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【ベガルタ仙台 選手採点】J2 第27節 鹿児島ユナイテッドFC

夏休み、お盆の真っただ中だというのに台風直撃による対応に追われた週末。
新幹線や飛行機が早々に動かないと判断したため、アウェーの鹿児島の選手関係者も仙台に着かないんじゃないかと思ったのですが、試合は無事に開催されました。
台風の被害が大きくならず何よりですが、鹿児島サポーターの中には交通機関の対応で遠征を取りやめた人もいたことでしょう。せっかくの仙台旅行のチャンスだったのに、かわいそう。
思えば、前回の鹿児島アウェーも大雨だったし、今年は両チームのサポーターが雨に見舞われるという珍しい?ケース。
まあ、今回は試合が行われた時間は晴れたようなんで、まだましか。

ということで、本題へいきましょう。


前回の対戦詳細(第14節)

スタメン

ベガルタ仙台

前節はアウェイ水戸に1‐0で勝利。
後半途中に退場で1人少ない中で、10人が集中力を欠くことなくリードを守り切ることで、12試合ぶりのクリーンシートも達成しました。
これで中断明け、2連勝で順位は1つ上がって5位に浮上しています。

シーズン序盤の「諦めない、サボらない、チームのために走り切る」という姿勢が戻ってきた選手たちをサポーターも背中から後押しするという良い流れができています。

今節はホームに戻って鹿児島戦。
前回対戦は1‐0で勝利していますが、林の好セーブにかなり助けられた勝利でした。後半はサンドバック状態だった記憶。。
19位に低迷している相手とはいえ、順位が下だからといって侮ってはいけない相手との一戦です。

メンバー
スタメンは4名が入れ替わり。
林、真瀬、松井、中島が外れて、松澤、内田、松下、相良が先発に入りました。
最大のサプライズはGK林。負傷を考慮してベンチ外ということでしたが、何のニュースもなかったので驚きです。
第2GKの小畑も負傷離脱中なので、第3GKの松澤が先発です。これが移籍後初出場です。ベテランとはいえ期待も不安のある中でのスタートとなりました。

真瀬と松井は出場停止だったので、代役については想定通り。
内田が負傷明けなので、先発は小出のSB起用もあるかなと思ってましたが、内だが間に合ってよかった。それにより髙田が本来の右のポジションに戻すことができました。
松井の代役は工藤蒼生と思ってましたが、松下でしたか。コンディションの良さとボールを持てる時間を考えての起用かな。
中島に代わって相良は夏場による疲労考慮されたローテーションだろうな。

ベンチにはGK梅田がリーグ戦で初ベンチ入り。キャリアを通じても初めてのリーグ戦でのベンチ入りとなりました。
その他では名願、鎌田がベンチに復帰してます。

鹿児島ユナイテッド

5勝8分13敗の勝点23で19位に低迷する鹿児島。
前回対戦した時は大島監督はなかなかの策士という印象でしたが、結果がついてこないということもあり17節終了時点の5月下旬に解任。
現在は浅野監督が再登板となっています。監督交代直後は2引き分けの後に2連勝と上向きでしたが、その後5試合未勝利で中断明けも2連敗中。

課題はリーグ最多失点となっている守備の再構築。
今季アウェイでは未勝利と苦しんでいますが、上位の仙台相手に何かきっかけをつかみたい一戦です。

メンバー
前節から先発が5名入れ替わり。
井林、河野、戸根、稲葉、沼田が外れて、広瀬、渡邉、岡本、中原、武が先発起用となりました。
最終ラインを3枚とボランチを1枚変えてきたので守備のテコ入れでしょうか。前節の秋田戦ではクロスから失点してるのでその対策かな。ちょっと意図まではわからず。

1トップの位置には山形から移籍してきた有田が入ります。
あとは古巣対戦となる田中渉が気になるぐらい。
藤村は出場停止でした。

ベンチを見ると夏に補強された稲葉や永井が入りました。
ていうか、前回対戦で良い動きを見せていたンドカと福田はベンチにも入ってませんでした。怪我かな?

戦評

GKが交代するというアクシデントがある中で、虎の子の1点を守りきり、1‐0で勝利!3連勝!
守護神の林不在という非常事態に選手全員が松澤と梅田のチャンスに花を添えたいと気迫のあるプレーを見せてくれました。
ベンチも含めて一体感で飾った勝利といっていいでしょう!

