『スキルシェアマーケット』 ~『天職』に手が届く時代~
人には、誰しもやりたい事があります(やりたい事自体を模索中の場合は別として)。やりたい事と言っても、ここでは仕事の話に絞ります。(他に思い付かないので)少し固い表現になりますが、それを『天職』と表現し、『利益・外聞を度外視してもやりたい、自分の性格や能力にあった職業』と定義してみます。
現状で『天職』が本業となっている人を除いた大多数の人々にとって、『天職』を手に入れるという事は、とてもハードルが高い障害物競走のようで……と言うか、ハードルが高いが故に『天職』に就けずにいる。……ハードルが低ければ、誰もが我先にと『天職』に就くでしょうから……もちろん、自分の『天職』を見付けられた場合のことです……。天職を阻むハードルはいくつもあるでしょうが、4点だけ挙げてみると――
・その職が狭き門である。
・自分の努力がまだ足りず、スキルが十分磨かれていない。
・経済的・家庭的な理由で踏み切れない。
・『天職』を本業化する機会がない。
・……
今回、『ココナラ、スキルシェアに「プロ」認定制度』という記事を読んで、私は、クラウドソーシングを使ったスキルシェアマーケットのシステムが、ハードルを少し低くしたのではないか、と思いました。記事の中に『当初アマチュアが多かったが、ココナラで経験を積みフリーランスで本業として稼ぐ個人が増えている』という件があって、2月下旬には、『高いスキルに絞り込みマッチングする「PRO(プロ)認定制度」』を始める、と言うのです。このプロセスを整理してみると――
・アマチュアであっても、自信のあるスキルを商品として出品できる。
・自分のスキルをクラウドソーシングの荒波の中で試し、経験を積める。
・次第に収入が増え、自分のスキルを本業として活用できるようになる。
・やがてプロの域に達する。
個人の無形資産としてのスキルをネット上のマッチングプラットフォームでシェアする『スキルシェアマーケット』は、シェアリングエコノミーの大きな潮流の中で確実に拡大していくと思われます。もちろん『スキルシェアマーケット』に馴染まない職もあるでしょうし、法的な課題もあるでしょうが、この大きな流れは、副業解禁なども巻き込んで、一人一人の個人が持っている、眠ったままの『天職スキル』を目覚めさせるのではないでしょうか。『天職』に手が届く時代、自分で自分の肩書を作る時代に、一歩近付いたのかも知れません。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26523640V00C18A2XY0000/
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