日本の小学生の学習時間は長い?
”勉強しないさい”と親から言われる子供を見る光景は昔と変わらないが・・・
“勉強しなさい”と親から言われる子供を見る風景は今も昔も変わらない。自分が小学校の頃、全く勉強をしなかったからというのもあるかもしれないが自分の子供の勉強を見ているとあまりに膨大な量の宿題が塾から出されているのに驚く。全部宿題をこなそうとすると睡眠時間を削らないといけなくなる。
住んでいる地域が教育熱心な親が住むエリアであることもあり、クラスの多くの子供が小学校高学年となれば、受験塾に通うようで、遊べる友達がいなくなるという、おかしな現象が発生する。
このような子供の学習環境を見るにつけ、やはり学校外の学習時間が長すぎないか?と思う。
やっぱり、日本の小学生の学外における学習時間は長い
東京大学社会化学研究所・ベネッセ教育総合研究所「子どもの生活と学びに関する親子調査2017」によると、小学4年から6年生が、「宿題」、「家庭学習」、「学習塾」に使う時間、学校の授業以外の学習に使う時間は、小学4年が1時間14分、小学5年が1時間28分、小学6年生が1時間45分となっている。
北京(中国)、ソウル(韓国)よりは短いが、ワシントンDC(アメリカ)、ロンドン(イギリス)、ヘルシンキ(フィンランド)より長い学習時間
ワシントンDC(アメリカ)、ロンドン(イギリス)、ヘルシンキ(フィンランド)、北京(中国)、ソウル(韓国)との比較データ(「世界の小学生の学習状況」)があったので見てみる。データが限定された都市のものであることから、一般化できないが、ある程度、特徴がわかる。東京の平均時間101分は、ソウル146分、北京132分と比べると少ないが、ロンドン74分、ヘルシンキ68分、ワシントンDC62分と比べると30分から40分程度長い。一方で、中国、韓国といった、東アジアの国と比べると30分から40分短い。さらに、この調査では、「宿題の時間」「宿題以外の学習時間」でわけて時間をはかっているが、傾向として顕著なのが欧米3か国が学校から出された宿題に費やす時間が学習時間の大半を占めるのに対して、宿題時間以外の学習時間(塾等)が長いのが、北京、ソウル、東京となっている点だ。つまり、受験熱の高い、東アジアの3か国が学校の宿題よりも塾等の学習に時間を割いている様子がわかる。