【ベガルタ仙台 選手採点】J2 第28節 ジェフユナイテッド千葉
この試合を前に、移籍のニュースが2つありました。
まずは in の知らせ。町田から奥山を獲得。実績のある両サイドをこなせるサイドバック。今年は町田の大量補強で出場機会を失っていましたが、去年まではバリバリのレギュラー選手ですよ。左サイドバックは石尾が離脱で、内田も負傷明けで様子見ながらということで泣き所だったポジション。そこを埋めるのに奥山を取れたというのはとっても贅沢な補強です。
と思ったら、週末の試合を前に今度は out の話。
長澤が海外移籍のためチームを離脱するというニュースが駆け込んできました。今年は補強の話は多く見るけど、出ていく選手は少なくてよかったな~とホッと胸をなでおろしてのに、移籍ウインドーがもう少しで閉まるというタイミングでどでかいのがきました。
長澤は今シーズンも攻守の要でチームを牽引してくれていました。彼なしで昇格プレーオフ争いを戦うのはかなりのダメージ。できることなら今シーズン終了までは仙台に残ってほしかった。
まあ、でも海外なら諦めがつくか。移籍先がニュージーランドでいいんだ、というのはあるけど、もともと元々海外で始めたキャリアだし、海外志向が高いのはわかる。それに国内チームに移籍されるくらいなら海外のほうがマシ。
別れるのはツライが、移籍するなら海外で頑張ってほしい。ということで、長澤は古巣でもある今節ジェフ戦が国内最後の試合となりました
そんな夏の移籍に振り回せれた1週間。
フクアリなので頑張れば現地で長澤の最後の雄姿を見にいけたのですが、さすがに日曜19時キックオフで自宅に帰るのが24時前は翌日からの仕事にも支障がでるということで、泣く泣く家でDAZN観戦です。
今年最後の関東アウェイだから現地に行きたかった。。
長くなりましたが、本題へいきましょう。
前回の対戦詳細(第12節)
スタメン
ベガルタ仙台
前節はホームで鹿児島ユナイテッド相手に1‐0で勝利。
GK 林がベンチ外。代わりで先発した松澤も足を攣り、途中交代で梅田がリーグ戦初出場というGKがスクランブル状態。そんな状況でも全員で守り切りクリーンシートで勝利。文字通りチーム全員でつかんだ勝利で3連勝を決めて、アウェイ千葉に乗り込みます。
その千葉ですが、仙台とはとても相性が悪い。ここまで直接対決11戦で1勝10敗。前回対戦もホームで0‐2と完敗しております。
プレーオフを争うライバル相手に苦手は払しょくしておきたいし、相手は水曜に天皇杯を戦っていて万全ではない。
3連勝の勢いをもってアウェイとはいえ勝ち点3を持ち帰りたい。
メンバー
スタメンは4名が入れ替わり。
松澤、内田、松下、相良が外れて、林、奥山、松井、中島が先発に入りました。
前節負傷でベンチ外だった林は1試合で復帰。大事に至らずでよかった。そして松井は出場停止明けの復帰です。
奥山は加入1週間で即スタメン。内田が万全じゃないとはいえ、即スタメンは監督の期待の表れでしょう。
ベンチにはこちらも出場停止明けの真瀬が戻りました。
FW菅原も久しぶりのベンチ入りとなりました。
ジェフユナイテッド千葉
11勝4分12敗の勝ち点37で8位の千葉。
前節はプレーオフを争ういわきに0‐3で敗戦。再三のチャンスで決めきれず、逆にわずか11分間で3失点を喫してしまうという悔しい敗戦。
6位山口とは勝ち点7差に広がり、これ以上離されるとプレーオフ出場がかなり厳しくなるため、正念場。
ただ今節を前に行われた天皇杯4回戦ではJ1札幌相手に1‐0で勝利。天皇杯はベスト8進出と復調の兆しを見せており、相手はお得意様の仙台。
ホームでもう負けれない千葉はこの一戦を浮上のきっかけにしたい。
メンバー
前節から先発が8名入れ替わり。
高橋、椿、田中以外は全員入れ替わりです。
天皇杯の札幌戦で結果を残した選手を積極的にスタメンに起用してきました。
左サイドの日高、椿はゴリゴリ来るだろうし、品田は嫌らしいパス出してくるし、田中はゴール前でちょこまかするし、あーめんどうください。
そんでもって1トップに小森。お前J1に個人昇格するんじゃなかったんかい。
ベンチには前回対戦でゴールした田口がいるし、なぜか仙台戦でゴールするイメージがある呉屋も控えます。
攻撃の選手は揃ってるのに、これで決定力不足に課題があるというのが疑問。
戦評
ゲームコントールに失敗して2‐4の完敗。両サイドバックが怪我で交代というアクシデントはあったけど、自滅して失点を重ねてってしまった。
残り10節、今の時期にこんな負け方で勝ち点を失ってしまったのがもったいない試合だった。
序盤から両チームにアクシデント発生。
仙台は前半10分に髙田が着地の際に足を捻ってしまい、真瀬と交代。
千葉は椿が真瀬と交錯してしまい、岡庭と交代。
お互いサイドのキープレイヤーとなる選手が早々と負傷交代となってしまった。
そんな中先制したのは仙台。
長澤のパスを受けた奥山から駆け上がってきた中島にパスを出し、中島は裏に走り出した郷家にパスを通し、クロス。それをエロンが、エロンが、エロンが!胸で合わせて先制!
