かけっこ練習ノート - ピッチとストライドの分析フィードバック
8月19日(木)
久々に夏らしい日が戻ってきましたね。
今日は中1の子たちも参加してくれて、とても賑やかでした。
さて、しつこいようですが、走る速さは「ピッチ」 x 「ストライド」。
ですので、自分のピッチとストライドを知ると、自分の走りを因数分解するように、より自分の走りを客観的に分析することができます。
そのために前回の練習では30mのタイムと歩数を測定して、みんなのピッチとストライドを算出しました。
今日は、そのフィードバックをします。
それぞれの数字を見せる前に、
「自分はピッチが得意だと思う?それともストライドが得意だと思う?」
と聞いてみました。
自分の走りや感覚をまずは主観的に見つめてみます。
すると、少なくない人数が測定結果と逆の方が得意と言っていました。
とても面白く、興味深いですね。
このように主観的なイメージと、客観的な測定結果が違う時こそ、本人にとっても大きな発見や成長のきっかけになると思います。
それぞれに測定結果の紙を渡しました。
しばらくはみんな紙を眺めて黙っていましたが、そのうちにぽつぽつと質問が出てきました。
「XXXのピッチがすごすぎる」
「なんで僕は低学年よりピッチが低いの?」
「どうやったらピッチを伸ばせるんですか?」
などなど。
それぞれの質問については、前回の練習ノートに書いた内容も踏まえて僕の意見を話しました。
大切なのは、数字の比較だけで一喜一憂せず、その背後に隠れている理由(身長や筋力、走り方)について考えることだと思います。
それぞれの特徴がつかめたところで、今日のトレーニングはピッチが課題のグループとストライドが課題のグループに別れて緩やかな坂を使った練習をしました。
ピッチグループは、ピッチを上げることに意識を集中して坂を駆けあがりました。
どうしてもピッチが落ちてしまう坂で意識的にピッチを上げるトレーニングです。
このとき、動きが小さくならないように気を付けます。
この練習は、坂ダッシュでありがちな体力や心肺機能を高める練習ではなく、ましてや根性練習でもありません。
このため、距離も短め、適度に休憩しながら行います。
その分、一本一本の集中が大切なのですが、そこのところを伝えるのはなかなか難しいですね。
ストライドグループは、下り坂を使っていつもよりも速いスピードで走りました。
この場合、ピッチはいつもと変わらず、ストライドが自然と伸びてきます。
いつもより大きなストライドや足の大きな動きを体で感じるのが目的です。
最後に平地で1本走りました。
坂で目いっぱい上げたピッチを、平地でさらに上げて走る。
または、下りで感じたいつもより長いストライドを平地でも試してみる。
これまでとは違った気持ち、意識で走ることで、少しですがいつもと違う動きになったのではないでしょうか。
練習後に、前回測定していなかった子たちや、また測定したいという子たちのピッチとストライドを測りました。
漫然とタイムだけを追及するのではなく、ピッチやストライドというより具体的でわかりやすい目標があると、やる気も起きやすいかもしれませんね。