『コネクテッド・スタディー』、教習でも自習でもない第3の道
日経電子版の記事【米国で新フィットネス 鏡やゴーグル、ネットにつなぐ】は、クラウドと繋がったスマートミラーを活用した『コネクテッド・フィットネス』に関する興味深いリポートです。
一般論として、ディスプレー・カメラ・マイク・スピーカーが搭載されたスマートミラー、さらには脈拍などをモニターできるスマートウォッチを組み合わせて、ユーザーがサブスクでクラウド経由のレッスンを受けられるようにしたビジネスモデルには卓越したものがあると思います。――ユーザーは、スマートミラーに映った自分の姿とミラーインストラクターの姿を比べながら、さらに、カメラを通してAIなどのテクノロジーが解析したアドバイスをリアルタイムで受けられる、そのベネフィットには大きなものがあります。
そもそも、ユーザーがミラー(鏡)を使うようなビジネスの領域としては、コスメ(化粧)、ファッション(コーディネート)、フィットネスなどが想起されますが、これまでは、ユーザーには2つの選択肢しかありませんでした。――自宅で限られたコンテンツを参考にしながらアドバイスもなしに『自習(self-study)』するか、比較的高額な費用を払って時間と場所の決められた会場で直接講師からレッスンを受ける『教習(learning)』かです。
『自習』も『教習』も、どちらも一長一短あり、必ずしも最適化されたベネフィットではないと、多くのユーザーが感じていたであろう中で、ミラーをスマート化することによって実現するビジネスモデルは、まさにイノベーションであり、レッドオーシャンな『自習』や『教習』ビジネスの先を行くブルーオーシャンの世界であると考えられます。