ついにエロンが来日初ゴールですよ。全仙台サポーターが28試合待ち望んだゴールが生まれました。突き刺さるようなゴールではなく、胸で合わせたゴールというのも彼らしい。ゴールの呪縛も解けたことだし、ここから10試合連続ゴールといってもらいたい。
そしてゴールまでの一連の流れも美しかった。奥山が中島に出したパスもまたオシャンティーでした。
と、3連勝の勢いを感じさせる幸先の良い先制点を挙げた仙台。
一方の千葉は悪い流れではなかっただけに勝ててないチーム状況を表してないような失点となってしまった。
そのまま前半はそのままリードして折り返せるなと思った前半の終了間際。
まず郷家が倒されたシーンでひと悶着。お互いにユニフォームを引っ張り合ってもつれた郷家が倒れたシーンでヒートアップしてやや不穏な空気が流れる。
山下主審のジャッジも不可解ということではなかったが、ファウルの基準に仙台の選手がやや不満を募らせていて、それが表に出てしまったように思える。それにより冷静な判断ができなかったのかもしれない。
マイボールでそのまま試合を終わらせればよかった前半の最後のプレーでサイドからボールを入れようとしたらボールを失い、千葉がCKを獲得。
それをエドゥアルドに決められてしまい、前半は1‐1で折り返し。
とてももったいないシーンだった。アディショナルタイムは5分超えていたが、郷家が倒されたことで追加タイムを取られていたわけだし、リードしてたんだし、無理して攻める必要はなく試合を終わらせに掛かればよかっただけ。攻めるにしても中途半端で終わってボールを失い、その流れから失点は情けなかった。
そのゴールパフォーマンスでエドゥアルドが仙台サポを煽ってたけど、それも全くもっていらなかった。エドゥアルド個人を罵っていたような話は聞かなかったし、エドゥアルドから煽られるような因縁もなかったはず。
なんでそんなことしたのか謎だし、はっきりいって必要ない。選手としての株を下げるだけ。不要なパフォーマンスだったと付け加えておきたい。
いずれにせよ、前半のラストプレーで追いついた展開となり、後半に向けて千葉の選手とサポーターに活力を与えてしまった。
ただ後半、先に追加点を取ったのは仙台だった。
左サイドからのCKをファーにいた菅田が頭で合わせたシュートはGK鈴木に阻止されるが、弾いたボールを中央にいた中島がややオーバーヘッド気味に合わせてゴール。千葉を突き放しにかかわります。
中島はエドゥアルドが煽った仙台サポーターの前でサポーターを煽るというパフォーマンスを見せてれくました。これがサポーターの留飲を下げることにもなったはず。なんて粋な男でしょう。さすが黄金を纏う戦士ですわ。
リードした仙台はあとはもうゲームをコントロールしていくことに切り替えれるだけ、と思ったのですが、ここでもう一つアクシデント発生。
奥山が岡庭と衝突した際に負傷してしまい、交代となります。故意ではなかったと思いますが、岡庭の手が顔にバチーンと当たってました。これは痛そう。衝突後も少しプレーを続けてましたが、視界の問題なのか交代の際は眼を抑えていたのが気になる。長引かなければいいけど。
そしてこの交代がこの試合の分水嶺となりました。
というのも、奥山が岡庭を完ぺきに抑えていたので左サイドからのピンチはほとんどなかった。さすが奥山というクオリティの高さを見せてくれていたのですが、その奥山が交代となってしまい、黄色信号というか赤信号。
まさか2人サイドバックがいなくなるなんて想定もしてるわけもなく、ベンチに守備的な選手は真瀬しかいなかった。その真瀬はもう交代出場してるしで、奥山の代わりに出てきたのは工藤蒼生。
残りのメンバー見て守備が得意な選手ってなる、その選択肢しかないよねとなるのだが、本職はボランチ。岡庭はスピードもあるし、ポジショニングもうまいしでサイドで対峙するには相当分が悪い。
残りの時間はまだ30分以上あるが、工藤に気合で守ってもらうしかない。
大丈夫、前節の鹿児島ユナイテッド戦は選手全員でGKが負傷交代するというアクシデントを乗り越えたんだから、今節も乗り越えられるはず!
