スマホ・ゲーム機の独り占め
最近、放課後ミエルで子どもたちが自分のゲーム機やスマホを持ち込んで遊ぶ場面がありました。すると、「僕もやりたい」と言う子が出てきましたが、「自分のものだから貸す必要はない」と言って喧嘩になりました。子どもの喧嘩は成長の一部で、解決できるなら大人は介入しません。しかし、今回はみんなで話し合って、それぞれの意見を聞いてみることにしました。
そこで、スネ夫がラジコンを操作していて、それをのび太が見ている絵を見せました。
谷:このあと、スネ夫はどんな行動をとると思う?
Aさん:自慢する
Bさん:独り占めする
谷:そのとき、のび太はどう思うかな
C:悲しい、ドラえもんに泣きつく
D:スネ夫を嫌いになる
谷:のび太がそう思わないようにするには、スネ夫はどうすればいいかな
E:のび太に見せずに一人でやる
F:のび太に貸す
G:絶対壊さないでと言う
ここまでは予想できた流れでした。
こうやってスネ夫とのび太の気持ちを追っていき、どうすればみんなが満足できるのか、悲しむ人がいなくなるのかを考えることで、自分が同じ状況になったときに少しずつ意識できるようになるのだと思います。それが、人と人との摩擦の中で育まれていく社会性なんだと思います。ルールをたくさん作ってがんじがらめになるよりも、そちらの方がミエルという居場所としては良いかなと思います。
しかし、予想外の意見が出ました。
G:Eは一人でやればいいというけど、家で一人でゲームをしていても寂しい。だからミエルでやりたいんだ。
この意見を聞いて、自分が子どものころ、一人でゲームをしていたときの寂しさを思い出しました。それが嫌で、ミエルでゲームをしていたのか、と気づかされました。
一人で遊びたくないからミエルに来る。
悲しい思いをする子がいなくなるためにはどうすればいいかを考える。
自分で決める。
子ども同士で決まる。
その繰り返しでみんな少しずつ成長していくのかなと思いました。