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Study19.豊栄の郷土料理を再現してみる。vol.3(こんにゃく編)
前回、豊栄のお母さんから教わった「豆腐づくり」を紹介しました。記事はこちらからご覧になることができます。→(Study18.豊栄の郷土料理を再現してみる。vol.2(豆腐編)実はそのとき同時に教わっていた「こんにゃくづくり」もご紹介してきます。こんにゃく芋は食べられるようになるまで何年もかけて土の中で育てる必要があり、食べるまでに手間がかかります。しかし、豊栄にはまだ自宅の畑で育てこんにゃくづくりを行っている方がまだ一定数いらっしゃり、その技術が受け継がれています。
こちらがお豆腐同様イラスト付きでまとめられたレシピで、20 年ほど前に同じ地域のおばあちゃんから教わったものだそうです。
今回は「こんにゃく芋を茹でる→皮をむく→ミキサーにかける」ところまでは準備してくださっていました。豊栄町にきてからこんにゃくづくりを教わったことがありましたが、この工程での水加減が少し難しく経験が必要です。ミキサーにかけたこんにゃくの粘り具合がそのまま完成したこんにゃくの食感に繋がるため、水が多いと弾力がなく、水が少ないと固い仕上がりになってしまいます。
皮を残すと黒っぽく、皮を剥くと白っぽい仕上がりになるそうですが、今回は皮を全て剥いています。
こんにゃくと水をミキサーにかけたら、固めるために炭酸ナトリウムを数回に分けて加え混ぜていきます。炭酸ナトリウムを混ぜた瞬間から、こんにゃく独特の香が出てくるそうです。
ここから手早く、そして何度も何度も、混ぜていきます。混ぜるほどにゼリー状にこんにゃくが固まってきます。
この時のこんにゃくは手にまとわり付くような柔らかさで、スライムを捏ねているようなむちむちとした食感がたまらない瞬間です。
ひとしきり混ぜたら、手水を付けながらとっておいた豆腐の容器にこんにゃくを詰めていきます。このとき1容器分を1回切りで手ですくい、空気が入らないように気をつけます。ここで空気が入ってしまうと完成したこんにゃくに空洞ができてしまいます。この作業も、簡単に見えて経験が必要な工程です。
型に入れたら、都度、事前に沸かしておいたお湯にこんにゃくを投入ししばらく茹でていきます。
完成したこんにゃくは刺身こんにゃくにしていただきました。(写真左上)お母さんのおすすめはポン酢をかけて頂く食べ方です。ジビエの手づくりソーセージやお鍋なども用意してくださり、テーブルの上がご馳走で山盛りになりました。
「健康になることばっかりしているの!」と、ハツラツと教えて下さったお母さん。大きな鍋を用意したり、テキパキと洗い物をしたり、パワフルにこんにゃくをこねるお母さんはエネルギーに溢れています。「一見大変そうな手仕事」を全身で楽しむ文化を豊栄に見つけました。
郷土料理に関する記事も、合わせてご覧ください。
Study14.豊栄の郷土料理を再現してみる。(ゴボウ編)
Study18.豊栄の郷土料理を再現してみる。vol.2(豆腐編)
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