という希望は脆くも崩れ去った。
65分にクリアし損なったところから岡庭にクロスを上げられ、中央に残っていた佐々木がどフリーで合わせて失点。同点。
そこからは両サイドを千葉に支配されて立て続けに2失点。
3失点目が入った段階で気持ちが切れてしまったように見えた。まあ、気持ちはわからなくもないが、そんなことでは昇格は遠い。
そのまま2‐4で敗戦。
2度リードしておきながら逆転負け。2試合連続でアクシデントを乗り越えることを期待していたのだが、現実は厳しい。
千葉が同点に追いついてから、一気呵成の勢いで攻め込んできたときに防戦一方になってしまったのがなぁ。
左はしょうがないとして、右の真瀬はかなり残念だった。監督のコメントでも『守備が得意ではない』『サイドバックの強い選手ではない』と認識されているのも納得がいってしまった。
去年までもう少し守備何とかなってなかったかな。
それよりも、もっと残念だったのは前半の終わらせ方だよね。
あそこは確実にリードして終えられたはずで、そうしておけばもっと違った試合になっただろうに。
ゲームをコントロールできずに最悪な形で終わらせてしまったのは猛省してほしい。
次節からは長澤がいない。試合のかじ取り役となっていた選手がいなくなるわけで、その代役を誰が担うのか。
この時期に補強なんてできるわけないので、残された選手たちがレベルアップするしかない。
次節の相手はいわき。こちらもプレーオフを争うライバルで、この試合が長澤不在の初戦になるのはかなり厳しいがもうやるしかない。
泣いても笑ってもこっからの10試合でどれだけ食らいついていけるかが自分たちの未来を変える。
そんな状況だけど、ホームでやれるのはラッキー。
嫌なムードをサポーターとともにかき消して、ラストスパートといきましょうや!
最後に、千葉の感想を3つ。
・小森は早くJ1に行ってくれ
・田口ベンチスタートでラッキーと思ったのに、短い時間でアシスト残すの流石です。来年仙台でいっしょにやらないか?
・上にも書いたけど、エドゥアルドの煽りは何が原因だったのか調べてもわからなかった。そういう奴ってことでよいの?
評価
MOMは奥山。彼が去ってからのサイドが全く機能せずボコボコにやられてしまったのも存在感を表している。移籍後即スタメンでこのパフォーマンスを見せてくれると今後が楽しみ。怪我の状況が長引かないことを祈りたい。
い。
その他では初ゴールを決めたエロン、逆転ゴールを決めた中島の両名もよかった。エロンは終了間際に菅原のシュートをおぜん立てしたりと前線で気を吐いていた。ゴールを決めたことで力も抜けたはずなのでゴール量産体制を期待したい。
中島は勝ちたいという思いが伝わるゴールだったし、交代した後ベンチで悔しさを表していた映像が印象的だった。コンディションの良さもキープしており、2桁ゴールは達成できるはず。あとは何点積み上げられるかどうか。
守備の選手は4失点してしまったので、数字は下げました。
松井は冷静さを欠くプレーが目についた。工藤は本職ではないポジションだったんでそこは考慮してます。
GK 33 林 彰洋 5.0
DF 2 髙田 椋汰(10'OUT) なし
DF 13 實藤 友紀 5.0
DF 5 菅田 真啓 5.0
DF 32 奥山 政幸(56'OUT) 6.0
MF 37 長澤 和輝(80'OUT) 5.5
MF 6 松井 蓮之 5.0
MF 23 有田 恵人(46'OUT) 5.5
MF 11 郷家 友太 5.5
FW 7 中島 元彦(80'OUT) 6.0
FW 98 エロン 6.0
DF 25 真瀬 拓海(10'IN) 5.0
MF 14 相良 竜之介(46'IN) 5.0
MF 17 工藤 蒼生(56'IN) 5.5
FW 28 菅原 龍之助(80'IN) なし
MF 8 松下 佳貴(80'IN) なし
監督 森山 佳郎 5.0
想定外のアクシデントが続いたことがすべて。同点後、サイドを止血を施す手札も残されておらず万事休すだった。
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