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かけっこ練習ノート - 足の軌道&スタートは合図の後で!

4月22日(木)

今日は足の軌道とスタートという2つのテーマから子ども達に選んでもらいました。

最初は足の軌道からです。

まず、みんなに直立のまま体を前に傾けてもらいました。
すると、あるところで勝手にどちらかの足が前に出て接地したと思います。
この接地した時の足音に注目すると、どうでしょう。
「ざっ」という地面を引っ搔くような音ではないでしょうか。
これは足がブレーキをかけているときの音です。

また、このときの足の軌道をみてみると、直立した状態から最短距離で接地しようとしているのがわかると思います。
ですので、その一歩はとても小さいです。

これは足が勝手に前に出る目的が、転ばないようにするためだからです。
転ばないために、できるだけ早く接地し、そしてブレーキをかける。
人間には元々そうやって足が勝手に前に出るという本能が備わっているのですね。

実はこの本能に従った走りをしている人が何人かいます。
また、元気な時はそうでなくても、疲れてくるとこの本能が出てしまう人もいます。
しかし、速く走ろうというときにこの本能に従った足の軌道や接地でいいのでしょうか。
この本能走りの特徴である「ブレーキ」、「小さな一歩」というのは、あまりうまくないですよね。

もし「ざっ」というブレーキの足音だったり、一歩が小さくなってしまっている人は、もう一度「弾む」というイメージを思い出してください。
弾むためには真上から真下に全体重とともに接地しなければいけません。
そうすることで地面から大きな反発を貰え、弾むことができます。

そのためには、足の軌道を体の斜め下前で回転するようなイメージを持つといいかもしれません。
ただし、力の入れるポイントは足を前に出すときだけです。
足が振り下ろされる際には、足に力を入れる必要はない、と僕は思います。
もっと言えば、「振り下ろす」という動作自体が不要で、足は重力と遠心力で勝手に接地する、くらいのイメージです。
ここが自転車をこぐ動作とは違うところですね。

その時にも意識するのはやはり4の字の動作。
結局、突き詰めれば4の字動作を別のアプローチで考えているとも言えるかと思います。


二つ目はスタートに関してです。

みんなに後ろを向いてもらい、僕のスタートの合図(いちについて、よーい、バン)で走り出すようにお願いしました。

それでは。
「いちについて よーーい………」
と、この時点で走り始めた子が数人。
予想通りです…。

「バン」という音を予想してスタートするという、子ども達にかなり多いスタートの勘違いですね。
正しくは「バン」という音を聞いてからスタートするのです。
これにはほんの小さな物音でも反応してしまうくらいの集中力が必要です。耳に全神経を集中するような。

そして、「バン」の音で後ろの足を素早く体重とともに前に接地します。
ここでは、「後ろの足を」というのが重要です。
スタートで滑ってしまうという人がいますが、その原因は前の足で蹴ってしまっているということが多いのではと思います。
何度でも自分の動きを確認してみてください。
後ろの足を前に素早く。前足はただ支えているだけ。これがスタートです。
この辺りは以前にも話した内容ですね。

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