序盤は鹿児島が高い位置からのプレスや有田のポストプレーからボールを持ってチャンスを作る。が、決定機を作るまではいかず。
序盤の攻防をやり過ごした仙台は最初のチャンスを活かします。
CKをファーサイドのエロンが折り返して郷家がボレーで合わせてゴール!
身長が底まで高くないエロンがこういうプレーは強さとうまさが光る。
郷家の前で有田もうまく相手を誘導するジャンプを見せてくれたので、フリーの郷家は合わせるだけ、というシーンでしたがしっかりミートさせたナイスゴール。

この序盤にリードした仙台はこの後、ゆったりと試合を進めます。
鹿児島のプレスも回避できるようになり、ボールを持てる時間が増える。
左サイドの内田と相良でチャンスを作り、追加点を狙う。相良のクロスから郷家が合わせたシーンは惜しくもポストに嫌われてしまいましたが、決定機を作っていた数では仙台が上。

鹿児島は序盤に点を取れず逆に失ってしまったことでやや大人しくなってしまったのもあり、そのまま前半終了。

後半に入ってもその流れは変わらずでしたが、仙台にアクシデント発生。
GK松澤が後半10分過ぎに足を攣ってしまい交代を余儀なくされてしまいます。
代わりに出場するのは梅田。普段は第4GKの選手で、これがリーグ戦初出場。プロ2年目の選手がこの状況で途中出場。リードは1点。いわゆる非常事態です。
正直期待より不安が勝ってしまう状況でしたが、梅田にはやってもらうしかない。本人も相当なプレッシャーの中での登場でしょう。

ただそんな状況でしたが、梅田はそつなくこなしてくれました。
正直ピンチらしいピンチもなかったので、必要以上に梅田をたたえることはここではあえてしません。
ピッチにいた10人がしっかり守っていたし、鹿児島の攻撃も切れ味があったわけでもないのにも助けられた。
逆に梅田が活躍するシーンがなくてよかった。

そのまま試合終了。
郷家のゴールとGKの交代以外はハイライトになるシーンはなかった試合かな。
第3GKが先発なのにアクシデント交代となり、第4GKが出てきたんだから見てる側はハラハラしましたが、試合内容を振り返るとそんな印象です。
上位と下位の差を感じた試合でした。

これで3連勝、夏場に弱い仙台はもういない。
順位も4位浮上です。
2位横浜FCの背中はまだ遠いけど。3位長崎との勝ち点差も5に縮まり、背中が見えてきました。

次節はアウェイでジェフ千葉。
苦手な相手でしかもアウェイ開催ではありますが、向こうは水曜に天皇杯もある日程での一戦ですし勝機はあるはず。
これでジェフに負けれなければ、8月知らずになるから最悪引き分けでもよし。

最後に、鹿児島の感想を3つ。
・田中渉だけ怖さを見せていた。帰ってきても良いんだよ。ていうか、近い将来再開がある気がする。
・攻撃陣はフィニッシュの迫力不足を感じた
・守備も言うほど崩壊しているようには感じなかった。セットプレーからの失点だったりやすい失点が多いのかな

評価

MOMは郷家。ゴールはもちろん暑さもある中、今節も90分間、走り切ってくれた運動量を評価したい。前線からプレスをサボることなくかけていく姿に後ろの選手も呼応してるように思えた。森山監督のコメントでも「郷家は90分間走ってくれるからいいとして~」というのも最高の賛辞だと思う。

その他ではGKの2名も当然評価したい。この試合だけではなく、日々の練習の成果がもたらした功績だと思う。直前まで林の状況を見定めていた中で、無理をさせる必要がないと監督の判断に答えたわけだし。
プレー自体は2人とも目を見張るようなピンチを防いだわけではないが、この2人が出たんだから、と他の選手たちの気持ちを震わせただろうから底を評価したい。

フィールドプレイヤーでは髙田と内田の攻守の貢献、菅田と實藤のセンターバックコンビもクリーンシートに貢献していたし、松下も調子の良さを見せていたし、エロンは2アシスト目。前節もスクリーンプレーで実質アシストしてたから3試合連続アシストということにしておきましょう。あとはゴールだけなんよ。

GK 29 松澤 香輝(55'OUT) 6.0
DF 2 髙田 椋汰 6.0
DF 13 實藤 友紀 6.0
DF 5 菅田 真啓 6.0
DF 41 内田 裕斗(77'OUT) 6.0
MF 8 松下 佳貴 6.0
MF 37 長澤 和輝 5.5
MF 23 有田 恵人(55'OUT) 5.5
MF 14 相良 竜之介(77'OUT) 5.5
MF 11 郷家 友太 6.5
FW 98 エロン(90+3'OUT) 6.0

FW 7 中島 元彦(55'IN) 6.0
GK 21 梅田 陸空(55'IN) 6.0
FW 15 梅木 翼(77'IN) 5.5
MF 17 工藤 蒼生(77'IN) 5.5
MF 24 名願 斗哉(90+3'IN) なし

監督 森山 佳郎 7.5
試合前後にGKにアクシデントが出る難しい試合もベンチワークで試合をコントロールして勝利に導いた

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