《連続投稿551日目》強い自給自足型ビジネスモデル~メーカー化するIT企業~
日経電子版の記事【Apple、インテル縛りから解放 PC半導体を開発】では、米アップルが「(記事より)パソコン「Mac」についても他のアップル製品と同様に自社開発した半導体を載せると発表した」というビッグニュースが報じられています。
さっそく、記事からその効果、メリットをピックアップしてみると――
▶PC半導体自社開発のメリット
① 「iPhone」向けゲーム等のアプリがMac上でも動くようになるなど、
ユーザーの利便性が向上する。
② 外部からの調達に頼っていたことによる様々なリスクがなくなる。
1. 開発スケジュール・性能面での縛りを受けなくて良くなる。
2. Mac向けにiPhoneなどとは異なるソフトを開発するような無駄が
なくなる。
③ コスト・生産を自主管理できるようになる。
④ 消費者になじんだiPhone向けアプリ・サービスとの親和性が高まり、
Macの販売に追い風となる。
など
こうしてみると、自社のプロダクトに使う半導体まで自社開発する、徹底した垂直統合、自前主義、『自給自足型ビジネスモデル』は強力で、一般論としてそのポテンシャルは無視できるものではありません――
▶『自給自足型ビジネスモデル』のポテンシャル
① 自主開発能力があれば、変化対応のスピードが速まり、顧客に寄り
添える(顧客のUXが最大化する)。
② コアな技術を掌握していないリスクがない。
③ サプライチェーンを自主管理できる。
④ 生産・メンテナンス等のコスト管理ができる。
⑤ 自主的に部品・生産設備・プロダクト等をバージョンアップ・世代交代
できる。
ITビッグ、IT企業がメーカー化して『自給自足型ビジネスモデル』のポテンシャルを享受する潮流からは目を離すことが出来ません。
既存メーカは、サブスクリプションなどを活用したサービス業化を深化させて、ユーザーとの顧客接点を密にし、イノベーションのエコシステムを構築し対抗する必要がありそうです。
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