HorosでCT画像を見る時、極端に動作が遅くなる問題の解決方法
どのような問題が発生していたか?
院内で撮影された医用画像を、Horosで見る場合があると思いますが、レントゲンやその他静止画の閲覧では特に問題なく閲覧できるのに、CT画像のファイルを開いたり、スクロールして閲覧する場合に極端に動作が遅くなるケースがありました。
なお、全く同じパソコンでOsiriXを使って同じCT画像を開いた場合はこのような問題が発生せず、Horosを使ってみた場合にのみ発生するようです。
問題の発生度合い
海外でも同様の問題が確認されており、この問題について日本語の情報があまりなく、おそらく解決方法がわからず困られている方々も多くいらっしゃるのではないか?と思いブログに書いてみました。
上記のHoros開発元のGithub Issueでも報告されておりますが、みんな無茶苦茶困っていそうです。
こちらでも同じような問題が報告されています。
問題の解決方法
結論から言いまして、こちらの問題の解決方法は2つあります。一つはCTを開く際に「2D Orthogonal View」で開く。そしてもう一つはMacOS自体をアップデートするという方法です。
後者については、どうもHoros3.3.6とMacOS BigSur(バージョンは11系)の相性がよろしくなく、この組み合わせでCT画像を開いた場合にCT画像のスクロールが極端に遅くなる。という問題が発生しているようでした。ですので、OSをアップデートしてしまえば問題は解決します。
MacOSのアップデートは気をつけて
MacOSはバージョンアップで容赦なく過去の資産(プログラム)を切り捨てるという特徴があります。そのため、Horosが期待通りに動作しないからと言って安易にバージョンアップしないようにしましょう。
必ずアップデート前にその他に、医療機関で使われている重要なソフトウェアが次のバージョンで確実に動作するかチェックを行ってからアップデートを行うようにしてください。
このようなパターンを想定し、事前に医療機関でシステムのバージョンアップ前の業務ソフト一覧、それから業務ソフトの動作確認手順書を作成しておくようにします。一見すると起動しているように見えて、実は一部の機能が動作しない。なんてことも発生する可能性はあります。そのためソフトごとに業務が行える状態とは、どのような機能が動くことなのか?このような情報や手順をすべてまとめておくことで、いざというときに慌てずにすみます。