着と初めて本田神様の御威光を出さずにチーム一丸感が出せ、年末年始に良い休息を取れそうだ。黒沢・瀬戸熊選手も充実してきている内容だったので、年明け以降は瀬戸熊・黒沢選手の両腕にチームの命運が掛かっている。

勝ちより価値

2022年12月22日(木)第2試合 本田・小林・堀・多井戦。今週のベストバウト。この試合は、全員が好調選手だった。

本田選手・・個人スコア1位と雷電のポイントゲッター。
小林選手・・直近2連勝。個人3連勝目を狙う試合。
堀選手・・1試合目にトップを獲り、2連投2連勝を狙う。
多井選手・・12月の試合は充実度が高く内容が良くチームを支えるために登板。

そして、本田選手の対戦相手3名は、各団体の顔のような選手であり各チームのラスボスである選手達。この試合は、本田選手にとって負けはしたものの1勝の勝ちより本田選手の成長にとって、非常に財産になる価値ある試合だった。レギュラーシーズン後半戦では、この3選手が出場回数を増してきたり遭遇確率も増える。そして集中力も研ぎ澄まされてより狂暴になってくる。そんなよどみない素晴らしいガチ3選手を年内経験できたことは素晴らしい事だ。

私は、本田・小林・堀・多井戦のような「麻雀男塾」のようなスーパーガチ卓が大好物です。小林・堀・多井という読みが鋭く、経験値も豊富な選手にMリーグの新人達が挑む試合は、何よりも貴重で尊いです。

2-6.サクラナイツ

トランス状態の堀 2連勝

年内の締めとなる試合に2連投し、2連勝を収めチームに良い上昇ムードを持ち帰った堀選手。特に2022年12月22日(木)第2試合 本田・小林・堀・多井戦の堀選手の集中の仕方が半端無かった。まさにトランス状態

そして、私は有る事に気が付いた。堀選手の成績は、4-3-1-6 -4.4pts。
ラスを6回獲得し、4回のトップで平均着順2.64に関わらずポイントの減少率が非常に低い。即ち、合計6試合のラス全て均衡した僅差の差で惜しくも着順を落しているだけで、全ての試合で高い守備力を発揮して、悪いなりにも形にしている事を意味している。他の平均的な選手であれば、-50~-100ptsの値を記録している。サクラナイツが連覇を狙うには、トランス状態の覚醒した堀選手の活躍は必須でしょう。

今週のサクラナイツは、渋川4着、岡田4着、堀1着、堀1着と堀選手の2連勝が効いて年末年始のお休みは、比較的温厚な精神状態で過ごせるだろう。

2-7.セガサミーフェニックス

魚谷 気合いの3連闘
東城   不思議な子

今週のセガサミーフェニックスは、魚谷1着、茅森2着、魚谷4着、東城1着と久しぶりにプラスポイントを持ち帰り、セミファイナル進出のボーダーラインに踏み止まった。

魚谷選手は、先週の2連投に続き週跨ぎの3連投となる。その上で今週最終日にも登板し、2週間で4試合に出場した。先週は、連投したものの3着4着と成績が振るわなかった魚谷選手が、今週2回も出場した気概は非常に評価に値する。負けが込んでいる時って、選手も人間だから気持ちが乗らずに足が前に向き難い事も多々あると思う。そんな心境の中、試合に出場させてくれと前を向く選手は、勝ち負けは抜きにしてその気持ちには素直に拍手を送りたい。

「りおさん、神の子、不思議な子」

東城選手は、登板回数は諸先輩に比べて少なく比較的体調管理がしやすい状態です。そんな東城選手が登板する時の多くは、セガサミーがピンチで救って欲しいという時にトップを獲る。セガサミーファンからすれば、まさに救世主的なタイミングで勝ちとっていく。本当に不思議です。

セガサミーフェニックスは、何とか土俵際に踏み止まったが、中盤戦までの対戦カードを鑑みると、組み合わせ忖度に救われている。強キャラ対戦相手には、全選手トップを獲れておらず苦戦しているのが現実です。来年セガサミーフェニックスが勝ち残れるかのポイントは、チャンスのある試合を如何に取りこぼさず、厳しい対戦カード時に失点を最小にするかにかかっている。

2-8.ドリブンズ

牌交換 否! 台交換

今週の赤坂ドリブンズは、村上3着、園田2着、園田3着、鈴木たろう4着と年内最終週も大変厳しい試合展開だった。

私は、全自動麻雀の対局数が数万局と非情に多く色々な卓で、牌の自摸の来方や初期手牌の状況の感覚を身体で覚えている。なんか、今期のドリブンズは、「図1 週単位得点獲得表」をみてご理解いただけると思いますが、12週で僅か3週しか黒字の週が無かった。その1週は200pts越えの大勝ちもあったもののマイナス100pts前後の週が、5週もあった。

こんな事ってあるのですかね?

試行回数が1期94回しか無いとは言え、ドリブンズだけがドラ無、形悪く遅い手牌と自摸が多いのは何故でしょう?
私が監督だったら、あの全自動卓にリモート機能が無いか、変なプログラムが搭載されていないか、クレーマと呼ばれても間違いであってもクレームをつけて牌交換どころか台交換を依頼している。

ドリブンズは、年明け後全員連対覚悟そしてラス獲得時には失点を最小にして、残りの1試合ずつを大切にしていきたい。

3.今週のMVP

・サクラナイツ 堀慎吾選手

集中し過ぎた堀選手は、強すぎた。サクラナイツの年内最後の対戦相手は、本田・小林・多井とここ最近好調な選手ばかりで対戦カードとしても非常に強いカードです。そんな強いカードにトランス堀は、勝ち切った。優勝に導いた時の強い堀選手が降臨して、年明け以降の活躍を期待させる2試合でした。

・麻雀格闘倶楽部 高宮まり選手

総帥前原雄大プロを彷彿させる「ボディ麻雀」を12月元気一杯に卓上に示した高宮選手は、チームを牽引した。年内終了時点で207.8pts個人スコア第4位を計上しており、恐らく過去のシーズンを鑑みても高宮選手として最高の折り返しをみせている。後半戦は、ガチ勢との試合数も増えたり周囲の選手がガチ空気が漂い出し、厳しい試合も増えてくるだろう。そんな中、来年も「ボディ麻雀」を表現してプラスポイントを最後まで維持したい。

4.今週のこの一手

・サクラナイツ 堀慎吾選手 34s待ちの満貫和了

この局面が「麻雀男塾」の題材として良い局面だと思う。本田選手の間5sを嫌った手順6→4sの手順において4sが捉えられる。好調本田選手の間5s払いは間違っていないのだが、払い方の前後でシビアに捉えられてしまうというガチ卓ならではの面白さ。

5.その他

2022年12月23日終了時点の個人スコアとなります。

折り返し時点の個人スコアは、組み合わせの妙か混戦を望むMリーグらしく上位者の成績がまったりしだしている。組み合わせでポイントを調整するMリーグは正直飽きている。もっと興行で全員引き立たせようとするばかりではなく、調子の良い選手が先陣をきって稼ぎまくる弾けた展開が視たい。

来年の開催は、年明け2023年1月2日(月)からとなる。セミファイナル進出は、1月第1週と第2週の休み明けの働きが大勢を決する大事な週だと思います。

年内、拙い文章をお読みいただき誠に有難うございました。
体調に気をつけ、良い年末年始をお過ごしください。

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