【ベガルタ仙台 選手採点】J2 第31節 藤枝MYFC
前節から今節までのベガルタ関連のニュースから。
まずは日章学園高校 南創太選手 来季の加入内定のお知らせの件から。
前週、帝京長岡高校の安野くんの内定が報じられましたが、2週連続で高卒新人の加入内定の報です。先週書き漏れてましたが、ユースの横山くんも昇格しているのでこれで高卒は3人目。例年にないくらいの加入率の高さです。
南くんは宮崎県の日章学園に在学中。宮崎と言えば毎年キャンプをしてるからその繋がりかなと思ってたんですが、髙田も日章学園卒ということでそういう影響もありそう。なんにせよ、宮崎でキャンプを続けてきたことでベガルタに親近感を抱いてくれたことが加入の後押しになってくれてることは町がないはず。
そして南くんの評判の高し。
だいたいいくつかの記事を調べると、『左足のドリブルが武器』『複数のJクラブが調査』『インターハイの優秀選手に選出』『U-18日本代表』というのが出てきます。
左利きのドリブラーなんて何人いてもいいですからね。右からのカットインが得意な形ということで、右サイドでカットインできる選手は今いないか1年目から出場機会は増えるかも。
同じ左利きの相良や遠藤康からも学べることは多いはず。
森山監督の下で武器を磨いて、来季からの活躍を期待しております!
今週はその1件にしておこうかな。といったところで本題のレビューへ。
レッツゴー仙台!
前回の対戦詳細(第9節)
スタメン
ベガルタ仙台
前節はアウェイで群馬に0-0の引き分け。
メンバーを入れ替えて、ベンチメンバーの奮起を促して挑んだが結果的には失敗。最下位相手に痛い取りこぼしとなった。
プレーオフ圏内のライバルも勝ち点を伸ばせなかったことで順位も勝ち点差も変わらなかったことが不幸中の幸いでした。
今節はハードワークでドリブルが得意な選手を多く擁する藤枝MYFCが相手。
前回対戦は4月上旬の第9節に行われましたが、その時は1-1のドロー。画面越しに桜が満開だったのとディフェンスラインの裏を狙われてかなりやりづらそうにしていたことを覚えています。
ちょこまかサボらず全員が走る。走る。走る。そんな印象。
森山監督も前半戦でやりづらかった相手の1つにあげておりましたがそれも納得。
いまだ藤枝には未勝利(まだ3試合しかしてないけど)ということで、早く初勝利を挙げてネガティブなデータを払しょくしたい。
今節から30周年記念のグリーンのユニフォームを着用する記念すべき初戦。そして2試合連続で勝ち点の取りこぼしは許されない。必勝です。
メンバー
スタメンは5名が入れ替わり。
小出、内田、鎌田、オナイウ、菅原が先発を外れて、
真瀬、實藤、松下、中島、エロンが先発に入ります。
前々節のいわき戦のメンバーに戻してきました。負傷もあって万全ではない選手もいますが、前節の内容を見るに納得の人選です。
實藤は3試合ぶりにスタメン復帰です。
ベンチにも名願と中山が入ります。
中山は6月22日に行われた第22節山形戦以来なので約3ヶ月ぶりのベンチ入り。
昨年そして今年の対戦でも藤枝相手にゴールをあげており相性の良さも買われてのベンチ入りでしょう。ぜひゴールに絡むプレーを期待したい!
藤枝MYFC
13勝3分14敗の勝ち点42で10位につける藤枝。
プレーオフ圏内の6位 レノファ山口とは勝ち点5差。これ以上離されるとプレーオフ参戦はかなり厳しくなる状況です。
その藤枝は現在、2連勝中。
前節の栃木戦でもボール支配率61%でゲームを支配し、エース矢村のゴールで1‐0で勝利。シュート19本を浴びせた割には1点は物足りないのかな、と思いますが勝ちは勝ち。
熊本、栃木と下位に沈む相手にしっかり勝ち点3を奪っており、調子上向きで仙台戦に乗り込んできました。
メンバー
スタメンは前節からの入れ替えなし。
前節のスタッツを見てるとスタメンを変えないのも納得です。
夏の移籍でボランチの西矢が鳥栖に移籍してしまったがそこまでの綻びはなさそう。それよりも夏に獲得したモヨ マルコム強志、世瀬、千葉がフィットしていて攻撃力は倍増。
ワントップには現在11得点を挙げるエース矢村がいて、2シャドーには梶川と千葉、両サイドは大曽根とモヨが駆け上がる。
どこからでもドリブルできます、という選手ばっかり。
それでもってGKの北村も足元上手ときている。
非常にやりにくそうなチーム。スピードに乗せず、球際で負けない守備で挑みたい。
戦評
苦手な相手にあっさりと先制を許し、終始相手のペースで進められてしまい、敗戦。2点取り返したものの、3点以上失点していてもおかしくない試合。ホームで痛い敗戦となった。
序盤にいきなり失点。警戒していたFW矢村だった。ディフェンスラインの間を抜けられてしまい、コースのないところから失点。DF陣もコースは切っていたし、シュートも狙っていたようには思えないが、飛んで行ったのがGK林が一番取りにくいコースだったのはアンラッキーだった。
このディフェンスラインの間を裏抜けされる失点パータンは今年よく見かけるパターン。しかも相手のストライカーがそれを得意としているという時点で一番与えてはいけない失点だった。
