つる子の赤坂の夜は更けて〜二ツ目ラストダンスはあなたと〜(赤坂会館 6階稽古場)
つる子 片棒
先日行われた『林家つる子真打昇進披露宴』での事をマクラに振る。 中でも司会の林家たけ平師のしくじりが爆笑を呼ぶ。
いよいよ来週から始まる『真打昇進披露興行』は「お祭り騒ぎでいきましょう!」との言葉から本題へ。
高級志向の金太郎、お祭り好きの銀次郎の信じられない葬儀プランの後に、鉄三郎が思い切り質素にストンと落とす。「祭りのあと」という言葉さえ思い出す緩急のある噺を、つる子さんがやり切った。
銀次郎の祭り囃子のくだり、手拍子でお客様を巻き込み、やがてつる子さんが歌い出す。
〽君がいた夏は遠い夢の
空に消えてった打ち上げ花火
ジッタリン・ジン『夏祭り』
花火はラストで打ち上げられる。
つる子 ミス・ベター
林家つる子作。神社仏閣に
ドラマのようなベタな展開がたくさん起こりますように
との女子高生の願いを、奇特な神様が叶える奇跡のストーリー。
冒頭、手ぬぐい(トーストに見立てた)をくわえながら走るシグサにキュンです💘また後半には三遊亭白鳥師考案の「ピストルの所作」も登場する。トオルとみなみが抱擁する場面では三味線のオッショサンが小田和正『ラブ・ストーリーは突然に』を弾く。
「起承転結」と言うけれど、この噺は「転」が多い(笑)。
ー仲入りー
つる子 紺屋高尾
今日は3月15日である。そして、先程は袴姿だったつる子さんが女物の着物をお召しになっている。という事は「アノハナシ」しかないわけだ。
久蔵が高尾を見初めるきっかけは吉原見物に行った折りの花魁道中である。三味線入りでの回想シーンとなる。つる子さんの花魁道中は艶やかで堂々たるものだ。やった事があるんじゃないか?(笑)
藪井竹庵が久蔵に身分を偽るよう勧めるが、「野田の醤油問屋」ではなく、「上州のお大尽」である(笑)。
高尾太夫と久蔵の別れの朝。「ここでは何もかもが嘘」という高尾に久蔵は「わっちが(高尾)花魁を好きだというのは本当です」と返す。私がつる子さんを好きだという想いもまた本当である。
私の心も藍(愛)に染まったのだろうか?
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