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自販機のサブスクが登場!~『習慣のヘビーユーザー』を囲い込むサブスクの力~
日経電子版の記事【駅ナカ自販機サブスクに応募殺到 QRコードで1日1本】は、サブスクの潮流が自販機にまで来て、JR東日本ウォータービジネスが自販機サブスクリプションサービス提供に先立ち利用者500人を募ったところ、これを大きく上回る8800人の応募があった、というリポートです。
記事では、このタイミングで『自販機サブスク』を開始した理由を、今回の消費増税と説明しています。増税によって自販機価格が変わる訳ではありませんが、増税に合わせたポイント還元やキャッシュレス化の潮流に引きずられて、消費行動のトレンドに変化が現れると読んで、サブスクによる価格面でのハードル低減に打って出たのです。
確かに、①その都度買うより安く、②設定された数量の範囲で、③毎日好きなモノを選べるサブスクには、『お買得感』・『お手軽感(キャッシュレスなどの利便性)』・『お楽しみ感(選ぶ楽しみ・新しいモノへの気付き)』が満載です……
――つまり、『自販機サブスク』のビジネスモデルには、単なる増税対策・消費トレンド対策以上の本質的なポテンシャルがありそうです。
そもそも、自販機にしろ、その他の様々なサービス、モノの消費にしろ、ヘビーユーザーという存在には2つのタイプがあるのではないでしょうか?
――一つは、特定の企業の特定のプロダクト(モノ・サービス)に『こだわるヘビーユーザー』であり、もう一方は、ジャンルにはこだわるがメーカー、提供企業にまでは『こだわらないというヘビーユーザー』です。言ってみれば、前者は『ブランドのヘビーユーザー』であり、後者は『習慣のヘビーユーザー』です。例えば、一口に缶コーヒーのヘビーユーザーと言っても、A社のAブランドにこだわり続ける『ブランドのヘビーユーザー』と色々な缶コーヒーにチャレンジする『習慣のヘビーユーザー』(=缶コーヒーを愛好する習慣はあるが、メーカー・ブランドにはこだわらない)が存在する訳です。
タバコ・酒などに代表される嗜好性の強いプロダクトについては、『ブランドのヘビーユーザー』の強力な領域があり、その牙城を突き崩すのは一筋縄ではいかないかも知れませんが、『習慣のヘビーユーザー』はどうでしょうか?