前半4分とはいえ、いきなりのビハインドにスタジアムの空気は重かった。
そしてこの失点でディフェンスラインが上下ずらくなってしまった。そうするとスペースが生まれてしまうので、そこを相手に使われてしまう。
厄介だったのは藤枝の選手たちはどこからでもドリブルを仕掛けてくる選手が多く起用されていること。パス回しで崩すというよりドリブルで仕掛けてくる。失敗しても繰り返し突いてくる。SHとSBでマークの受け渡しがうまくいかないシーンが見られたり、相手のドリブルに対峙した際に明らかに後手を踏んでいるシーンが多くみられた。もう仙台守備陣がタジタジです。
そう乞うている間に2失点目。ゴール前の混戦から梶川にディフェンス陣をうまくかわされて失点。人は揃っていたが、相手のドリブルの方が上手だった。エリア内に次から次へと湧き出てくる藤枝の勢いが途轍もなかった。
圧巻の迫力でした。藤枝はフットサルみたいなサッカーしてました。
前半はほとんどの時間を守備に追われていた仙台。ただ2失点したことで少し前に出ることで、一矢報いることに成功。
前半の終了間際に郷家が松井からのパスを受けて1点を返す。
1‐2で前半を折り返し。前半は終始藤枝の時間だったが、1点差なら後半まだいけそう。下を向かずに後半に臨めると思った。
ただ後半もペースは変わらなかった。
序盤に決定機を防いだ仙台が息を吹き返してやり返した矢先に、また矢村にやられてしまう。ロングフィードにまたもディフェンスラインの裏を取られた矢村にこの日2失点目を許してしまった。こちらの守備は3人がいたのに矢村1人に何もできていなかった。寄せが甘い。心が折られる失点だった。
2点を追いかける仙台は当然、馬力を上げようとするが藤枝の守備を崩せない。そのため、仙台は早め早めの交代カードを切ることで、流れを変えようとする。藤枝は2点のリードがあるものの早い時間から守備を固めて逃げ切りを図る。
仙台は久しぶりの登場となった中山と菅原を入れて、サイドからクロスを上げてゴールに迫る。
アディショナルタイムにその流れから相手のオウンゴールで1点返したもののそこまで。
2‐3で試合終了。
1失点目の与え方が非常によろしくなかった。あれで今日はよくないぞと思ってしまったし、藤枝は逆にあれで乗ってしまった。
その流れで許してしまったのが2失点目だった。よくない仙台の失点パターンを2つ連続で見せられてしまった。
よく2点返したと思うけど、ピンチの数は失点の倍以上あったしな。
この試合に関しては褒めるところがなかった。
この敗戦で順位は1つ下がり5位。3位長崎とは勝ち点6差に広がった。6位山口とは勝ち点4差あるものの、その下7位千葉とは勝ち点5差。もっと言えばこの日の相手10位藤枝とも勝ち点6差である。
まだ2試合分の差はあるが、前節、今節とこの調子で勝ち点を取りこぼしてはすぐプレーオフ圏外になってしまう可能性もある。
次節もホームで甲府戦。
強力外国人ストライカ―を擁する相手で隙を見せたら個の力でやられてしまう。前回対戦もそうだったはず。
残り7試合、毎度言うけど、もう1試合も落とせない。特にホーム開催で勝ち点は落としてはいけない。この甲府戦の後は山口との対戦も待っている。
悪い流れは断ち切って山口に乗り込むためにも、次戦も必勝なのである。
最後に、藤枝の感想を3つ。
・矢村は来年個人昇格だな
・上背はないけど、GK北村も個人昇格しそう
・フットサルみたいなサッカー。この方針は嫌いじゃないので来年もこれで突っ走ってください。
評価
MOMは郷家。前半で一矢報いるゴールを決めて結果を残した。
あと交代で出てきた選手は役割を全員果たしていたと思う。欲を言えば、もう少し精度や丁寧さを求めたいプレーもあったけど、交代選手で1点取り返した結果も考慮したい。
残りのスタメン10名は全員評価を下げました。
ディフェンスラインは人数揃っていても勇気がなくてライン上げられずだった。
両ボランチもスペースを与えてしまい、スカスカだった。
サイドも押し込まれてしまい、守備に追われて良さが出せず。
FWの2人も存在感を感じなかった。
誰が悪いというより全員が良くなかった。
GK 33 林 彰洋 5.0
DF 25 真瀬 拓海 5.0
DF 13 實藤 友紀 5.0
DF 5 菅田 真啓 5.0
DF 32 奥山 政幸 5.0
MF 6 松井 蓮之 5.0
MF 11 郷家 友太 5.5
MF 8 松下 佳貴(66'OUT) 5.0
MF 14 相良 竜之介(66'OUT) 5.0
FW 7 中島 元彦(46'OUT) 5.0
FW 98 エロン(66'OUT) 5.0
MF 27 オナイウ 情滋(66'IN) 5.5
MF 17 工藤 蒼生(66'IN) 5.5
FW 9 中山 仁斗(66'IN) 5.5
MF 24 名願 斗哉(74'IN) 5.5
FW 28 菅原 龍之助(80'IN) 5.5
監督 森山 佳郎 5.0
警戒していた相手にあっさり失点を許し、後半も立て直せなかった。プレーオフを争う相手にこの内容では評価を下げる