7月13日(土)林家つる子独演会(湯島天神 参集殿)
たたみ 富士の雪
つる子 お菊の皿
鈴本演芸場7月上席夜の部において、トリを取ったつる子師。観に訪れた氣志團・綾小路翔との涙の出逢いを語る。また、9月に行われる謝楽祭(落語協会のファン感謝デー)では甘味処『つる子茶屋』を出店するという。
本作はつる子師の真打昇進披露興行で師の林家正蔵が何回か演っていた。その高座を聴いて、自分も演りたくなったのか。
怖い話が得意な人の特徴をマクラで話す。これははじめてだ。
正蔵師の『お菊の皿』は割とシンプルだ。それを継承したつる子師のそれは宝塚のように華麗で、オーバーアクションでマンガのようにわかりやすい演出に子供も大笑いしていた。
つる子 ミス·ベター
なんばグランド花月で行われる『傘寿を越えて 文枝自選集・華麗なる独演会』に出演する。『創作落語』の桂文枝師との競演に、つる子師は、このネタを選んだ。
寄席サイズの短縮ヴァージョン。これからはこのモデルで標準化するのだろうか?
ー仲入りー
つる子 浜野矩随
浜野矩随の心に巣食っていたのは「甘えと依存心」である。
「父親(浜野矩康)が偉大すぎるから自分は駄目なんだ」
「あの時、母親が『早く若狭屋に行け』なんて言うから、彫りぞこないの『三本足の馬』を持って行っちゃったんだ」
そんな矩随の「誰かのせいにしたい心」と「誰かに甘えたい気持ち」を、若狭屋甚兵衛による嫌われる事を覚悟での小言と、母親による文字通り生命がけの愛情が打ち砕いた。
人生には「覚醒」させてくれる人間が必要だ。浜野矩随にとっては、若狭屋甚兵衛と母親が彼を「覚醒」させた。そして、今夜の林家つる子渾身の『浜野矩随』が私を「覚醒」させてくれた。
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