リテラシーの教科書3-合意のメカニズム-
人をひとつの〇として、自分と相手の重なりが人間関係で合意形成の納得度と理解しています。これは恋愛でもビジネスでも一緒です。重なる要素の違いはあります。
合意ラインは人それぞれです。また複合的であり画一的ではありません。ビジネスであれば金額と商品の内容以外にもその人の属するチーム・会社、担当者の責任感、人柄の相性もあるでしょう。内容も人それぞれで、結婚相手に望むのが経済力なのかビジュアルなのか安らぎなのか、あるいは自分の適正年齢でなければそもそも交渉の余地はないかもしれませんし、親に決定権があれば本人との合意形成はお門違いになります。逆に結婚さえしてくれれば何も望まないかもしれません。
交渉にあたっては自身の持つ要素が多いほうが、共通点を見つけやすいです。趣味が多ければ同じ趣味の話で合うかもしれません。繋がりが多ければ共通の知り合いがいるかもしれません。海外移住や深い仕事の経験があれば新しい発見のために興味を持ってもらえるかもしれません。中身よりも見た目次第で近寄ってもらえる可能性もあります。孫氏の兵法のように、相手の嗜好性を知り、自分の強みを持って交渉する。すべての合意形成の基本に通ずる教えだと思います。
レイヤーを変えてみますと、どうしても一方的になることがありますね。ネット社会では特に搾取者と遭遇する可能性がとても増えました。
合意形成上一方的に押し付けてくるのであればまだ突っぱねれば済みそうですが、同じ会社の上司や親との関係など切っても切れないものがありますよね。さらには相手に気づかれにくいように近寄ってくるものがあります。なんでもできますよと言ってくる営業とか、配達しましたが不在でしたという嘘の情報を送り付けて詐欺サイトに誘導するSMSとか。
詐欺にあうときは、結果論で考えてみれば分かりそうなものですが、実際の合意形成プロセスでは、契約に至るまで色が表示されていないなどの多角的情報が不足している場合が多く、プロでも見抜くのが難しいということを覚えておいてください。
結局どんな場合でも社会で生きていくうえで重要なのは、合意を得る努力をすることで、短期的にはターゲットを絞り込んで攻めていくことはあるのかもしれませんが、自分の色を理解し、強みを広げて可能性を増やす努力をする。これに尽きると思います。それは知識や経験によって相手を見抜く力を養うことでもあります。
以上、図があると理解が深まりやすいですね。